無痛分べんで母子重い障害 医院に約9億円の賠償求め提訴

無痛分べんで母子重い障害 医院に約9億円の賠償求め提訴
5年前、京都市の女性が麻酔を使って陣痛を和らげる無痛分べんで出産しようとした際、医師のミスで本人と娘に重い障害が残ったなどとして、女性や夫などが京都府内の医院におよそ9億4000万円の賠償を求める裁判を起こしていたことがわかりました。
訴えを起こしたのは京都市左京区に住むロシア国籍の40歳の女性と日本人の夫などです。

原告の代理人の弁護士によりますと、女性は5年前、京都府京田辺市の「ふるき産婦人科医院」で、麻酔を使って陣痛を和らげる無痛分べんで長女を出産しようとしましたが、麻酔の直後、一時、脈も呼吸もない状態に陥り、今も意思の疎通ができないままだということです。女性は別の医療機関で帝王切開を受けましたが、長女も脳などに重い障害が残り、意識がない状態が続いているということです。

原告は担当の医師が麻酔を誤って脊髄に注射し、投与する量も多すぎたのが原因だとして、去年12月、医院に対しおよそ9億4000万円の損害賠償を求める訴えを京都地方裁判所に起こしました。

これについて、ふるき産婦人科医院は「取材には応じられない」としています。