黒夜行

左脇のプロフィールにある「サイト全体の索引」から読みたい記事を探して下さい。

ライトノベルを書く!(ガガガ文庫編集部・編)

ライトノベル、と言って、どんなジャンルの本かわかるだろうか?
知らない人は恐らくまったくわからない世界だろうと思う。ライトノベルってなんだ、と。僕も、書店で働くようになるまでは、ライトノベルというものについてほとんど知らなかった。人によっては中高生時代に読むのかもしれないけど、僕はライトノベルではない小説をひたすら読んでいたので、その存在を知ることはなかったのである。
さてでは、ライトノベルとは何か、と説明しようとすると、これがすこぶる難しい。実際、ライトノベルに関わっている人ですら、ライトノベルというものの定義というのが未だに出来ていない、という状況なのである。
本作に、佐藤大という名前の、経歴を読んでもどんな人物なのかよくわからない人間が出てくるのだけど、彼がライトノベルというものをざっくり定義したものを書こうと思う。
『主に少年少女向けの、イラスト入りエンターテイメント小説』
だそうである。
余談ではあるが、この『主に少年少女向け』という言葉、僕が書店で働いている印象からすればまったくずれている、という感じがする。もちろん、うちの店は比較的航行が近くにあるので、学生も来る、来るけれども、それでもライトノベルというジャンルを買うのは、圧倒的にサラリーマンやおばさんが多い。しかも、新刊の発売日になると、おいおいそれもしかして全部種類持ってきたのか?と思うくらい、抱えるようにして持ってくるサラリーマンなんかざらにいる。大丈夫かなぁ、と憂えているのであるが。
まあそんなことはいいとして、ライトノベルである。
西尾維新という作家がいて、氏の人気シリーズである「戯言シリーズ」というのが、確か去年だかの「このライトノベルがすごい!」で総合1位になった。そこで西尾維新へのインタビュー、みたいな企画があったのであるが、そこで西尾維新は、ライトノベルというものについて語っていた。氏の考えはこうなる。
『ライトノベルはレーベルである』
どういうことかというと、ライトノベルというのは、ある決まったレーベル(電撃文庫だとか富士見ファンタジア文庫だとか)から出ているものの総称だ、というのである。何故こんなことを言ったのかと言えば、西尾維新の「戯言シリーズ」というのは、講談社ノベルスという、ライトノベルとはまるで無関係のレーベルから発売されているからである。というわけで、ライトノベルをどう捉えるかは、人によって大きく違う。
例えば、舞城王太郎をライトノベル出身だと考える人もいるし(僕はそんなことはまったくないと思っているが)、米澤穂信という作家はライトノベルの作家だと未だに認識されている気がする(僕の中では文芸を書く作家なのだけど)。
あるいは、桜庭一樹、桜坂洋、橋本紡、有川浩と言ったような、ライトノベルで活躍していた作家が、最近めざましく文芸の分野に進出するようになってきた。文芸の世界でも、様々なボーダーレスが行われているけれども、中でもこの、ライトノベル出身者がライトノベルレーベル以外で本を出版するという流れが、かなり大きな変化と言えるかもしれない。
僕が文庫の担当になった時は、今ほどにライトノベルというものが大きな流れとして存在してはいなかったように思う。もちろん、知識がなかったというのもあるけど、それでも、既存の大きなレーベルががっちりと市場を抑えていて(中でもとにかく電撃文庫は異常な強さを誇っていた)、新しいレーベルが作られるというようなことはなかった。
しかしここ一年くらいで、とにかくありとあらゆる出版社が、このライトノベルという流れに乗ろうとして、ライトノベルのレーベルを盛んに作ってきている。正確な数字を出すことはできないが、僕が文庫の担当になった時から比較して、レーベルの数だけでいうならば、1.5倍くらいになっているのではないかと思う。もちろん今のところは、それまでの勢力図を塗り替えるようなレーベルは登場していない。作ったレーベルをすぐに閉じざる終えない、という状況にもなってくるだろう。
それくらいの激戦になってきている。作り出す側も激戦ではあるが、読む側ももはやすべてに対応することなどできる状況ではなくなってしまった。売り手市場、というのだろうか、これからライトノベルという市場が、どのような変化を遂げていくのか。注目だと僕は思う。
僕自身の話をすれば、とにかくライトノベルというジャンルを読んでこなかった。書店員になってから、書店のスタッフに勧められて、時雨沢恵一の「キノの旅」を5巻まで読んだのだが、僕はあまり好きになれなかった。逆に、前出した、文芸に進出した作家の中で、桜庭一樹の「砂糖菓子の弾丸は貫けない」や、有川浩の「塩の街」なんかは結構いいなと思った。やはり、純粋にライトノベルである、という作品とは、うまく合わないのかもしれないな、と思っていた。
しかし、本作を読んで、ちょっとライトノベルを読んでみたくなったのも事実である。本作中にも書かれていたが、ライトノベルを、文章がスカスカな読み物だと思っている人は多い。しかし、そのスカスカな文章を、ちゃんと言えば読みやすい文章を、意図して書くのはすごく難しいのである、という話があって、なるほどそれはそうかもしれないな、と思ったものである。
本作中には何人かの作家のインタビューが収録されていて、それぞれ創作のスタンスは違うのだけれども、何も考えずにダラダラ書いているわけではないのだな(失礼な話だけど、ライトノベルはそういうやり方でも書けちゃうんだろうななんて思っていた)と思ったのである。
本作に短編を寄せている乙一が語っていることだが、文芸の編集者はあまり作品に口を出してこないので不安になる。逆にライトノベルの編集者は、あれこれ口を出すので面白い、みたいなことを言っている。つまり、考えようによっては、ライトノベルの方が厳しい選別をクリアして製品になっていると考えることも出来るのである。あながちライトノベルというものをバカにはできないな、と本作を読んで感じたものである。
そろそろ内容に入ろうと思います。
本作は、まあいろんな内容があるのだけれども、大雑把に言うと、乙一の短編とライトノベル作家のインタビューが収録されたもの、という感じですかね。まあ、以下にそれぞれ内容を書き出してみようと思います。

短編小説:「UTOPIA」 乙一
妖精と竜の存在する国で、ニートのような生活をしているアレクは、いつものように浜辺で釣りをしていると、倒れている少女を発見した。少女は、その国の言葉ではない言葉を話し、ニホンという国の話をした。名前は、タナカ・マリヤというようだ。言葉も徐々に覚え、アレクの家の宿屋を手伝うようになっていく。
マリヤをニホンに戻すために、アレクはマリヤを魔術師の元に連れて行くことにする。高名な魔術師でもすぐに方法はわからないが、やり方を探してみようと請け負ってくれた。
しかし、平和だったはずの国が、ある日突然混乱に見舞われる。隣の国が攻めてきたというのである。そして、この国を守ってくれるはずの魔術師が殺されたのだとも…

初めこの作品を読んだときは、ちょっとうーんって思ってしまいました。乙一らしい作品ではあるのだけど、ちょっとどうなんだろうな、と。途中の転換はすごく好きで、うまいなと思ったのだけど、最後がちょっと僕にはやりすぎだったかな、と思ってしまいました。
しかし、後にある、乙一がいかにしてこの短編を書いたのかという過程が書かれた部分があって、そこを読むと、あぁなるほど、こういうことを考えてこんな物語になったのか、とわかって、そう考えてみるとなるほど面白い話かもしれない、なんて風に思うようになりました。

インタビュー:GAGAGA INTERVIEW 小説術講義
このインタビューの章では、ライトノベルを中心に作品を発表し続ける8人の作家への、小説の書き方を中心としたインタビューとなっています。まずはその8人の名前を挙げようと思います。
賀東招二(フルメタル・パニックシリーズなど)
川上稔(終わりのクロニクルなど)
桑島由一(神様家族など)
新城カズマ(サマー/タイム/トラベラーなど)
鋼屋ジン(デモンベインシリーズなど)
山下卓(果南の地など)
清水マリコ(ゼロヨンイチロクなど)
野村美月(”文学少女”と死にたがりの道化など)

僕は正直言ってこの本を、乙一の短編のためだけに買ったので、それ以降のライトノベル云々のところは興味がなかったのですが、一応読んでみました。しかしこれが結構面白くて、というかこの部分、ライトノベルに限らず、小説を書こうと思っている人には、かなり有益な内容なんじゃないかな、と思います。
僕がとにかく読んでいて面白いなと思ったのが、賀東招二と川上稔の話ですね。
賀東招二は、ほんとに新刊が出るたびにありえないくらい売れる<フルメタル・パニック>シリーズ出しているのだけど、一番驚くのは、それほどの売れっ子でも、編集者との話し合いでストーリーが決まっていく、という部分です。というのも、例えば文芸の世界なら、売れる作家の作品なんかもう、原稿がもらえるだけで御の字みたいな世界だと思うわけで、もちろん口出ししないことはないだろうけど、あまり多くはないだろうと思うんです。その点ライトノベルという世界は、どんなに売れっ子でも、作家と編集者が二人三脚で作品を作っている。この辺の感覚というのが、いいなと思いました。
また、このインタビューの初めだったこともあるかもしれないけど、ライトノベルの作家もいろんなことを考えながら作品を書いてるんだなと、ホントそういう意味ですごく感心したし、ただ理由もなく漠然と怪物的なシリーズが出来上がったわけではないのだな、と認識を改めました。
賀東招二のインタビューの中で、先ほど指摘した「スカスカの文章」についての言及があるのだけど、そこをちょっと抜き出してみましょう。
『(前略)ライトノベル作家志望のひとたちに勘違いしないでほしい点なんですが、たしかにライトノベルは「文章スカスカでセリフばっかり」とよく言われる。でも、そういう「スイスイ読めちゃう文章」を書くのは、実はものすごく大変なんです。どうやったらスイスイ読んでもらえるか、リズムはもちろん、一ページのなかにどれぐらい余白をいれるか、といった視覚的なところまで考えなければいけない。』
なるほど、ライトノベルを書くというのは、ものすごく大変なんだな、と思ったものです。
川上稔のライトノベルを書く方法論は、これは本当にライトノベル以外の小説を書こうと思っている人にも有益なものだと思います。
川上稔という作家は、「終わりのクロニクル」という全7巻のシリーズを出しています。しかし、6巻まではすべて上下巻に分かれていて、そのそれぞれが、京極夏彦の「姑獲鳥の夏」よりも長い。7巻は上下巻に分かれてないけど、総ページ数が1000ページを超えるというありえない作品で、これだけの作品を作り出すその方法が書かれています。
とにかく、書く前に詳細にプロットを作り出すようで、何度も何度もそれを繰り返す。もうこれでいいかな、と思ったところももう一回やるというのだから、もう尋常ではありません。そうやって作った「終わりのクロニクル」のプロットは、プロットだけで原稿用紙1000枚を超えたというのだから、もうありえないですよね。
8人の中でも、まずプロットを作る作家と、作らない作家と分かれているし、どちらがよりいいということはないとは思うけど、ここまでやるかというくらいの川上稔のやり方には、本当に脱帽でした。
他にも、各インタビューの中で、それぞれの作家がいろいろと面白いことを言っています。それは、小説を書く上での方法論だったり、作家としての心構えだったりいろいろだけど、とにかく広い意味で作家になろうと思っている人には、面白いかもしれません。
このインタビューの中で、もう一箇所気になったところがあったので抜き出します。山下卓とのインタビューで、死の描写についての話です。
『死を表現するにあたっては、むしろ、ひとが死んだあとに、残された周りの人間が感じる「欠落感」をきちんと表現できなければダメなんです。死んでしまったキャラがもう作品世界に存在しないということを、本当に読者が実感できないと。』
いろんなことを考えて作品を書いているのだな、と思いました。
このインタビューに挟みこむようにして、いくつか小さな企画があります。「創作のための読書案内」とか「イラストギャラリー」とか「GAGAGA的ライトノベル課外授業」とかです。

小説作成過程:「UTOPIA DOCUMENT」 乙一×望月ミツル(ガガガ文庫編集者)
これはかなり面白い企画だな、と本作を買う前にも思ったし、読んだ後はなおさらそう思ったのですが、いい企画ですね。袋とじっていうのも、まあ納得です。
どんな企画かと言えば、さっきもちょっと書いたけど、乙一が本作に寄せた短編「UTOPIA」の製作過程を載せたもので、元々乙一には、短編依頼とセットで、この製作過程も載せるという企画が提示されたのでした。
乙一という作家は、「Wordのイルカに叱られちゃう」と書いているように文章の細部にも気を遣っているようだし、また内容についても、かなり詳細にプロットを作ってから書き始めるようで、その過程がすべて(ではないと思うけど)載っているのを読むというのは、本当に面白い経験でした。
乙一という作家の中で、一つの作品が生み出され、ちゃんと完結されるまでの中身というものがなんとなくわかる気がして、これ以上この部分について内容をあれこれ書くのは難しいところなのですが、とにかく買って読んでみてください、としかいいようがないですね。
あと、本作では、イラストレーターである中央東口さんとの話し合いも載っているのだけど、このイラストを載せるということについても詳細な打ち合わせがなされているのだなと初めて実感できて、ライトノベルというメディアは、本当に面白い形式を採用しているな、と思いました。
この「UTOPIA DOCUMENT」の後にまた、「イラストギャラリー」があります。

対談:ガガガトーク
佐藤大という、前出したよくわからない人間が、三種類の対談をするみたいな企画で、まあとりあえずメンツを書いてみましょう。
対談1:佐藤大×神山健治×冲方丁
対談2:佐藤大×東裕紀×イシイジロウ
対談3:佐藤大×大槻ケンジ×劇団ひとり
もはやめんどくさいので、各人の経歴なんかは載せないけど、よく知らない人が多いですね。
対談は、まあそんなに面白いもんではないけど、劇団ひとりと大槻ケンジの奴はまあ読んでもいいかなって感じですね。

まあそんなわけで、大体こんな感じですね。本作は、乙一が好きな人、ライトノベルに限らず作家になろうとおもっている人には、結構いいと思いますよ。買って損はないでしょう。逆に、ライトノベルにはすごく興味があるけど、別に作家になりたいわけじゃないとか、乙一はそんなに好きじゃないという人が買っても面白くはないでしょうね(って当たり前ですね)。
まあそんなわけで、読んでみてください。

ガガガ文庫編集部・編「ライトノベルを書く!」




関連記事
スポンサーサイト

Comment

[1223]

ムック本ということは、本屋のどこら辺にあるんでしょう? とにかくすぐに読みたいくらいに興味があります。
小説作法は読んだ方が良いという人に、それぞれのスタイルだから知らないほうが良いという人にいろいろですが、わたしは読んで実践して、いいものは取り入れてきたのでぜひにも読んでみたところです。
わたしもプロットは膨大になりますね。
大まかにプロローグからエピローグまでつくり、それから各章を。各章の中の視点の変更ごとのプロット。と段階的に作っていきます。
それに付随して資料などが収集されていくので、今書いている「アナザリージョン」もプロットと資料だけで原稿換算したらやっぱり400枚とか500枚いくんじゃないかなと思います。
実は小説書くことよりも、プロット作りが一番楽しかったりします。ゼロから世界が見えてくる感覚が。
ぜひ読んでよりよい小説書きになれればと思います。

[1224]

ムック本がどこにあるか、ということよりもやはり書店では、内容によって分類されるので、書店のスタッフに素直に聞かれるのが一番だと思います。可能性としては、雑誌のコーナーか、あるいはライトノベルのコーナーにあるかと思います。
さくらみかんさんの小説を僕は読んでいないのですが(本当にすみません)、小説を書くことが出来るというのは本当にすごいことだと僕は思います。僕も一度チャレンジしたことがあるのですが、それはもうひどいものが出来上がりました。それ以来、小説を書いてみたことはありません。
やはり、プロットを作るというところが僕は苦手なんだと思います。なんか、プロットを作ってから小説を書くと、先がわかっているわけで、書いていてつまらなくなってしまうのですね。かといって、プロットを作らずに小説を書けるかと言えばそんなこともないので、まあ僕は小説書きには向いていないということなのだと思います。
小説の書き方的な本で割と定評があるのが、
ディーン・R・クーンツ「ベストセラー小説の書き方」朝日文庫
というものです。これは、「ライトノベルを書く!」の中でも、賀東招二という作家が勧めていた本で、僕は持っているのですがまだ読んではいません。小説の書き方的な本でかなり定番のものらしいので、こちらも探してみてはいかがでしょうか?
これからも頑張ってください。

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

Trackback

http://blacknightgo.blog.fc2.com/tb.php/504-0c3bfaca

神様家族

『神様家族』は桑島由一によるライトノベル作品。メディアファクトリー・MF文庫Jより刊行。また、同作品を原作にした漫画、アニメーション作品。

 | ホーム | 

プロフィール

通りすがり

Author:通りすがり
災害エバノ(災害時に役立ちそうな情報をまとめたサイト)

サイト全体の索引
--------------------------
著者名で記事を分けています

あ行
か行
さ行
た行
な行
は行
ま行
や行~わ行

乃木坂46関係の記事をまとめました
(「Nogizaka Journal」様に記事を掲載させていただいています)

本の感想以外の文章の索引(映画の感想もここにあります)

この本は、こんな人に読んで欲しい!!part1
この本は、こんな人に読んで欲しい!!part2

BL作品の感想をまとめました

管理人自身が選ぶ良記事リスト

アクセス数ランキングトップ50

TOEICの勉強を一切せずに、7ヶ月で485点から710点に上げた勉強法

一年間の勉強で、宅建・簿記2級を含む8つの資格に合格する勉強法

国語の授業が嫌いで仕方なかった僕が考える、「本の読み方・本屋の使い方」

2014の短歌まとめ



------------------------

本をたくさん読みます。
映画もたまに見ます。
短歌をやってた時期もあります。
資格を取りまくったこともあります。
英語を勉強してます。













下のバナーをクリックしていただけると、ブログのランキングが上がるっぽいです。気が向いた方、ご協力お願いします。
にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村

アフィリエイトです

アクセスランキング

[ジャンルランキング]
本・雑誌
12位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
和書
10位
アクセスランキングを見る>>

アフィリエイトです

サイト内検索 作家名・作品名等を入れてみてくださいな

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

月別アーカイブ

Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR

カウンター

2013年ベスト

2013年の個人的ベストです。

小説

1位 宮部みゆき「ソロモンの偽証
2位 雛倉さりえ「ジェリー・フィッシュ
3位 山下卓「ノーサイドじゃ終わらない
4位 野崎まど「know
5位 笹本稜平「遺産
6位 島田荘司「写楽 閉じた国の幻
7位 須賀しのぶ「北の舞姫 永遠の曠野 <芙蓉千里>シリーズ」
8位 舞城王太郎「ディスコ探偵水曜日
9位 松家仁之「火山のふもとで
10位 辻村深月「島はぼくらと
11位 彩瀬まる「あのひとは蜘蛛を潰せない
12位 浅田次郎「一路
13位 森博嗣「喜嶋先生の静かな世界
14位 朝井リョウ「世界地図の下書き
15位 花村萬月「ウエストサイドソウル 西方之魂
16位 藤谷治「世界でいちばん美しい
17位 神林長平「言壺
18位 中脇初枝「わたしを見つけて
19位 奥泉光「黄色い水着の謎
20位 福澤徹三「東京難民


新書

1位 森博嗣「「やりがいのある仕事」という幻想
2位 青木薫「宇宙はなぜこのような宇宙なのか 人間原理と宇宙論」 3位 梅原大吾「勝ち続ける意志力
4位 平田オリザ「わかりあえないことから
5位 山田真哉+花輪陽子「手取り10万円台の俺でも安心するマネー話4つください
6位 小阪裕司「「心の時代」にモノを売る方法
7位 渡邉十絲子「今を生きるための現代詩
8位 更科功「化石の分子生物学
9位 坂口恭平「モバイルハウス 三万円で家をつくる
10位 山崎亮「コミュニティデザインの時代


小説・新書以外

1位 門田隆将「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日
2位 沢木耕太郎「キャパの十字架
3位 高野秀行「謎の独立国家ソマリランド
4位 綾瀬まる「暗い夜、星を数えて 3.11被災鉄道からの脱出
5位 朝日新聞特別報道部「プロメテウスの罠 3巻 4巻 5巻
6位 二村ヒトシ「恋とセックスで幸せになる秘密
7位 芦田宏直「努力する人間になってはいけない 学校と仕事と社会の新人論
8位 チャールズ・C・マン「1491 先コロンブス期アメリカ大陸をめぐる新発見
9位 マーカス・ラトレル「アフガン、たった一人の生還
10位 エイドリアン・べジャン+J・ペタ―・ゼイン「流れとかたち 万物のデザインを決める新たな物理法則
11位 内田樹「下流志向 学ばない子どもたち 働かない若者たち
12位 NHKクローズアップ現代取材班「助けてと言えない 孤立する三十代
13位 梅田望夫「羽生善治と現代 だれにも見えない未来をつくる
14位 湯谷昇羊「「いらっしゃいませ」と言えない国 中国で最も成功した外資・イトーヨーカ堂
15位 国分拓「ヤノマミ
16位 百田尚樹「「黄金のバンタム」を破った男
17位 山田ズーニー「半年で職場の星になる!働くためのコミュニケーション力
18位 大崎善生「赦す人」 19位 橋爪大三郎+大澤真幸「ふしぎなキリスト教
20位 奥野修司「ねじれた絆 赤ちゃん取り違え事件の十七年


コミック

1位 古谷実「ヒミズ
2位 浅野いにお「世界の終わりと夜明け前
3位 浅野いにお「うみべの女の子
4位 久保ミツロウ「モテキ
5位 ニコ・ニコルソン「ナガサレール イエタテール

番外

感想は書いてないのですけど、実はこれがコミックのダントツ1位

水城せとな「チーズは窮鼠の夢を見る」「俎上の鯉は二度跳ねる」

2012年ベスト

2012年の個人的ベストです
小説

1位 横山秀夫「64
2位 百田尚樹「海賊とよばれた男
3位 朝井リョウ「少女は卒業しない
4位 千早茜「森の家
5位 窪美澄「晴天の迷いクジラ
6位 朝井リョウ「もういちど生まれる
7位 小田雅久仁「本にだって雄と雌があります
8位 池井戸潤「下町ロケット
9位 山本弘「詩羽のいる街
10位 須賀しのぶ「芙蓉千里
11位 中脇初枝「きみはいい子
12位 久坂部羊「神の手
13位 金原ひとみ「マザーズ
14位 森博嗣「実験的経験 EXPERIMENTAL EXPERIENCE
15位 宮下奈都「終わらない歌
16位 朝井リョウ「何者
17位 有川浩「空飛ぶ広報室
18位 池井戸潤「ルーズベルト・ゲーム
19位 原田マハ「楽園のカンヴァス
20位 相沢沙呼「ココロ・ファインダ

新書

1位 倉本圭造「21世紀の薩長同盟を結べ
2位 木暮太一「僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?
3位 瀧本哲史「武器としての交渉思考
4位 坂口恭平「独立国家のつくりかた
5位 古賀史健「20歳の自分に受けさせたい文章講義
6位 新雅史「商店街はなぜ滅びるのか
7位 瀬名秀明「科学の栞 世界とつながる本棚
8位 イケダハヤト「年収150万円で僕らは自由に生きていく
9位 速水健朗「ラーメンと愛国
10位 倉山満「検証 財務省の近現代史

小説以外

1位 朝日新聞特別報道部「プロメテウスの罠」「プロメテウスの罠2
2位 森達也「A」「A3
3位 デヴィッド・フィッシャー「スエズ運河を消せ
4位 國分功一郎「暇と退屈の倫理学
5位 クリストファー・チャブリス+ダニエル・シモンズ「錯覚の科学
6位 卯月妙子「人間仮免中
7位 ジュディ・ダットン「理系の子
8位 笹原瑠似子「おもかげ復元師
9位 古市憲寿「絶望の国の幸福な若者たち
10位 ヨリス・ライエンダイク「こうして世界は誤解する
11位 石井光太「遺体
12位 佐野眞一「あんぽん 孫正義伝
13位 結城浩「数学ガール ガロア理論
14位 雨宮まみ「女子をこじらせて
15位 ミチオ・カク「2100年の科学ライフ
16位 鹿島圭介「警察庁長官を撃った男
17位 白戸圭一「ルポ 資源大陸アフリカ
18位 高瀬毅「ナガサキ―消えたもう一つの「原爆ドーム」
19位 二村ヒトシ「すべてはモテるためである
20位 平川克美「株式会社という病

2011年ベスト

2011年の個人的ベストです
小説
1位 千早茜「からまる
2位 朝井リョウ「星やどりの声
3位 高野和明「ジェノサイド
4位 三浦しをん「舟を編む
5位 百田尚樹「錨を上げよ
6位 今村夏子「こちらあみ子
7位 辻村深月「オーダーメイド殺人クラブ
8位 笹本稜平「天空への回廊
9位 地下沢中也「預言者ピッピ1巻預言者ピッピ2巻」(コミック)
10位 原田マハ「キネマの神様
11位 有川浩「県庁おもてなし課
12位 西加奈子「円卓
13位 宮下奈都「太陽のパスタ 豆のスープ
14位 辻村深月「水底フェスタ
15位 山田深夜「ロンツーは終わらない
16位 小川洋子「人質の朗読会
17位 長澤樹「消失グラデーション
18位 飛鳥井千砂「アシンメトリー
19位 松崎有理「あがり
20位 大沼紀子「てのひらの父

新書
1位 「「科学的思考」のレッスン
2位 「武器としての決断思考
3位 「街場のメディア論
4位 「デフレの正体
5位 「明日のコミュニケーション
6位 「もうダマされないための「科学」講義
7位 「自分探しと楽しさについて
8位 「ゲーテの警告
9位 「メディア・バイアス
10位 「量子力学の哲学

小説以外
1位 「死のテレビ実験
2位 「ピンポンさん
3位 「数学ガール 乱択アルゴリズム
4位 「消された一家
5位 「マネーボール
6位 「バタス 刑務所の掟
7位 「ぐろぐろ
8位 「自閉症裁判
9位 「孤独と不安のレッスン
10位 「月3万円ビジネス
番外 「困ってるひと」(諸事情あって実は感想を書いてないのでランキングからは外したけど、素晴らしい作品)