2017-06-12
■マストドン会議3を振り返る(暇もなく今日は大阪でマストドン会議4) 
マストドン会議というイベントがあって、遠藤さんから「第三回からはガラッと変えて真面目なイベントにしたい」と言われたので意気揚々と乗り込んでいったら、別にいままでと変わらないだらけた仕切りで、「よくこれで金払って聞きに来る人がいるな」と衝撃を受けた。
しかもそれまでのマストドン会議が平日夜開催なので比較的短くコンパクトにまとまっていたのに対し、今回は休日の午後一杯を使うという、想像するだにしんどいイベントになっていて、しかもトイレ休憩一切なしという過酷なイベントだった。
マストドン会議は結局はニコ生で中継されるので別に聴き逃しても関係ないし、そもそもニコ生で参加したほうが楽しいんじゃないのぶっちゃけ、と思ったりはする。
マストドン会議3 ― ようこそ、Mastodon への “願望” と “思想” が交わる一日へ 生中継 - 2017/06/10 14:00開始 - ニコニコ生放送
ニコ生だとBGV的に使えるし、進行の悪さもあまり気にならない。
しかしマストドン会議3前半の問題は、壇上に上がった人が誰も彼も人前で話し慣れてないということ。基本的にエンジニアだからね。
で、エンジニアがマストドンに興味を持つ時間というのは終わった気がしていて、これからはマストドンをどう社会実装していくかという議論をしていかないと意味がないと思う。だから正直、さくらインターネットの人がmstdn.jpをどう立ち上げたり運営したり負荷分散したりしているかという話は、二ヶ月に四回も聞いてもなんの意味もない。ニコ生のアーカイブあるし。それが有用だという人もいるだろうけど、だとしたら技術セッションと思想もしくは社会実装セッションをきちんと分離してほしい。
マストドン会議3は物凄く長いのにプログラムが公開されていないのでいつ誰の話が聞けるのかわからない。自由なソフトウェアの話をしているのに聞く方は不自由だ。
とにかく技術的な話が苦痛。江添は「技術の話をしよう」と言いながらも、実は技術の話はほとんどしない。彼はマストドンを「技術を使って」どう面白くするか騙っているだけだ。だから江添の話は面白いのだ。
マストドン会議3の後半は、インスタンス運営の話、これは面白かった。僕はフードスポンサーのため生では聞けなかったけど、ボカロドンがとにかく凄かった。超面白いのでニコ生をぜひ見ていただきたい。
ユーザーローカルの人の話は少し僕からすると違う方向性に言ってた気がするけど、ちゃんとポリシーを持ってマストドンに関わっているのは良いと思った。彼はTLがスカスカになったらしいが、僕は毎日TLで「おはどん」と言うとだいたい同じ人が「おはどん」と返してくれる。
さて日が2日しかあかずにマストドン会議4が本日夕方から開催される。
マストドン会議4 『地域インスタンスが、日本の経済も遊びも活性化する』 生中継 - 2017/06/12 18:30開始 - ニコニコ生放送
なぜか僕も行く
マストドンはインターネットの未来だ。
マストドンが定着するためには、マストドンをどのようにビジネスとして実装するかをきちんと考えなければならない。
マストドン会議3の中でも話したし、あとでEngadgetあたりに書くつもりだけれども、マストドンのなにが凄いかと言えば、流行っても流行らなくてもどうでもいいということである。
これまでのネットプロモーションはTwitterでもFacebookでも、その情報が届く範囲の人、すなわちフォロワーをたくさん持ってる人が重要だと思われていた。
フォロワーを沢山盛ってる人にリツイートを頼んだりということは日常的に行われていたし、人によっては1ツイートいくら、みたいなお金をとってることもあったとかなかったとか聞いている。まあありそうな話だ。
しかし実際にはそのフォロワーが広告主のターゲットとは限らないし、確実にターゲットに届いていると確認するためにはダイレクトにフォロワーを持つことが大事だと思われ始めた。
これが、いわゆる企業公式Twitterアカウントである。
しかし企業公式Twitterアカウントは、本人確認の手間がでかいのとTwitterに払う金が膨大である。これはLINE@とかも同様で、ウンザリするくらい高額な料金を支払わなくてはならない。
そもそもほとんどの企業はユーザと直接会話したりはしない。数が多すぎてほとんど無理だからだ。ユーザに歩み寄ろうとすれば、人間的な発言や工夫を凝らさなければならない。
Twitterの場合、「Twitterが普及しないとTwitterでセールスプロモーションをやる意味がない」という原理が成り立つ。これはLINEも同様である。
ところがマストドンの場合、「たとえマストドンが普及しなくても、自社の顧客だけが利用してくれればそれで良い」という図式が成り立つ。
ということはマストドンが普及するのを待ってビジネスに導入するよりも、マストドンを今すぐビジネスに活用した方が効率が良い。
また、ドメイン名で本人確認の代わりになるので、有名人や企業は第三者にお金を払わなくても、自分が本人であることを証明したアカウントを持つことが出来る。
今日のマストドン会議が大阪で開催されるというのも、マストドンが非中央集権化を目指す上でのひとつの象徴的な事象であると言える。僕も地方インスタンスを運営する人には興味があるから大阪に行くことを決めた。
奈良には鹿しかいないマストドンがあるらしい(どういうことかわからない人はググって見て欲しい)し、京都にも大阪にもそれぞれ別のマストドンがある。
最近、地元の長岡の人たちと話をして思うのは、地方は地方で理由があって人が住んでいるのだということ。東京にいるとどうしても東京のメリットばかり目に見えてしまうが、実際には地方には地方なりのメリットがある。
たとえば東京は選択肢が多いので、いろんな勉強会が日夜開催されている。
たとえばAIの勉強会の翌週はフィンテックの勉強会、その次はマストドンで、その次はIoTの勉強会だとする。
勉強会ばかり行く人というのは実際にいて、たとえばこの全部に参加したとして、その人は結局自分がなにを専門にすればいいのか悩むことになる。
「うーんAI、うーんフィンテック、うーんマストドン、うーんIoT・・・」
その人が経営者ならば、そこでどれが自分の強みを活かせる分野か判断して投資を決定し、人をアサインしてやらせることができるだろうが、東京の経営者は総じて忙しいので勉強会にはあまり来ない。
サラリーマンだと、自分の権限で決められることが少なすぎるし、周囲を説得することなども考えなければならないのでいろんなことがめまぐるしく起きる東京というのは雑音が多い。
地方に行くと、まあ大阪とか京都とかの大都会では事情は違うだろうが、僕の地元あたりではそんなに頻繁に広範囲なジャンルの勉強会は開かれない。要するに雑音が少ない。
また、地方には小さな会社や商店も多い、ということは経営者の比率が高い。勉強会をするとだいたい経営者が聞きに来てくれるので、決断が早いし、ビジネスへ実装する具体的な方法を考えることができる。
マストドンがブレイクしてからまだ二ヶ月と少ししか経過していない。Twitterがビジネスになるまでのタイムラグは一年くらいあったことを考えると、既にビジネスの引き合いが来ているマストドンは、明らかに早いと感じる。10年前のTwitterブームのときにTwitterの面白さをいくら伝えてもわからない人のほうが遥かに多かったことを考えると、Twitterによって地ならしされた今の状況はやりすい。すくなくとも「新しいTwitterのようなもの」といえば企業のトップが興味を持つからだ。
というわけで大阪行ってきます
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