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トランプ相場で大儲けする投資家が続出! プロたちのおすすめ銘柄
難しいテクニックは必要ない
週刊現代 プロフィール

最大の懸念とされているのが欧州。3月15日投開票のオランダ総選挙で極右政党が勝利すれば、フランスなどにも政情不安が伝播し、投資家がリスクオフから株売りに走ることが心配されている。

「オランダ総選挙の結果次第では、一時的にユーロが下落するリスクがあります。為替は円高にふれて、欧州でビジネスを展開するダイキン工業マツダなどの『欧州銘柄』は売られやすくなるでしょう。

しかし日本株は基本的には2万円超えに向けて上昇基調で、両社は足元の業績が好調。株価が下がったところはむしろ、絶好の買い場になるとも言えます」(松井証券シニアマーケットアナリストの窪田朋一郎氏)

一時的ショックで株価が落ちた時こそ買い――ピンチもチャンスに変えられるのがまた、トランプ相場「第2幕」における投資の醍醐味なのである。マネックス証券チーフ・ストラテジストの広木隆氏も言う。

「トランプ大統領就任から100日のハネムーン期間が終わる5月頃も、仕込みのチャンスです。『セル・イン・メイ』の投資格言もあるように、ここで一度株価が調整局面を迎える可能性があるからです。

特に、将来的に伸びることが約束されているテクノロジー関連銘柄を、こういうタイミングで物色しておくのは有効。ビッグデータなどの解析に強いNTTデータ、センサー技術が優れたオムロンは期待大です」

 

さらに野村證券投資情報部長の竜沢俊彦氏は、「ROEの高い銘柄」を手に入れるチャンスだと指摘する。

「ROEとは、経営者が株主のおカネをどれくらいの速度で増やしているかを表す指標です。ROEが高い企業、ROEが改善している企業というのは、投資家からの評価が高く、継続成長も見込め、いざという時も底が浅いという特徴がある。

具体的には、新規事業に積極的投資をしているキヤノン、構造改革を着実に進めて利益率改善が期待できる日立製作所、積極的なM&Aで事業領域を拡大させている日本電産、ロボット技術で先端を走るファナックなどが該当します」

「下がらない株」がある

トランプ相場は、かくもおいしい。ほかにもプロたちが推す「おいしい銘柄」をあげておこう。いずれもいま仕込み時の厳選銘柄だ。

「春先からは、内需系企業の好業績も際立ってくるでしょう。特に食品関連はしっかり業績が出てくる。中でも、私は日本ハム伊藤ハムなどのハムメーカーに注目しています。バンダイナムコHDセガサミーHDなど、ゲーム会社も業績の伸びが期待できます」(カブドットコム証券投資ストラテジストの河合達憲氏)

見てきた銘柄は大きな値上がりが期待できるものだが、そこまで値上がりせずとも、安定して着実に株価が上がる銘柄に投資したいという「安心投資派」にも絶好の銘柄がある。ケイ・アセット代表の平野憲一氏が言う。

「海外の機関投資家たちが投資してくる銘柄です。『高業績、高配当』ということに加えて、『将来性』が期待できる材料がある株が彼らの投資対象で、日本人があまり知らないような銘柄も買っている。

メディシノバはバイオ銘柄で、アメリカのナスダックにも上場し、米大手年金ファンドも買っているとされる。

ワンルームマンションに注力するアーバネットコーポレーションは増収増益かつ高配当利回りで、まさに機関投資家の物色対象。ソニーの半導体製品へ部品を供給するバイテックHD、機械商社の西華産業も同様の期待銘柄です」

こうした「安心投資」をしたい向きには、1月20日のトランプ大統領就任後のボックス相場で堅調に上がっていた底堅い銘柄も狙い目だ。

「こういう銘柄は、売られればすぐに買いが入ってくるからです。特におススメはリクルートHD。1月20日に5000円だった株価が、2月末に5510円まで上がっていて、これからも順調に株価は上昇していくでしょう。

昭和電工旭硝子JFEHDニッパツなどにも、株価がここから2万円超えに向かう中、順当に買いが入ってくるでしょう」(マーケットバンク代表の岡山憲史氏)

大きく儲けたい人にも、着実に儲けたい人にも優しい「おいしい相場」の到来だ。トランプ大統領、ありがとう。あなたのおかげで、虎の子の資産を増やせる絶好の機会がやってきた。

「週刊現代」2017年3月18日号より