【6月11日 時事通信社】フランスで11日、マクロン大統領の安定政権樹立が懸かる下院(定数577)選の第1回投票が実施された。議会に基盤を持たない大統領の中道新党「共和国前進」が過半数の289議席以上を獲得できるかが焦点。即日開票され、同日夜(日本時間12日午前)にも大勢が判明する見通し。

 小選挙区制で行われ、共和国前進は大半の選挙区で新人を中心に候補者を擁立した。右派・共和党と左派・社会党の既存2大政党の一部議員からも支持を集め、最大で400議席を獲得して圧勝するという世論調査の予想もある。

 マクロン大統領は北部ルトゥケの投票所で、ブリジット夫人とともに笑みを浮かべながら一票を投じた。投票前には支持者らと握手を交わし、声援に応える場面もあった。

 共和国前進の選挙戦を指揮するフィリップ首相は「大統領が他党との連立を余儀なくされる事態は避けなければならない」と支持拡大を呼び掛けてきた。一方、他の各党は地滑り的勝利を阻止しようと懸命の選挙戦を展開した。(c)時事通信社