アカデミックに経済学や経営学を学んだ人ならば、ほとんどの人がその実力を認める韓国のサムスン電子ですが、どうもネトウヨはそれが気に入らないようで、あれこれ文句をつけては「サムスンは崩壊する」と、もう10年近く呪文のように唱え続けています。

これらのデータはサムスンのアニュアルレポートと和英辞書を見れば、全商簿記3級の高校生にでも理解できます。「営業利益しか公表しない」の他にも「フリーキャッシュフローしか公表しない」などと言うデマもありますが、アニュアルレポートを開けば最初の5秒で分かるような嘘です。(表紙の次のページに書いてあります)
確かにサムスンは問題も課題も多い企業ですが、今のサムスンを貶すことは、そのサムスンに束になっても敵わない(※1)日本企業を貶すことになります。
少なくとも「崩壊する」などという妄言は避け、サムスンに依存した韓国の産業構造への批判などに止めておくべきでしょう。
よく言われるサムスンの強さの一つに、利益率の高さが挙げられます。
しかし、サムスンが憎くてたまらない、あるいは本気に崩壊寸前の企業だと思い込んでいるネトウヨは、「韓国は独自の未開な会計基準だからこうなる。不公平だ。日本のような先進国は違う。」と言います。
これは事実を無視した、あるいは事実と真逆の妄言です。
日本は、世界基準(IFRS)への準拠を渋っている世界でも数少ない先進国の一つです。一方、韓国は2011年に準拠しています。
世界基準からかけ離れた会計基準を採用しているのは、韓国ではなくて日本の方だという見方すらできるのです。
つまり、
ネトウヨ:「世界が日本から孤立しているニダ」
というわけです。いやあ、格好いいですね。
韓国憎し、サムスン憎しは個人の自由ですが、事実に基づいた批判をするようにしましょう。
事実に基づかないどころか、事実の真逆のことを言いながら相手を馬鹿にしているようでは笑い話にもなりません。
また、少し古いネタではありますが、「サムスンは経常利益ではなく、営業利益しか公表しない」というものもあります。しかし、こちらもIFRSには「経常利益」という概念がないということで説明が付きます。(上図参照)
更に、最終的な利益を指す、純利益を見ても、日本企業に対してサムスンが圧倒的に優位な状況は変わりません。(下表参照)
純利益(2012) | |
---|---|
サムスン電子 | 2兆7000億円(1ドル=103円) |
日立製作所 | 3471億円 |
東芝 | 775億円 |
ソニー | 430億円 |
パナソニック | -7722億円 |
これらのデータはサムスンのアニュアルレポートと和英辞書を見れば、全商簿記3級の高校生にでも理解できます。「営業利益しか公表しない」の他にも「フリーキャッシュフローしか公表しない」などと言うデマもありますが、アニュアルレポートを開けば最初の5秒で分かるような嘘です。(表紙の次のページに書いてあります)
http://www.samsung.com/jp/aboutsamsung/introductionofse/results.html
英語が全く理解できず辞書を調べるのも面倒くさがっているか、学がないためにアニュアルレポートの存在すら知らないのでしょう。
ネトウヨはこれ以上、恥の上塗りをしたくなければ敗北を認めるべきです。
英語が全く理解できず辞書を調べるのも面倒くさがっているか、学がないためにアニュアルレポートの存在すら知らないのでしょう。
ネトウヨはこれ以上、恥の上塗りをしたくなければ敗北を認めるべきです。
躓くことが恥ずかしいのではありません。躓いたことを認めず立ち上がらないことが恥ずかしいのです。
(※1)ここでは、2012年度において、NEC・富士通・日立・東芝製作所・ソニー・パナソニック・三菱電機の合計7社の営業利益がサムスン1社の営業利益に及ばないことを指しています。ちなみにここに赤字のシャープを加えると更にサムスンとの差が開きます。また、日本企業を経常利益基準にすると益々悲惨な結果になります。ハンデたくさんもらって束になって勝てないのが現実です。