弾みで分離帯飛び越えか ガードレールに接触痕
乗用車が走行していた下り線の左側
愛知県新城市の東名高速道路で中央分離帯を飛び越えた乗用車が観光バスに衝突した事故で、乗用車が走行していた下り線の左側ガードレールに車が接触したような跡があったことが県警への取材で分かった。下り線の路肩から中央分離帯にかけて横滑りしたようなスリップ痕があったことも判明した。県警は乗用車が道路左側のガードレールに接触した弾みで、中央分離帯を飛び越えた可能性もあるとみて調べている。
県警高速隊によると、ガードレールには筋状にこすれた跡があり、死亡した医師、伊熊正光さん(62)=浜松市=の乗用車によるものか確認を進めている。下り線にブレーキ痕がなかったことから、県警は乗用車が制御不能になっていたとみて、速度や経路など当時の運転状況を調べている。
事故は10日午前7時半ごろ、伊熊さんの乗用車が中央分離帯を飛び越え、上り線の追い越し車線を走行中の観光バスの前部に衝突した。伊熊さんが死亡し、バスの乗員・乗客計47人のうち45人が重軽傷を負った。【山口朋辰】