東芝 原発保証で米電力会社1社と合意

東芝 原発保証で米電力会社1社と合意
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経営再建中の東芝は、アメリカの原子力子会社だった「ウェスチングハウス」が経営破綻し、アメリカの原発の建設を契約どおりに進められなくなった保証として、工事を発注している電力会社2社のうち1社に対し、見込みどおりの額である日本円にして4100億円を支払うことで合意したと発表しました。
東芝の子会社だったウェスチングハウスは、アメリカの電力会社2社が発注した原発の建設を進める中、ことし3月に経営破綻しました。

東芝は、原発の建設を契約どおりに進められない保証として支払う「親会社保証」の額について、電力会社側と交渉を続けてきました。

この結果、東芝は、2つの電力会社のうち、アメリカのジョージア州で建設中の原発を発注している「サザン電力」に対し、見込みどおりの額である36億8000万ドル(日本円にして4129億円)を、ことし10月から3年余りの期間をかけて支払うことで合意したと発表しました。

東芝は、経営悪化の最大の要因であるアメリカの原子力事業で、これ以上の損失拡大を防ぐことが再建に向けた課題の1つとなっています。

今回の合意によって、東芝は、サザン電力が発注した原発については、損失が拡大するおそれはなくなったとしています。

一方、アメリカのサウスカロライナ州で建設中の原発を発注している「スキャナ電力」とは、今月26日までの合意を目指して支払い額などの交渉を続けています。