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 トランプ米大統領は9日、サウジアラビアやエジプトなどが断交したカタールについて、「テロ活動に対する資金提供者だ」と激しく批判し、周辺国の断交を支持する姿勢を示した。クウェートなどが仲介を試みる中、歩み寄りに影響する可能性がある。

 ルーマニアのヨハニス大統領との共同記者会見で語った。トランプ氏は、「我々はカタールにテロ支援をやめるように迫る時が来た」と主張。ただ、「カタールには責任ある国々の結束に戻ってきてもらいたい」とも語った。

 一方で、ティラーソン国務長官はトランプ氏の発言の直前に、「米国はクウェートとともに仲裁を支援する」と表明していた。カタールへの交通の封鎖が米国のビジネスを損なっており、米軍の活動も妨げているとも指摘。サウジなどに封鎖を弱めるよう求めた。だが、直後のトランプ氏の記者会見での発言で、ティラーソン氏の主張は打ち消された形となった。(ワシントン=杉山正)