カラオケリモコンを「デンモク」と発言・・・。
レッツ、カラオケリモコン!
おさっぴろでぇす。
先日某テレビ番組で、CDデビューした菅田将暉さんが言っておられた。
(菅田将暉さん)
「先日カラオケに行ったんですよ。デンモクに自分の名前が出て、何か不思議でしたね・・・」と。
ワタクシはこれを見てすかさず思った。
「うまいなDAM ((((;゜Д゜)))」と。
これが、第一興商(DAMのメーカー)の仕込みであったか否かはわからない。
しかしこれで多くの視聴者が、カラオケリモコン = デンモク。だと思ってしまうなぁと思ったのだ。
さてここで質問。
あなた様は、日本のカラオケメーカーって何社あるかご存知だろうか?
「えーとえーと確かDAMと、JOYSOUNDと、あとUGAだっけ?」みたいに思うかもしれない。
しかしUGAは、とうの昔にJOYSOUNDに吸収されて現存しない。つまり、日本のカラオケメーカーは二社しかないのである。そして冒頭にあった「デンモク」とは、DAMのカラオケリモコンの名称だ。つまりカラオケリモコンの総称ではないのだ。
メーカー別だとどうなの?
と言う訳で、もう一方のメーカーJOYSOUNDのリモコンは「キョクナビ」という名称がついている。ちなみに現在のキョクナビはこんな感じだ。
(引用元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000778.000004747.html)
もはやタブレットみたいだね!?しかしこれを見た読者の方は、殆どがこう思うはずだ。
「何が違うの・・・?? ( ´_ゝ`)」
そう、DAMだろうがJOYSOUNDだろうが、カラオケである事に変わりは無い。タブレット化のような機能差はあるものの、つまりリモコンだ。しかし冒頭の発言にもあったように、デンモクという名称だけが、ユーザーに浸透しているように見える。
そんな事を思っていたら、それを示す残念なツイートがあった。以下に貼る。
デンモクにロマンを感じる
— Jijiart (@Jijiart_jp) 2017年3月10日
I feel roman from Denmoku🎤#デンモク #ロマン #RX100M5 https://t.co/QLEjAP65PO pic.twitter.com/tnlTIuzspg
「デンモクにロマン・・」とか書いてるが・・・。
画像はJOYSOUNDの「キョクナビ」だよ!!
ヽ(゚Д゚三。Д。)ノ
(リモコンの枠文字を見ればわかる)
ついでに「デンモク」「キョクナビ」のツイート数も検索してみた。結果は以下の通り。
by Tweetreach
https://tweetreach.com/
やはりデンモクの方が、圧倒的に数字が多かった。更に上記のような「勘違い」も相当あるだろう。と言う訳で、カラオケリモコンと言えば「デンモク」だと思っている人は、実際多いのである。
デンモクの歴史
それにしても、何故「デンモク」と呼んでしまうのだろうか?まずは皆様、以下の画像をご覧いただこう。
初期のデンモク
(引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/DAM_(%E3%82%AB%E3%83%A9%E3%82%AA%E3%82%B1))
これを見て「なつかしい!」と思った人は多いのではないかな?
これぞデンモクの元祖とも言える「BBサイバーDAM」のデンモクなのだ。時代にすると2003年頃だ。
JOYSOUNDのリモコンは・・・?
一方、同じ時代のJOYSOUNDはどうだったろうか?
(引用元:http://www.justmedia.co.jp/amuse/recycle_products/pro_HyperJoyV2.html)
これが、BBサイバーDAMと同時期にリリースされたJOYSOUNDの「HYPER JOY V2」という機種だ。一応外部リモコンが実装されているが、BBサイバーDAMのデンモクと比べて欲しい。明らかに画面が小さく使い勝手も悪そうに見える。
(引用元:http://www.xing.co.jp/news/archives/2288)
それを裏付けるかの如く、翌年2004年になってJOYSOUNDも「キョクNAVI」の初期版(画像のもの)をリリースする。しかしこの時点で、既にDAMに差をつけられていた感は否めない。
つまりDAMの方が、スタートが早かったのだ。
これが、カラオケリモコンをデンモクと呼ぶ理由のひとつかなと思う。
「デンモク」を認知させる
他にも理由を探って見よう。
DAMのリモコンには、大きく「デンモク」という文字が記載されている。しかしJOYSOUNDの初期のリモコンには「キョクナビ」という印字は無かった。つまりDAMは当初から「デンモク」というブランドを確立させ、認知させていった感がある。
反面JOYSOUNDの方は、デンモクが市場に出てから後出しで「キョクナビ」(当時の名称はキョクNAVI)を投入したのだ。名称についても、スタート時点で両社に歴然とした差があったという事だ。
更にBBサイバーDAMのデンモクは、初期設計がしっかりしていた。これがユーザーに「カラオケリモコン = デンモク」と認知させる決め手ではないかと思っている。その理由だが、初期のデンモクはリニューアルを繰り返しながら、実に8年も使われ続けたのである。
(注:デンモク自体はこの後も無くならず、デンモクidという機能を刷新したものにとって代わる)
これはリニューアルされた当時のデンモク画像だ。8年と言う長い期間で4回ほど変わっているが、最後のカラーデンモク以外は大幅な変更は無い。つまり最初の設計が良かったという事を示している。
いかがだろうか?デンモクが、現在のカラオケリモコンの総称のように使われている背景には、これらの歴史があったのだ。
ブランドイメージとして定着したら勝ち
今回の記事で書きたかった事は、ブランドイメージがユーザーに定着したら勝ちなのだ。
カラオケリモコン以外でもこういった現象ってあるよね?例えばブロックメモを「ポストイット」と呼ぶ人が居るが、あれは3Mの商品名で総称ではない。しかしながらユーザーに定着しているからこういう現象が起こるのだろう。だから「DAMってうまいなぁ」と思ってしまうのだ。
しかしワタクシはJOYSOUNDも大好きなので、個人的にはキョクナビにも頑張って欲しいなぁと思っている。現在のカラオケリモコンは、DAMもJOYSOUNDも「パッド化」が進んでいる。この先ずっと「デンモク」であるか、「キョクナビ」に取って代わるかは、メーカーの努力次第といったところだろう。
シメのひとこと
最後に最新のデンモク画像を載せる。
(引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/DAM_(%E3%82%AB%E3%83%A9%E3%82%AA%E3%82%B1))
あれ?デンモクのロゴ、入ってないじゃん!? ((((;゜Д゜)))
既にブランドイメージが定着したので、新たな戦略に移行したという事だろうか?まだまだカラオケリモコンの進化は終わらない。
それでは今回はここまで。
皆様、よいカラオケリモコン操作ををを!