こんにちは、太太です。
日本人の場合、海外旅行は旅行会社を通じて申し込みする方が多いですよね。個人手配よりお安く済むのがほとんどだし、なにしろ楽ちん。添乗員さんがお世話してくださり、さほど疲れずに旅できます。
でも、本当に楽?今回は、ツアーに参加してびっくりした話を綴ってみたいと思います。
台湾旅行にパックツアーを利用してみました
基本的にワタクシは個人手配で旅行しますが、友人との台湾旅行には大手旅行会社のツアーを利用してみました。料金は6万円程度。半日観光と空港送迎、ホテルがついている一般的なツアーでした。
「半日観光だと故宮や鼎泰豊にも無料で行ける!」
「ガイドさんから説明をしてもらえて便利」
「激安なツアーじゃないから、無料観光も大丈夫だと思う」
なんて、私は楽観的に考えていたのですが…!
半日ツアーは15人ほどで出発
半日ツアーでは故宮博物院や中正紀念堂など、ベタな台北観光地を回ります。ガイドは陳さん(仮名)という60歳ぐらいの女性の方で、空港送迎兼ガイドさんのようでした。
ツアー当日、定時に観光バスは出発。バスの中では陳さんが簡単な予定を話してくださいました。参加人数は15人程度。小ぶりのマイクロバスで移動です。
「まじゅは忠烈祠に行てー、兵隊さんたちの交代式をみましゅ」
ここは行ったことがなかったのでワクワク。
まずは忠烈祠
さて、忠烈祠に到着です。
陳さんは入り口のところで
「◯時にバシュに帰てきてくだしゃい」
とだけ言い、バスの中へそそくさと戻ってしまいました。へ?中にこないの?他のツアー参加者も不思議そうです。
5分…。
10分…。
ど、どうしようか。衛兵が微動だにしない姿を観察します。うううん?ここは一体何の施設なんだろう?未消化のまま衛兵さんの交代式を観、観光は終了しました。
忠烈祠は台北の中心部から北へ行った所にある観光名所。日中戦争などで戦没した方を祀る祠で、決まった時間になると衛兵の交代式が行われます(日本に帰ってから調べました)。
中正紀念堂も説明がない
お次は蒋介石が祀ってある中正紀念堂へGOです。ここも衛兵の交代式が行われます。
「◯時にバシュに帰てきてくだしゃい」
ええー!!!
今度は入り口までも行かない。うそうそうそー。中正紀念堂はさすがに説明があるかと思っていたのですが、これまた陳さん、やってくれました。
自分たちで敷地内へ行き、蒋介石の像の場所まで行きます。まわりをみると、ツアーガイドさんが説明しているグループもありました。
「ツアーってこんなもの?久しぶりすぎて感覚がわからん」
友人らとボソボソ話しました。
故宮博物院は身動きがとれなかった
お次は故宮博物院です。忠烈祠から更に北上した場所にあり、蒋介石が中国大陸から持ってきたお宝を中心に展示している博物館です。
「白菜がもう一度観れる〜」
ほかはスルーでいいから、ここだけ行こうとしていたら…今度は陳さんが中まで入ってきます。
「故宮は私の後についてきてくだしゃい。個人行動だめ」
えええーーーーーーーーーーーーーー!!!!
なんてこったい。
故宮博物院の中はびっくりするほどの人で溢れかえり、「絶対に逸れるな」と念をおした珍さんの後に続いて部屋を移動していきます。もう、自分のペースなんてあったもんじゃないの。ただ移動するだけ。
「おみやげ、ちょとだけね」
ええー!
故宮で物色したいものもあったのに、こっちはちょっとだけ〜。ち、ち、ち、ち、陳さん。あなた、ワタシの考えの真逆行動をしています。
お土産物屋でびっくりの拘束時間
ぐったりした故宮での観光後、今度は別のお土産物屋へ。この手のお店はボッタくり価格がほとんどです。友人らと「必要最低限だけ買えば文句は言われまい」と口裏を合わせ、気持ち程度のお菓子を購入し、買い物は終了しました。
が。
が。
が。
いつまでたっても集合の声がかかりません。移動しようにもバスはいないし、店内にいるしかない。ガイドもいない。店内には椅子もない。外は暑い。
もう、どうしろっちゅうねん。
「故宮でのおみやげタイム、あんなに短くなくて良かったのに」
「ここ、1時間以上いるよね?」
「いつお迎えが来るの?」
完全に友人らも目が三角になり始めています。ワタクシたちと同じように、待ち時間を持て余している方も当然いました。
お腹の空き具合も限界に達しようとしていた頃、やっとガイドとバスが登場しました。時間は午後2時頃だったと思われます。
もう、みんな無言です。
鼎泰豊でもっっっっっっっ!
「お待たせしました。鼎泰豊でしゅ」
やっとのことで本日のメインイベント登場です。ツアー参加者で相席し、小籠包などをいただきました。
食べて!
食べて!
さっさと食べて!
ひいー。ゆっくり食べさせてくれ。
鼎泰豊は美味しいご飯を提供してくれるはずなのに、ちっともおいしく感じないというマジックを生み出します。
もう、いい。どうでもいい。
なんか、もう帰りたい。
またしても買い物ツアーに!
ここで自由解散に…とならないのがツアー。免税店へトドメで連れて行かれました。これにはさすがに他の参加者の方もキレ、
「ここで自由解散でいい」
と、陳さんに直談判。しかし返事はNO!私ら、完全にかごの中の鳥。怒った参加者はお店へ入った後、速攻で入り口を逆走したのですが(外で時間を潰そうとしたのでしょう)…、なぜか陳さんが入り口でガード。外へ出させない。
ひいー。
ひいー。
ひいー。
なんというガイド。恐ろしガイド。こわいガイド。こんな人観たことない!集団行動を乱してはいけないのはわかっているけれど、国によっては最後の免税店で解散というのもあるし、ここは譲歩してほしかったなぁ。
お土産屋での拘束時間>>>観光施設の見学時間
だったわけで、もう、誰がみてもおかしい拘束でした。友人らは完全に完全に目がサンカクです。
「台湾良いところだよ」と言って連れてきた手前、もう、悲しみでいっぱい。なんてことでしょう。ううう、ごめんよ、ごめんよ。大事な1日をこんな目に遭わせてしまって。
トドメのセリフに涙が出た
半日ツアーとはいえ、午後4時ごろまで拘束された強制連行ツアーも最後です。これで解放されます。
バスの車内で陳さんが皆に一言。
「今日はおちゅかれしゃまでした。半日ツアーはおまけでしゅよ。今日のメインはこれからの九份でしゅ」
あああ、おまけで半日振り回されてしまったわけね。私らには本命だったのですが。車内はシーンとしていました。無料という言葉の重さを現地で知りました。
とんでもなく高額な時間の使い方をしてしまったのです。トホホ。
中にはちゃんとしているところもあるけれど
シャトルバスを降りた後、ワタクシは全身脱力に陥りました。ツアーはもう行かない。やっぱり自分で回るのがいい。ちょっと高くなっても自由に動き回りたい。
友人の1人が言いました。
「誰が得するんだろうね?」
そうね。台湾側も日本側も、みんな損してる。
たまたまだったのか。
それとも、恒例なのか。
今日はちょっとシビアなお話でした〜。