ストーリー
殺人の罪で死刑を言い渡された男。刑の執行のさなかに、彼の意識は「自分の人生が記録された本」が並ぶ不思議な書斎へと導かれる。ちば先生より
貧しく、運もなく、要領も悪い社会底辺に生きる若者が、追いつめられて罪を犯し、罰せられるさまがなんともやりきれない。病気や老いで死ぬことと違い、元気なまま若くしてある日突然人生が終わるということが若者にとってどれほどの衝撃なのか。短い人生を追った悲しいストーリーが、1コマ1コマに宿る画力によって説得力をもって描ききられている。時代をさかのぼっていく中で、登場する人物の顔がひとつひとつ描き分けられているのも見事だった。ずしりと読み応えのある作品だった。受賞のことば
ちばてつや先生の作品から感じた温かい漫画への憧れが今日に至った原動力でした。いつか僕もちば先生のように国を越え感動を与える漫画が描けたらと思います。(金聖鎭氏)担当イチ押しポイント
圧倒的画力! 生活感のある空間描写や、時間軸に合わせた登場人物の顔の描き分けなどトータルで巧みでした。物語も深みがあった。引っ越し(2017/06/08)
プロフィール
- 金聖鎭(キム・ソンジン)
- 韓国・41歳