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【国際】

前FBI長官、解任理由「政権がうそ」 トランプ氏を非難

 【ワシントン=石川智規】トランプ米大統領に解任されたコミー前連邦捜査局(FBI)長官は八日、ロシアによる米大統領選介入疑惑を調査する米上院情報特別委員会の公聴会で証言した。自身の解任理由やFBIについて「政権はうそをついている」と強い言葉で非難。トランプ氏からロシア疑惑を巡るフリン前大統領補佐官の捜査を中止するよう求められたことを「指示」と受け止め、FBIの独立性の保持に「強い懸念」を抱いたと主張した。

 コミー氏が先月九日の解任後、公の場で見解を述べるのは初めて。コミー氏は、コミー氏の職務を評価しているとしていたトランプ氏から突如解任され「混乱し、名誉を傷つけられた。(解任は)FBIをも混乱に陥れた」とトランプ氏を批判した。ただ、捜査中止要請などが大統領弾劾に道を開く司法妨害に当たるかどうかは「私が判断することではない」と述べた。

 コミー氏はトランプ氏が一月に就任してからの四カ月間で計九回、直接会話を交わし、そのたびにメモを作成したと説明。理由について「トランプ氏がうそをつく可能性があり、自分を守るだけでなくFBIの信頼性を守るためだった」と強調した。

 ロシア疑惑を巡る捜査に関して、トランプ氏本人は捜査対象ではないと伝えたところ、トランプ氏は「その事実を公表してほしい」と繰り返し求めてきたという。ロシア疑惑に絡んで解任されたフリン氏については、トランプ氏が「彼はいいやつだ。捜査を手放してほしい」と要求してきたとも指摘。さらに、トランプ氏が「FBI長官の職にとどまりたいか」と尋ねた上で「忠誠が必要だ。私は忠誠を期待している」とコミー氏に語った、と明らかにした。

(東京新聞)

8日、米上院情報特別委員会の公聴会で宣誓するコミー前FBI長官=ゲッティ・共同

8日、米上院情報特別委員会の公聴会で宣誓するコミー前FBI長官=ゲッティ・共同
 

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