トランプ大統領に捜査中止を迫られた――前FBI長官が爆弾証言

2017.06.08 Thu posted at 12:01 JST

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(CNN) トランプ米大統領に連邦捜査局(FBI)長官を解任されたジェームズ・コミー氏が7日に声明を発表し、トランプ大統領から忠誠を誓うよう求められ、マイケル・フリン前大統領補佐官(国家安全保障問題担当)に対する捜査を中止するよう迫られたうえ、フリン氏は捜査の対象になっていないと公の場で発言するよう何度も圧力をかけられていたと証言した。

コミー前長官の声明は、8日に予定されている議会証言の前日に、上院情報委員会のウェブサイトに予告なく掲載された。大統領と交わした会話の具体的な内容を明かし、大統領の言動に対して不快感を持ったことも告白している。

この問題ではトランプ大統領による司法妨害や権力乱用の可能性を指摘する声もあり、コミー氏の証言によって批判が一層強まるのは確実だ。

コミー氏は声明の中で、フリン氏が政権移行に当たって駐米ロシア大使と電話していたことに関するFBIの捜査を中止するよう、トランプ大統領から要請されたと証言した。フリン氏はこの問題に関してうそをついていたことが発覚し、大統領補佐官辞任に追い込まれた。

FBI長官だったコミー氏がホワイトハウスでトランプ大統領と2人だけで会ったのは2月14日。トランプ大統領は情報当局者や国家安全保障当局者との会議の後に、コミー長官と2人だけで話をしたいと求めたという。

この面談の中でトランプ大統領はコミー氏に対し、「自分の道をはっきり見極めて、この件から手を引いてくれることを望む。フリンから手を引いてほしい。彼はいいヤツだ。この件から手を引いてほしい」と迫ったとされる。

これに対してコミー氏は、「『彼はいいヤツですね』とだけ答えた」と述べ、「『この件から手を引く』とは言わなかった」としている。

コミー氏はこの時のトランプ大統領の発言について、数日前に辞任していたフリン氏に対する捜査の打ち切りを求められたと解釈したと説明。トランプ大統領からロシア問題に関する捜査全般の打ち切りを要求されたとは思っていないとしながらも、「FBIの独立捜査機関としての役割を考えると、非常に憂慮すべきことだった」と振り返った。


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