中国の対米貿易黒字がことし最大に 貿易不均衡是正が焦点

中国の対米貿易黒字がことし最大に 貿易不均衡是正が焦点
中国の5月の貿易統計は、アメリカに対する貿易黒字がことし最も大きくなったことなどから輸出が3か月連続で前の年の同じ月を上回りました。中国とアメリカは来月までに貿易不均衡の是正に向けた道筋を示すことで合意しており、アメリカのトランプ政権が反発を強める中、どのような具体策が示されるかが今後の焦点です。
中国の税関当局が発表した貿易統計によりますと、中国の先月の輸出額は1910億ドルで、前の年の同じ月より8.7%増加し、3か月連続でプラスとなりました。これは欧米向けを中心に靴やおもちゃの取り引きが伸びたほか、比較的、取引額が大きい鋼材が高止まりしていることなどによるものです。

また、輸入額は1502億ドルで、政府の景気対策を受けて堅調な国内のインフラ建設の需要を背景に、石炭や鉄鉱石の輸入が膨らんでいることなどから、前の年の同じ月より14.8%増加し7か月連続でプラスとなりました。この結果、先月の貿易総額は3412億ドルで前の年の同じ月より11.3%増えました。

一方、アメリカに対する貿易黒字は先月は220億ドル余りと、月ごとではことし最も大きくなり、巨額の黒字が依然続いています。両国は貿易不均衡の是正に向けた道筋を来月までに示すことで合意しており、中国の貿易黒字に対しアメリカのトランプ政権が反発を強める中、どのような具体策が示されるかが今後の焦点です。