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【プロ野球】

巨人12連敗 ついに球団ワースト更新

2017年6月8日 紙面から

西武−巨人 6回表2死一、三塁、阿部が左飛に倒れ、厳しい表情の巨人・高橋監督(中)=メットライフドームで(七森祐也撮影)

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◇西武3−0巨人

 西武が5連勝を飾った。4回にメヒアの8号2ランで先制し、6回は中村が13号ソロを放った。岡本が今季初登板して6回途中まで無失点で2年ぶりの勝利を挙げた。巨人は拙攻が響き、球団ワースト記録を更新する12連敗を喫した。

 球界の盟主、創設から83年の歴史、優勝36度の伝統…。巨人が負の歴史を塗り替えた。今季6度目の零敗でついに12連敗に伸びた。

 「現実として全員が受け止めなければいけない」。敗戦の瞬間、高橋監督はグッと唇をかんだ。反撃できないところに巨人の弱さがある。4回に先発・吉川光がメヒアに先制の2点弾を浴びた。ここで勝負は決まったのかもしれない。

 これで先制を許した試合は15連敗。今季、先制点を献上した30試合で、勝ったのは6試合。追い上げられず、なすがままに敗れる場面が目立つ。この日も7回1死一、三塁で代打・長野が二ゴロ併殺打。最後の反撃機をつぶし、指揮官も「何とかしてほしかった」と嘆くしかなかった。

 救援した西村は中村に被弾し、打線は岡本に2年ぶりの白星を献上する。投打とも精彩を欠く状況に、キャプテン坂本勇は「1つ勝つのがこんなにも難しいのか、と感じています」と言葉を振り絞った。

 最後に勝ったのが5月24日。そのときは首位に2・5ゲーム差だったのが、悪夢の連敗で一気に11・5差に広がった。過去に12連敗以上を喫したチームで、優勝した例など一つもない。68年の広島が3位に食い込んだのが最高順位だ。ただし、名門巨人にはこんな歴史もある。「メークドラマ」を完結させた96年は11・5差を逆転。阪神とのデッドヒートを制した2008年は、最大13差からの大逆襲だった。

 ピリッとしない先発陣、伸び悩む若手、突然降ってくるフロント上層部からの「天の声」…。右翼席のG党は「俺たちを失望させるな」という横断幕を掲げていた。常勝を義務づけられた巨人という組織の真価が、問われている。 (川本光憲)

 

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