北朝鮮、地対艦ミサイルを複数発射
韓国軍によると、北朝鮮は8日朝、複数の地対艦ミサイルを発射した。
韓国当局によると、北朝鮮の東部沿岸にある元山(ウォンサン)付近から、短距離の地対艦型とみられるミサイルが発射された。ミサイルは約200キロ飛び、日本海に着弾した。
北朝鮮は今年、国連安全保障理事会の決議に違反する形でミサイルの発射実験を繰り返している。一部の発射実験は失敗しているが、国際社会の懸念が高まっている。
先月29日には、今回と同じ場所から液体燃料を使うスカッド系ミサイルを発射。ミサイルの飛行距離は約450キロだった。
国連安保理は今月2日、米国が提案した北朝鮮の高官や機関を対象にした新たな制裁を全会一致で採択した。
北朝鮮による相次ぐミサイル発射を受けて、米国は朝鮮半島周辺での軍事プレゼンスを高めている。ロイター通信は米軍情報として、米空母2隻が最近、日本海で軍事演習を行ったと報じた。
一方で韓国は7日、在韓米軍の地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)について、環境影響評価を終えるまで本格運用を延期する方針を明らかにした。THAADをめぐっては、周辺住民が配備に強く抗議するなど韓国では賛否両論がある。
北朝鮮はこれまでなかった頻度でミサイル発射実験を繰り返しており、専門家らは、北朝鮮が究極的な目標とする米国本土に統括可能なミサイルの開発に向けて前進している可能性を指摘している。
(英語記事 North Korea fires anti-ship missiles, says South Korea)