任天堂「ファイヤーエンブレムヒーローズ」やってみた感想

2017年3月の発売から3か月たった現在でも好調な販売状況を見せているNintendo Switchですが、前評判がイマイチだっただけに任天堂の株主さんはそっと胸をなでおろしていることでしょう。

さて、今回はファミリーコンピューターに始まり現在のSwitchに至る任天堂伝統の据え置き型ゲームのお話ではなく、スマートフォン用ゲームアプリである「ファイヤーエムブレムヒーローズ」のお話です。

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ゲームアプリに関しては任天堂は完全に後発組

任天堂が発売(リリース)しているゲームアプリとしては2016年7月に配信が開始された「ポケモンGo」が何と言っても有名ですが、実はこのアプリの製作には任天堂が出資しているNiantic社ポケモン社の二社がそれぞれ開発と運営をしているそうなので、正確には直接任天堂が関わったものではないそうです。

その後、2017年12月に「スーパーマリオラン」というゲームアプリの配信が開始され、2017年2月に今回取り上げる「ファイアーエムブレムヒーローズ」がリリースされています。

年末にはファイアーエムブレムと同じぐらいビッグタイトルである「どうぶつの森」のゲームアプリがリリースされると言われていますが、ゲーム界の”帝国”任天堂がいよいよアプリ業界も進出しようとしているわけです。

ファイヤーエンブレムヒーローズとは

ファイヤーエンブレムヒーローズ2017年2月2日にiphoneおよびAndroidの両方でリリースされたゲームですが、アプリの開発には任天堂の他に国内のゲームアプリ業界最大手DeNAとの共同開発で製作が行われています。

タイトルの「ファイアーエムブレム」からも分かるように、かつてファミコンピューター時代から人気を博した同名シリーズの各キャラクターのほとんどが登場する内容になっており、ゲーム内容も伝統のシミュレーションRPGの形式を採用しています。

かつての据え置き型時代のシリーズとの違いは、一つのステージに最大4人の味方しか配置できないことや、同名キャラクターの配置が可能、死亡したキャラクターの再使用が可能など、アプリ化にともないいくつか見られます。

基本プレイは無料で行えますが、キャラクター召喚のガチャに必要な珠を課金することで、ゲーム内でもらえる珠以外で改めて得られる方式をとっています

現時点での感想

収益システムは定番の方法でとりあえず成功

まず、この「ファイアーエムブレムヒーローズ(以下FEH)」ですが、先行して配信された「スーパーマリオラン」が世界で1億5千万DLされているているのに対して、FEHはDL数では10分の1であるものの、売り上げはすでに前者を追い抜いているそうで、ひとまず失敗ではなかったようです。

実際のところ「スーパーマリオラン」とは課金システムが違う(こちらは途中のステージまでは無料でプレイできるが、途中から有料制になり1200円の課金が必要:ただし一回のみ)ので一概には比べられませんが、やはりガチャシステムは日本では強いですね(笑)。

待望の人気シリーズ「ファイアーエムブレム」だが・・・

このFEHですが、ファミリーコンピューター時代からゲームをやっていた僕にとっては大好きだったシリーズです。

その後スーパーファミコン(SFC)まではプレイしていたのですが、当時はドラクエなどのヒットにより一般的なRPGがはやりつつあったんですが、このゲームのシミュレーションRPGというジャンルはたしか相当新鮮だったと記憶しています。

あまりゲームをされない方のためにシミュレーションRPGがどういったジャンルか説明しておくと、将棋(どちらかというとチェスですが)をイメージしてもうと分かりやすいでしょうか。

将棋などのように駒の配置場所が決まっているわけではありませんが、それぞれのキャラクターには特性があって、将棋の飛車や角が各エリアを自由に蹂躙できるわけでなく、3すくみと言われるじゃんけんシステム(火は水に弱く、水は木に弱いっといった具合です。)やキャラクターごとの特殊スキルが絶命なバランスを生み出し、戦略性が最大の魅力でした。

こういった点からかなり期待して、リリースとほぼ同時にDLしてきて現在までプレイしていますが、現在までの感想は・・・

微妙(笑)

ここからは率直な意見を言わせてもらうと、つまらなくはないと思います。

ただ、面白いかと言われると若干微妙なんですよね。

現在のゲームアプリのトップと言えばやはりモンスターストライクだと思いますが、このゲームのいいところは特定のキャラクターだけでゲームを進められるわけではなく、当初は倉庫番と見られていたキャラクターがあるステージでは有効だったり、通常ドロップでゲットできるキャラクターのみでもプレイスキルによっては課金しなくても楽しめる点など、おはじき要素の他にキャラクターの収集や育成などさまざまな要素が詰まっている所でしょう。

またソロでも多人数でもどちらでも楽しめる点は大きいと思います。

そういった点を考えると現状(まだこのゲームが発展していく可能性があるので完全否定はできません)、このFEHというゲームは詰将棋の駒に課金させているだけのキャラクター収集の自己満足ゲームのような印象を受けます。

だからちょっと時間つぶしにはいいんですが、モンストのようにイベント時に腰を据えてやらねば!というやり込み要素が今の段階では完全に欠けていると思いますね。

失敗だと思った点

4キャラクター制

このFEHですが、30代以上の人はやはりあの「ファイアーエムブレム」を手軽にやりたかったはずですが、やはり失敗は4人制にしてしまった点でしょう。様々な事情があるとは思いますが、このシリーズの肝である戦略性はどこかにやってしまったのは失敗だったと思います。

復活しないのが最大の難しさであり売りだったはずだが

そして最大の失敗はキャラクターが復活できるところでしょう。

やはりFEの最大の売りと言えば、自分の読み間違いでじっくり育ててきたキャラクターが一回死んでしまうと、すべてがゼロになるというリアルな世界に近い、ピーキーさがよかったはずなんですが、何回でも同じメンバーで挑戦できるというというのは、完全によさを消してしまったような印象を受けます。

課金システムもこの復活しないという要素をうまく取り入れれば、もっと大成功したとは思うのですが、このあたりのゲームバランスも若いゲームクリエーターが増えてきた証拠なのでしょうか。

以上、ざざっとこのゲームについての感想を書きましたが、まだリリースされてから4か月しか経っていないのでこれから劇的にゲーム性が変化する可能性もありますので、期待しながらポチポチやりたいと思います。

ちなみにモンストもリリース後すぐにプレイして、つまらんと感じて(笑)二回ほどアンインストールした経験がありますので、まだまだ化ける可能性はあると思いますね。

ま、とりあえず興味があったら自分でやってみることですよ。