動画の画質は年々ハイクオリティになり、画像サイズも進化しています。今回は、動画を作成してネット上に公開したりディスクに書き込みする際に知っておきたい、メディアごとの最適な動画サイズをまとめました。
メディアごとに異なる動画の仕上がりサイズ
作成した動画を書き出したり動画共有サイトなどに投稿するとき、気を付けたいのはそれぞれに適した動画のサイズです。
設定サイズを間違えると、昔のテレビ番組を新しいテレビで再生したときのように画面がゆがんでしまったり、左右に余白が出てしまうことがあります。
一般的に、動画を作るときは最初に「再生時の画面サイズ」(仕上がりサイズ)を想定しておくのがおすすめです。
自動的にメディアに合わせてサイズ変更できるソフトもありますが、パソコンのパワーを必要としたり、動画の左右を切り取らないといけないなど編集に難儀することがあります。
一般的なメディアの動画の規格サイズ
以下に、一般的な動画メディアの規格サイズを紹介します(サイズの単位はピクセル)。
名称 | サイズ | アスペクト比 | 備考 |
---|---|---|---|
4K | 4096×2160 | 256:135 | 最新の映像サイズ。4Kテレビなどで再生する。Netflixは一部コンテンツがすでに4Kで配信されている。 |
2K | 2048×1080 | 256:135 | 現在のデジタルシネマの規格サイズ |
フルHD | 1920×1080 | 16:9 | Bluray映画に使用されるサイズ。HDTVとも言われる |
HDV 1080i | 1440×1080 | 16:9 | HDVテープで録画できるサイズ。 |
HD 720p | 1280×720 | 16:9 | D4サイズ。Androidのスクリーンサイズはこのサイズが多くある。 |
DVDビデオ | 720×480 | 3:2 | 日本のDVDビデオ製品規格。NTSCスクイーズ方式はこのサイズ。DVテープで録画できるサイズも同じ。 |
DVDスタンダード | 720×540 | 4:3 | DVDで販売されたパソコン用のゲームやソフトの標準サイズ。映像よりも縦が長め。 |
YouTubeでアップロードできる動画サイズ
2016年現在、YouTubeでは再生スクリーンのアスペクト比が 16:9に固定されています。16:9 以外の縦横比の動画をアップロードした場合も、動画サイズが自動判定されて歪まずに表示されますが、プレーヤーには、余白となった調整部分の上下または左右に黒い帯が追加されます。再生画面内にぴったり収めるには、以下の解像度(単位はピクセル)でエンコードしてください。
- 2160p: 3840×2160
- 1440p: 2560×1440
- 1080p: 1920×1080
- 720p: 1280×720
- 480p: 854×480
- 360p: 640×360
- 240p: 426×240
見る人が自身の通信環境によって再生解像度を選べるYouTubeでは、
回線速度やYouTubeの動画のアップロードリミットが許す限り、高解像度でアップロードしておくとよいでしょう。
Vimeoにアップロードできる動画サイズ
Vimeoは、1920×1080か、1280×720(ともにアスペクト比は16:9)の動画サイズが標準です。また、すでに2Kや4Kの動画アップロードにも対応しています。あらかじめ、ワイドサイズの動画を用意しておく必要があります。
極端に解像度が低い動画は、高品質動画共有サイトであるVimeoを使う意味がなくなるため気をつけましょう。
ニコニコ動画にアップロードできる動画サイズ
ニコニコ動画の動画の最大サイズは、854×480ピクセル(FWVGA、16:9)か、640×480ピクセル(VGA、4:3)と、他と比べると画質は低めです。またアップロード速度は会員の種別によって異なり、無料会員では低速になるため、動画はある程度圧縮しておかないとアップロードに時間がかかる可能性があります。
スマホの動画サイズ
iPhoneをはじめとするスマホで、本格的な動画を撮影したり再生する機会も増えてきました。
iPhoneは初代が480×320で3:2の比率を保っていましたが、iPhone 5以降は16:9でもない横長の独自の比率になっています。また、iPhone 6は、3840×2160の4Kレベルの画質のビデオ撮影が行えます。
Androidに至っては、画面サイズはメーカー・機種ごとさまざまで、どのサイズが主流とも言えませんが、アスペクト比は圧倒的にHD動画向きの16:9が主流になっています。
プロジェクターで再生するときの動画サイズ
パソコンをプロジェクターに繋いで動画を再生したい場合もあります。この場合、スクリーンに映し出すパソコン側で動画を全画面表示にすれば自動的に調整されるので、とくに縦横比を心配することはないかと思います。
とはいえ、フルHDの16:9の動画サイズが一般的で、テレビで再生したいときにも適しています。その場合はBlu-rayやDVDに保存するとよいでしょう。
PhotoCinemaで書き出すときは
最後に、初めてでも簡単に動画が作れるソフト「PhotoCinema+」の書き出す方法について触れておきます。
動画を書き出すときは、シアター画面の「マイムービー」で、使用するムービーを選択、「書き出し」ボタンをクリックします。
次に表示される画面で「ムービー書き出し」をクリックします。
あとは書き出しする動画の種類を選択します。
上記の書き出し設定では、フォーマットはMP4かAVIですが、ディスクに書き込むときはAVIを、Web上で再生する予定であればMP4を選択します。
解像度は、上記でも紹介したとおり、最近のサービスはフルHD以上に対応しているので、高画質でムービー書き出しをしたいときはフルHDを選びます。ブルーレイは「フルHD-1080p(1920x1080)」、DVDビデオではDV(720×480)を選択します。
Photocinema+で書き出す動画はフルHDと同じ16:9になっています。DVDは16:9仕様ではないので、書き出し設定のオプションで「画角設定」を行います。
なお、YouTube、Vimeo、Facebookへ直接アップロードしたいときは、先の画面で「シェア」ボタンをクリックしたのち、PhotoCinema上から各動画共有サービスにログインすれば自動的に動画ファイルの書き出し処理からアップロードまで行えます。
完成した動画を用途に合わせて書き出して、さまざまな場面でお役立てください!
- 動画サイズには、さまざまな規格サイズがある
- 最近では2K、4Kなどの高解像度動画も利用されるようになってきた
- スマホやテレビなど最近の再生メディアは16:9のフルHDサイズが使用されることが多い