エジプトにあるギザのピラミッドは何世紀も人類を驚嘆させてきた。
砂漠にそびえ立つ大ピラミッドの高さは139メートル。世界最大の建造物であり、2万人の労働者が20年かけて建設したと推定される。
しかしロープと滑車のみで作られたのだとすれば驚くべきことだ。その精密な配置を考えると、これほどの建造物がわずかな労働者と限られた道具でごく短時間に作られたとはにわかには信じがたい。
これまで様々な研究がなされてきたが、具体的な建設方法はよく分かっていない。スケールを小さくした場合であっても、同じ精度のものを再現できないからだ。
しかも大ピラミッドは唯一現存する世界七不思議であり、エジプト文明よりもずっと古い、もっと高度な文明の名残なのではないかという意見もある。
ここで紹介するのは、そうした高度な文明が存在した証拠になるかもしれない事実である。
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10. その大きさと重量
ピラミッドの大きさだけも建設に際して未知のテクノロジーが使われたという説得力ある論拠となる。
ギザの大ピラミッドは三大ピラミッド最大かつ世界最大の建造物であり、230万個の石のブロック(それぞれの重さは2.5トン〜15トン)を積み上げて作られた。石は近くの採石場から切り出されたと言われているが、そもそもどうやって運んだのだろうか?
木に乗せて大勢で押したと考えられているが、木材は乏しかったろうし、それが石の重量に耐えられなければならないことまで考えると、にわかには信じがたい。
計算によれば、ピラミッドの建築期間で完成させるには、各ブロックを2分半に1つ設置しなければならないことになる。とても信じられない速さだ。
9. 複雑な内部通路
石灰岩を切り出して作ったこの迷宮には、まだまだ未発見の通路が隠されていると言われている。すでに発見されているものは、数千年も眠ったままだった新事実や隠し部屋を明らかにしている。
最近、考古学者のブライアン・フェルスターはアスワン花崗岩から高精度で切り出された20個の箱を発見した。各箱の重量は100トンで、専門家によると牛の埋葬に使ったとのだそうだ。が、困ったことに牛そのものは発見されていない。
箱は古代のエネルギーを貯蔵するために使われたという説もある。牛よりは説得力があるかもしれない。
8. 北極と整列
ピラミッドの並びについては様々な説がある。いずれも、大ピラミッドを基本方位に正確に向けた方法について確かなことが分からない点では意見の一致を見る。
ピラミッドの南北の軸は、実際の南北の方角とたった0.15度しかずれていない。建設当時、エジプト人は北極星を利用していない。それほどの精度を実現するために考えられる方法の1つが、複雑なアルゴリズムを用いるやり方だ。
しかし、これは太陽の位置を簡単に把握できるようになる夏至や冬至でしか利用することができない。さらに大気の状況や観測地点に障害物がある可能性など、いくつもの要因に左右される。
歴史的には、エジプト人がこうしたアルゴリズムを発見したという記録は残されていない。にもかかわらず、大ピラミッドはグリニッジ天文台のグリニッジ子午線よりも正確なのだ。
7. 起源不明のモルタル
ピラミッドに使用されているモルタルを解析した結果、その組成は判明しているが、現代の技術を以ってしても未だに再現には成功していない。モルタルは主に加工したセメントでできているが、現代で使われるようには使用されていないようだ。
古代エジプトのモルタルは、巨大な石が置かれたときに接合部を支持するために使用されている。大ピラミッドには推定50万トンのモルタルが使用されているが、驚いたことに石自体よりも硬く、数千年経った今もそのまま残っているのである。
6. 謎のシャフト
ギザの三大ピラミッドのうちシャフトがあるのは大ピラミッドのみだ。シャフトの角度は星に合わされているようであるが、ここで疑問が浮かぶ。
一体どのようにしてそれほどまで正確に角度を一致させることができたのか? そして、なぜあえてそのような手間をかけたのか?
極の向きと一致するように建てられたピラミッド自体と同じく、シャフトの精度を実現するために必要となる技術がエジプト文明に知られていたという記録はない。
シャフトは単なる換気口であるという説もあるが、その場合、そのほとんどが外に繋がっていない理由を説明しなければならない。
5. 20トンの扉
一時期、ピラミッドには巨大なスイベルの扉があった。それは開口部にぴったりと収まっており、外からは判別できないようになっていた。それが発見されたのは大ピラミッドに初めて調査が入ったときだ。
完璧なバランスが保たれていたために内側から最小限の力で開けることができた。何しろ、20トンもの扉を片手で開けることができたのだ。扉を切り出し、そこに設置した方法や完璧なバランスを実現した方法は不明である。
4. 化粧石
ピラミッドはもともと化粧石という白く磨かれた石灰岩によって覆われていた。その切り角は完璧で、完成時の外観は極めて滑らかであった。太陽の光を鏡のように反射し、砂漠のど真ん中にあっては宝石のごとく輝いていたことだろう。石灰石はナイル川の石切場で採掘され、船で運ばれた。
化粧石は1303年の地震でほとんど崩落し、その後モスクや要塞などの建材として利用されたようだ。現在まで残っているのは、頂上にあるものだけだ。
3. 八角形
一見、ギザの大ピラミッドは四角形に見える。しかし上空から見ると、各辺にくぼみがあり、実は八角形であることが確認できる。これは化粧石を設置するための構造だと考えられている。また侵食の作用であるという説もある。
いずれにせよ、その精度は見事で、現代の技術でも容易には実現できない。その背後にある意図を認めず、風のせいにしてしまえば、それを実現した技術を完全に無視することになる。
2. クフ王の棺
大ピラミッドはクフ王が建設したと考えられてきたが、そのサルコファガスが発見され調査されると、いくつもの疑問が浮かび上がってきた。
推定3.75トンで、寸法から言って外から運び込むには大きすぎる。したがって、建設中に設置されたことになる。
サルコファガスは花崗岩でできており、中がくり抜かれている。またドリルらしきもので開けたと思われる穴もある。しかし当時の技術水準で本当にそんなことができたのだろうか?木製のつるはしでそんなことができるとは思うまい。
1. 奇妙な熱源
2015年、大ピラミッドを熱スキャンしたところ、底部の3ヶ所に熱源があることが判明した。
その原因については諸説あり、熱源の下に隠し部屋へと続く小さな通路があるという説、すでに忘れられた古代テクノロジーによって熱が発生しているという説などが提唱されている。さらなる調査からはピラミッドの上部にも熱源が発見されている。
実はピラミッドは古代の異星人の船で、太陽光を吸収し、数千年の眠りから目覚めようとしている――そんな想像すら掻き立てる。
熱源の正体はもしかしたらエンジンかもしれないではないか・・・
via:10 Facts About The Pyramids That Could Prove Advanced Ancient Technology/ translated hiroching / edited by parumo
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コメント
1. 匿名処理班
そのうち大聖堂も宇宙人が造ったことにされそうだな
2. 匿名処理班
意外とノリと勢いで作って偶然色々重なってるだけかもしれない
過去いって未来だとこんな感じでーって伝えると「えっ…なにそれこわい…」ってなるかもしれない
3. 匿名処理班
高度な文明があるならもっと高度な建造物作ると思うが
4. 匿名処理班
熱源に向けて掘り進めたら奇妙な空間に出て、顔に張り付いて体内に卵産み付けてくるつなげた手のひらみたいなサソリ型生物が襲ってきたりしないだろうな。
そして透明になるエイリアンまで現れて……。
5. 匿名処理班
古代、暦は今よりも重要なウェイトを占めて、暦を持たない文明と比べれば気象や農期といった未来を予測するスーパーテクノロジーでもあった。
ピラミッドは暦を計算するための、いわばスーパーコンピューターであり、その建造は国家の威信と生存をかけた一大プロジェクトだった。
大きければ大きいほど、正確に暦を利用することができた。
たぶん。
6. 匿名処理班
知ってみると案外「そんな事か」という物も多い気がする。
ただ可能性として石工技術がやたらと高く数学の知識も高かったと言う事は充分ありうる。
7. 匿名処理班
すごいことには違いないが
現代を超えるほどの文明ならわざわざ石は使わないだろう
8. 匿名処理班
ある番組ではめっちゃ冷静な分析で
「こうすれば当時の技術と材料でもできます」と言われ、
ある番組では「現代並みのハイテクが存在して
その技術で作ったに違いない」と言われ…。
9. みあきち
ピラミッドから導いた数字が建造後の歴史を予言してるとかいう話もあるが、「都合のいい数字」を適当な事例に合わせ言い張ってるだけ、なんだったな?
実際の建築に要した期間が、信用のおける伝承で残ってるのか?
予定では〜という伝承があったとしても「遅れに遅れたり」「雇用を継続するのにあえて長引かせる」とかあり得ると思うがな。
化粧石のはゴルゴの「ギザの醜聞」でもテーマになってたな。
10. 匿名処理班
ジョルジョ・ツォカロス「だいたい古代宇宙人の仕業」
11. 匿名処理班
熱源の話は気になる
12. 匿名処理班
熱源は、興味深い
13. 匿名処理班
地面の下側に、地表に出てる部分を逆向きにした構造体が埋まってるらしい。そしてピラミッドは墓目的ではなく、圧電効果による発電目的らしい。
14. 匿名処理班
高価な墓石を建てるより 安くても生きてる方が素晴らしい〜♪
15. 匿名処理班
確かに、ピラミッドの中は外よりも蒸し暑かった。
16. 匿名処理班
某教授「ピラミッドはプラズマ」
4の化粧石、エジプト時代って意外に長いので経ってから
数百年でもすでに意味わからん状態となり、今なら貴重な
ピラミッドも楽に取れる資材に使われたようです
そのためいくつかのピラミッドもこの世から消えたとか
17. 匿名処理班
石で作られた物が風化を免れて唯一残る遺物になると聞いたことあるぞ。石盤とかな。現代のビルなんてメンテ無しで数百年持ちゃすごいことらしい。
だから硬いモルタルもスゴすぎだろ。
18. 匿名処理班
熱による崩壊を防ぐ為に通路や部屋が設けてある可能性も有るかも。その当時のエジプトの気候を知らないから何とも言えないですけどね。
19. 匿名処理班
オラ、ワクワクっすぞ。
古代文明はどれも興味が尽きない。
20. 匿名処理班
聖帝十字陵
21. 匿名処理班
当時の人々には無理だから、きっともっと高度な文明人がいたに違いない、って?
そりゃいくらなんでも当時の人々に失礼でしょ
22. 匿名処理班
こればかりは今も生きてる人類の祖先も警戒したって話がすき
23. 匿名処理班
これはちょっと面白くピラミッドを紹介しているのであって、実際は当時の人々の技術で建造することができたというのが一般的な意見だよね。いきなりクフ王の大ピラミッドが現れたわけではなくてマスタバ(この墓には召使いの部屋やトイレも添えつけられることがあった)に始まり、階段ピラミッド、屈折ピラミッド、真正ピラミッド(赤いピラミッド)など段階を経て技術を習得していった結果のクフ王のピラミッドだし