モバイル動画の総合メディア事業を展開するCandeeは6月7日、ライブ配信中に商品を購入できるソーシャルライブコマースアプリ「Live Shop! (ライブショップ )」を本日より公開する。推奨環境はiOSが8.0以降のiPhone/iPadに対応。Androidは4.4以降のOSで動作する端末が対象になる。利用は無料。
Live Shop!は読者モデルなど、影響力のあるインフルエンサーといわれる個人が出演し、ライブ配信をしながら流行のファッションやメイクなどの紹介を通じてアイテムを販売できる通販サービス。視聴者はコメントを通じて出演者とコミュニケーションも取ることができる。その他、アンケートや抽選販売などの視聴者参加型のサービスも提供される。
個人が商品紹介する「個人チャンネル」については6月からアソビシステム所属タレントによる配信が決定している他、各ブランドやメディアが持てる「ブランドチャンネル」「メディアチャンネル」も開設が可能で、今後これらの拡大、取り組みを強化する。
インフルエンサーによるライブコマースの可能性
立ち上げの背景として日本国内のEC市場拡大がある。経済産業省発表のEC市場規模は約13.8兆円で、前年比7.6%増と2010年から右肩上がりで拡大を続けている。Candeeでは中でもEC化率が9%程度とまだ低いアパレル産業に注目し、対象となるコンテンツ・アイテムを取り扱う。
また、インフルエンサーによるライブコマースについては本誌でも取り上げたこの記事にもある通り、中国の熱気がすごい。記事にも取り上げられている女性は「ファッション・インフルエンサー」として2カ月で1000万回近い再生回数を生み出し、 Taobao(淘宝)で数億ドルの記録的な売上を叩き出すことに成功しているそうだ。Candeeが目指すモデルのひとつはまさにここにある。
さらに先日お伝えした通り、Candeeはニコニコ動画などで実績のあるライブ配信事業「アポロ」を買収し、自社スタジオを中心とした映像のプロによるクオリティを担保、関わる制作スタッフの数も年内の80名体制を目指している。今回お披露目となったLive Shop!は予ねてから話に上がっていた自社プラットフォームの第一弾となる。
現在、神戸で開催中の招待制カンファレンス「Infinity Ventures Summit」でCandee創業者、國光宏尚氏が登壇してサービスの紹介をしているので後ほど追記する。