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就職人気企業、初任給&平均年収ランキング

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新卒で就職する際、どんな基準で企業を選んでいましたか? 仕事内容はもちろん、教育内容や勤務地、働きやすさなどに加え、給料も大切なファクターだったのではないでしょうか。
そこで、技術職への就職を志望する学生に人気の企業を20社ピックアップし、初任給や平均年収を比較してみました。学生はもちろん、若いうちの転職を考えている人も参考にしてみてください。



技術職志望者に人気の企業 初任給ランキング


まずは初任給のランキングを見てみましょう。就職人気企業が公表している2018年卒新卒採用の募集要項から、大卒・大学院卒の初任給(2016年実績)をランキングにしてみました。





















































































































































「 就職人気企業 初任給ランキング 」

※「分類」は主な製品によって、

「電気機器」「精密機器」「輸送用機器」「重工業」の4種に分類

順位 会社名 分類 大卒初任給 院卒初任給
1 キヤノン 電気 22.0万円 24.3万円
2 オリンパス 精密 21.9万円 24.4万円
3 ソニー 電気 21.8万円 25.1万円
4 日産自動車 輸送 21.5万円 23.7万円
5 ホンダ 輸送 21.4万円 24.1万円
6 島津製作所 精密 21.1万円 23.6万円
7 三菱重工業 重工 21.0万円 23.5万円
7 川崎重工業 輸送 21.0万円 23.5万円
7 日立製作所 電気 21.0万円 23.4万円
7 三菱電機 電気 21.0万円 23.4万円
7 富士通 電気 21.0万円 23.4万円
7 安川電機 電気 21.0万円 23.4万円
14 トヨタ 輸送 20.6万円 22.8万円
14 マツダ 輸送 20.6万円 22.8万円
16 デンソー 輸送 20.5万円 22.7万円
16 豊田自動織機 輸送 20.5万円 22.7万円
16 アイシン精機 輸送 20.5万円 22.7万円
16 富士重工 輸送 20.5万円 22.7万円
16 キーエンス 電気 20.5万円 22.5万円

各社の2018年卒新卒採用募集要項をもとに作成



大卒初任給は各社ともほぼ横並び。トップと最下位の差は、大卒で1.5万円、大学院卒で2.6万円しかありません。
そのなかでも大卒の初任給がもっとも高いのは、OA機器・カメラ大手のキヤノンの22万円。2位はカメラや医療機器のオリンパスで21.9万円、3位は総合電機メーカー・ソニーの21.8万円です。
一方、大学院卒の初任給では、1位はソニーの25.1万円。2位はオリンパスの24.4万円、3位はキヤノンの24.3万円と、大卒の1~3位が入れ替わった形になっています。


このように初任給ではあまり違いがないように思えますが、新卒1年目でもあっても諸手当やボーナスを含めた年収は企業ごとに異なります
そのため、求人の募集要項に昨年度の「賞与支給実績」が書いてある場合は要チェック。たとえば「4ヶ月分」などと書いてある場合は、「初任給×(12ヶ月+ボーナス4ヶ月)」で計算すればおおよその年収がわかります(※)。


各社の平均年収比較 初任給との順位の差は?


今度は2015年度の有価証券報告書のデータから、平均年収を見てみましょう。従業員全体の平均年収では、初任給ランキングとはかなり順位が入れ替わっている企業もあれば、おおよそ同じ順位をキープしている企業もあります。

























































































































































「 就職人気企業 平均年収ランキング 」

平均年収



順位


初任給



順位

会社名 平均年収 平均年齢
1 16 キーエンス 1777.1万円 36.1歳
2 3 ソニー 935.5万円 43.4歳
3 2 オリンパス 871.0万円 42.1歳
4 7 日立製作所 868.6万円 41.2歳
5 14 トヨタ 851.9万円 38.9歳
6 16 デンソー 834.4万円 43.0歳
7 7 三菱重工業 827.3万円 39.0歳
8 7 安川電機 825.5万円 41.1歳
9 7 富士通 810.0万円 43.4歳
10 7 三菱電機 798.2万円 40.2歳
11 4 日産自動車 795.0万円 42.8歳
12 6 島津製作所 794.2万円 42.5歳
13 7 パナソニック 789.0万円 45.6歳
14 1 キヤノン 787.1万円 42.5歳
15 16 豊田自動織機 778.9万円 39.0歳
16 5 ホンダ 772.9万円 45.0歳
17 7 川崎重工業 743.5万円 38.3歳
18 16 アイシン精機 710.1万円 38.4歳
19 14 マツダ 681.2万円 40.5歳
20 16 富士重工 657.4万円 38.4歳


平均年収でダントツの1位は電子機器や計測機器のキーエンスで、1777.1万円(平均年齢36.1歳)。キーエンスは、初任給では最下位グループだったにもかかわらず、2位のソニーを倍近い年収で上回っています


一方、2位のソニー(935.5万円/43.4歳)、3位のオリンパス(871.0万円/42.1歳)は、初任給でもトップ3に入っていた企業です。


キーエンスは、売上に対する営業利益率が50%を超えており、過去25年間の売上高の前年比が平均で10%を超えているなど、財務体質が良いことで知られています。また、ボーナスとは別に営業利益の一部を社員に支給する制度があるなど、社員への還元率も高いため、給料もこのように高い数字になっているようです。


ランキング下位の企業を見てみると、初任給ではトップだったキヤノンは、平均年収では14位(797.1万円/42.5歳)となっています。
キヤノンの平均年収は、リーマン・ショック後の2009年に前年比100万円近く落ち、現在までに回復しきっていません。また、OA機器やカメラといった中核事業が縮小傾向にあるため、今後の業績によっては平均年収や初任給にも影響が出る可能性があります。


このように、初任給だけを見ていても、その会社の給料に関する全体像は見えてきません。
これから新卒で就職活動をする人、転職を考えている人は、求人票に書いてある毎月の給料だけを見て高いか低いかを判断するのではなく、ボーナスをチェックして初年度年収を試算してみたり、業績や将来性を調べて今後どのくらい給料が伸びそうかも考慮してみてはいかがでしょうか。


columnボーナスと組み合わせて、年収&伸び率を試算



求人情報の募集要項では、ボーナスの昨年度実績として「◯ヶ月」と書かれている以外に、「平均賞与」が提示されている場合があります。
たとえばデンソーでは、夏・冬それぞれの平均賞与が105万円だったと書かれています。この数字は従業員全体の平均のため、新卒1年目のボーナスとは乖離があります。
そこで、有価証券報告書にある平均年収のデータを使って、このボーナスが「何ヶ月分」だっのか計算し、新卒1年目の年収を試算してみました。


平均年収: 約834万円(平均年齢43歳)
平均賞与: 夏・冬合計210万円
 ↓
平均月給: (834万-210万)÷12ヶ月=52万円
ボーナスの月数: 210万円÷52万円=約4ヶ月分
新卒1年目の年収: 20.5万円(初任給)×(12ヶ月+ボーナス4ヶ月)=328万円


このデンソーの新卒1年目の年収328万円を平均年収と比較してみると、およそ2.5倍。つまり就職してから約20年後には、1年目のおよそ2.5倍の給料がもらえると推測できます。


ボーナスが募集要項に書いていない場合は、まずは就職四季報でチェック。また、企業によっては春闘のニュースで「年間一時金◯◯ヶ月で合意」などと報じられているので、年収の試算も可能です。



※初任給には基本給に加えて手当(地域手当など)を含む場合があるため、初任給をもとに年収を試算する場合は実際の年収よりも若干高い数値になることがあります。

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