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1万人の脳画像でわかった 40歳からの脳の鍛え方

2017年6月7日 07時00分 (2017年6月7日 14時18分 更新)

何もしないと脳の老化は50代に加速する。
マンネリ脳、省エネ脳にならないためにはどうすればいいのか。


◆ ◆ ◆


 私はMRI(磁気共鳴画像法)を通じて、胎児から100歳を超えるお年寄りまで、1万人以上の脳を診(み)てきました。


 その経験から見えてきたのは、「脳の使い方を脳画像から読み取れば、その人の生き方がわかる」ということです。


 たとえば、意思決定を常に行わなければならない経営者の脳を見ると、意思決定をする脳の部位が発達していることがわかります。



 写真1のMRI画像を見てください。これは脳の断面図で、黒く太い木の枝のように見えるのが、発達した神経細胞から伸びる神経線維の集まりで「白質(」はくしつ)と呼ばれます。この神経細胞同士を結び付ける「枝ぶり」こそ脳の個性です。


■脳は死ぬまで成長する

 もう一つわかったことは、「脳は死ぬまで成長する」ということです。かつて脳科学は「脳は3歳で決まる」といっていました。しかし、それは間違いでした。確かに1歳頃から脳の神経細胞は減っていきますが、いくつになっても脳には使われていない未発達な神経細胞が山ほど眠っています。使い方次第で、脳は一生、変化し、成長します。


 たとえば、80歳でドラムを始めた男性の社長さんがいらっしゃいます。写真2の右の枝ぶり画像は、80歳のときの脳ですが、ドラムを始めて1年後の左の脳画像と比べてみてください。薄く表出されていた手足の動きを担う部位が、黒くなり生き生きと成長しています。

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