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 1975年の巨人は、前年で現役を引退した長嶋茂雄監督の就任1年目だったが、チームはシーズン当初から低迷した。11連敗は、9月4日に後楽園球場で大洋に敗れ始まった。翌日は、広島に六回、堀内がつかまり勝ち越されると、七回降雨コールド負け。引き分けを挟み、11日には阪神の田淵に新浦がサヨナラ本塁打を浴びた。

 13日に広島相手に28年ぶりに8連敗すると、28年ぶりのシーズン負け越しも決定。翌日は先発の高橋一が1死も取れず13球でKOされて当時のワースト記録を更新した。

 18日、後楽園のヤクルト戦で連敗をようやく止めたのは、代打槌田のサヨナラ安打だった。

 この年、巨人は球団史上初で唯一の最下位に終わり、10月には後楽園で広島に初優勝を決められた。王が13年間守ってきた本塁打王のタイトルも阪神の田淵に奪われている。