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 茨城県大洗町にある日本原子力研究開発機構の施設で、ウランとプルトニウムが入った容器から放射性物質が漏れ、作業員5人が被曝(ひばく)した事故で、茨城県や大洗町によると、県内の原子力事業者と結んでいる安全協定に基づき、6日午後0時半ごろに原子力機構から「放射性物質による汚染の可能性がある」と連絡があった。同町は放射線量を計測するモニタリングポストの値で、外部への放射能漏れがないと確認。住民生活に影響がないと判断し、防災無線などを通じて町民に知らせることはしなかったという。

 ただ、住民からは不安も聞かれた。日本原子力研究開発機構大洗研究開発センターの近くに住む男性(70)は福島県での原発事故以来、モニタリングポストの値を時折、インターネットで確認することが習慣になっている。「何も連絡がなく、事故は知らなかった。すぐに知らされないと不安だ」と話した。近くの女性(49)は「普段は災害など何かあるとすぐに町の放送が入る。町に連絡があったなら、知らせてほしかった」と語った。