1億9000万年前から地球上を飛び跳ねてきたカエルは、どんな気候にもなじむことができる適応の名人だ。
水があれば、そこにはカエルがいる。現在知られているカエルは約4740種で、南極を除くすべての大陸に生息している。たとえば、北極圏にも生息するアメリカアカガエルは、生きたまま氷づけになっても死ぬことはない。心臓や肺を何週間も止めることができ、解ければ元のとおり動き始める。
丈夫なカエルではあるが、環境の変化には弱い。水中では、薄い浸透性の皮膚を通して呼吸するため、水温の変化や汚染の影響を受けやすいからだ。(参考記事:「絶滅寸前のカエルを火山から救え! エクアドル」)
1970年代以降、約200種のカエルが絶滅している。2016年には、Ecnomiohyla rabborumというカエルが絶滅した。カエルの種が急速に減少しているのは、生息地の喪失、水質汚染、カエルツボカビ症という病気などが原因だ。(参考記事:「「カエルの楽園」で致死的なカエルツボカビを発見」)
科学者たちは、今後10年でさらに多くのカエルが絶滅する可能性があると予測する。その対策として、米カリフォルニア州に本拠地を置く「セーブ・ザ・フロッグス」をはじめとする非営利団体は、子どもたちにカエルの重要性を伝える、カエルにやさしい環境を作る、といった保護活動を行っている。(参考記事:「【動画】カエルの交尾に「7番目の体位」発見」)
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