聞き手・古賀大己
2017年6月7日09時57分
5月3日の憲法記念日に安倍首相が打ち出した憲法改正提案。その受け止め、今後の議論の方向性について、強いこだわりを持つ石破茂・元防衛相に聞いた。
――憲法9条1、2項を残しつつ自衛隊を明記する。安倍晋三首相の提案をどう受け止めましたか。
どう付け加えるのかわからないから、論評しようがない。首相が「読売新聞読め」とおっしゃるので読んだけど、よくわかんなかったね。2項には「陸海空軍その他の戦力は保持しない」「国の交戦権は認めない」と書いているわけでしょ。仮に3項に「前項の規定にかかわらず」って入れれば、死文化になる。そんな手法ってあり? 2項と3項がまったく違う。一種のトリッキーな、少なくとも真摯(しんし)な立法姿勢とは思えない。
――自衛隊を明記するという意味では、石破さんと同じ。一歩前進とは考えないのですか。
誰が今、自衛隊を「違憲だ」っ…
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