[PR]

 法務省は6日、長年にわたって相続登記されないまま放置されている土地の実態を把握するための初の調査結果を公表した。全国約10万筆の土地で、最後の登記から50年以上経過し、所有者が不明になっている可能性がある土地の割合は22・4%にのぼった。こうした土地が今後増えるとみて、政府は公的な事業に土地を利用できる制度づくりに着手している。

 神戸市、高知県大豊町など大都市から中山間地まで全国10地域を選んでのサンプル調査。最後の登記から50年以上経過した割合は、大都市部が平均で6・6%、中小都市・中山間地域では26・6%となった。用途別では、宅地が8%、田・畑が22・8%、山林が31・2%だった。

 最後の登記から70年以上たった割合は9・7%、90年以上は5・6%だった。これらの土地は、所有者がすでに死亡し、だれも相続登記しないまま放置されている可能性が高い。

 不動産登記簿に相続登記されずに何十年も放置されると、子や孫の代になって相続権を持つ人がどんどん増えていき、売買などが事実上できない「塩漬け」の状態になる可能性がある。

 こうした土地は、道路や防災対…

有料会員に登録すると全ての記事が読み放題です。

初月無料につき月初のお申し込みがお得

980円で月300本まで読めるシンプルコースはこちら