一橋大学KODAIRA祭は差別禁止ルールをつくり、テロと差別を煽動する百田尚樹氏に絶対差別をさせないでください。または企画を中止してください。

 一橋大学の学園祭であるKODAIRA祭で、来る2017年6月10日に、百田尚樹氏(作家)の講演会「現代社会におけるマスコミのあり方」が企画されています。

 しかし百田尚樹氏は、悪質なヘイトスピーチ(差別煽動)を繰り返してきました。下記はその一例です。

  • (千葉大医学部の「集団レイプ事件」について)「私は在日外国人たちではないかという気がする。」(2016年11月24日ツイッター)
  • (「遺体を陵辱するなどの行為は支那人特有のものですね。」というツイートへのリツイートに)「 そうです!中国人は昔からやります。日本人にはない特性です。」(2013年9月19日ツイッター)
  • 「もし北朝鮮のミサイルで私の家族が死に、私が生き残れば、私はテロ組織を作って、日本国内の敵を潰していく。」(2017年4月13日ツイッター)(以上、政治家レイシズムデータベースより)

 これらヘイトスピーチは、日本も95年に批准した人種差別撤廃条約が法規制の対象としている極右活動・差別の煽動行為に当たる違法行為です。欧州では百田氏の発言・言動はほぼ間違いなくネオナチなどの極右として法規制の対象となります。国立大学などの公共機関が極右・ネオナチに公的な発言機会を与えることは人種差別撤廃条約によって禁じられています。(昨年5月に制定されたヘイトスピーチ解消法の精神にも反します)

 しかも百田氏は単なる私人ではなく、昨年NHK経営委員を務める等、準公人として極めて大きな社会的影響力を持ちます。実際に彼がテロを煽動した4月13日のツイートは、17万のフォロワーによってまたたくまに拡散され、無数の賛同ツイートを誘発しました。そのなかには、

「一兵卒として参加します」「俺も殺りますよ!」
最低一人の在○○○人を道連れにする覚悟です!」
「駅前のパチンコ屋の打ちこわし
「総連打ち壊しオフ会」

などといった、マイノリティへの殺人・ジェノサイドの予告を含む、極めて危険なヘイトスピーチが数多く散見されます。

このような殺人・テロをふくむ差別煽動を繰り返す百田尚樹氏が、学園祭に招かれることで、私たちは学園祭期間中に深刻な差別・暴力が誘発されることを憂慮せざるをえません。じっさいに影響力のある公人の差別は、庶民の差別よりもはるかに深刻な差別煽動効果をもつことが知られています。また国立大学法人一橋大学という公共性ある大学の施設で、公式に学園祭のゲストとして招かれることじたい、彼の差別・テロ煽動に大学がお墨付きを与えることにもなります。

したがって、私たちはKODAIRA祭が差別のない学園祭であってほしいとの願いから、私たちは百田氏をゲストに招くことに反対するとともに、以下のような実効的な差別撤廃措置を求めます

1.差別を許さないKODAIRA祭の実現を求めます。

 KODAIRA祭を誰もが楽しめる学園祭にするために、KODAIRA祭ではいかなる差別・極右活動も許さない旨を公に宣言し、それを徹底してください。

 1)「差別の許さないKODAIRA祭宣言」(仮)等、貴会が性・人種/民族・障がい・宗教などへの差別を禁止する明示的ルールを新たに制定してください。

2)KODAIRA祭期間中に来場者が安心して楽しめるよう、来場者が差別に遭わないような実効的な差別防止策・対処策を策定・実行してください。

3)貴会スタッフ全員が実効的な反差別研修を受け、KODAIRA祭期間中に差別発生時にきちんと対処できる体制を整えてください。

4)策定した反差別ルールは来場者全員が容易に知ることができるようにしてください。

2.KODAIRA祭のイベントに登壇する全てのゲストに対し、上記に定めた反差別ルール・ポリシーとそれを貴会が徹底する旨を通知し、万が一その約束を守れない方がいた場合その方の登壇をすべて断ってください。

3.百田尚樹氏講演会「現代社会におけるマスコミのあり方」に関しては、百田氏が絶対に差別を行わない事を誓約したうえで、講演会冒頭でいままでの差別煽動を撤回し今後準公人として人種差別撤廃条約の精神を順守し差別を行わない旨を宣言する等の、特別の差別防止措置の徹底を求めます。同時にこの条件が満たされない場合、講演会を無期限延期あるいは中止にしてください。

以上

よろしくお願いします。

賛同者の署名は以下の宛先へ届けられます
  • 外部打診担当
    一橋大学第21回KODAIRA祭実行委員会


    反レイシズム情報センター(ARIC) さんはこのキャンペーンを賛同者1名から始め、今では11,814名の賛同者を集めました。あなたも、変えたい課題に対して、キャンペーンを始めてみませんか?

    キャンペーンの進捗

    1. 3日前
      キャンペーンについてのお知らせ

      みなさま 6月10日に一橋大学で予定されていた百田尚樹氏講演会の中止が決定されました。「本講演会がKODAIRA祭の理念に沿うものでなくなってしまったこと」が理由とのことです。 (詳しくは6月2日の夜にアップされたKODAIRA祭実行委員会公式ウェブサイトの説明をご覧ください。 http://www.kodairafes.com/page/kikaku/hyakuta.html ) ひとまず百田尚樹氏講演会の中止は朗報といってよいでしょう。中止決定は、差別煽動をくりかえす極右に公的な発言機会を与えるべきでないというごく当然の人権規範を、社会的に再確認する効果を持ちます。また極右に大学での言論活動を許す先例を阻止することにもなります。 4月17日に開始した本キャンペーンの要望は、あくまでも学祭での差別を撤廃することにありました。特に「差別を禁止する明示的ルール」の制定を求めるものでしたが、これについては未だ最終的な回答がありません。 じつは5月22日に、KODAIRA祭実行委員会は何らかの差別禁止ルール制定を検討中であり学祭当日までにはそれを公表すると明言しています。 私たちは学祭当日まで、要望通り差別撤廃ポリシー制定を求めてゆきます。 講演会中止が決定された6月2日時点で本キャンペーンは1万1756名のご賛同を得ておりました。皆さまの声は、とりわけ一橋大学内部の学生・院生・教職員が声をあげ、大学内で差別撤廃を求める運動をつくる大きな契機となりました。 講演会中止決定に、皆さまの声が極めて大きな役割を果たしたものと、私たちは信じています。 ご協力・ご賛同してくださった皆さまに、改めて御礼申し上げます。

      kodairafes.com
    2. 1か月前
      キャンペーンについてのお知らせ

      みなさん 5月6日付でKODAIRA祭実行委員会宛てに、百田尚樹氏招聘理由や学祭での差別予防措置について、ARICとして公開質問状を提出しました。回答期限は勝手ながら10日とさせていただいています。 5月2日付のKODAIRA祭実行委員会側の回答は、差別防止措置について一言も触れず、「思想」を理由に本キャンペーンの要請を拒絶するものでした。それだけでなく警察導入による大学自治破壊のリスクや対抗言論への抑圧と読める箇所など、看過できぬ記述の多いものでした。 公開質問状は、そもそも百田氏をなぜ招聘したのかからはじまり、一連の問題について実行委側の見解を問うものです。 みなさまにおかれましては、公開質問状を広く拡散してくだされば幸いです。 反レイシズム情報センター(ARIC) 2017年5月6日 第21回KODAIRA祭実行委員会 御中 反レイシズム情報センター(ARIC) 公開質問状 拝啓  時下、ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。 当会ARICがchange.org上で4月17日から展開しておりますキャンペーン「一橋大学KODAIRA祭は差別禁止ルールをつくり、テロと差別を煽動する百田尚樹氏に絶対差別をさせないでください。または企画を中止してください。」(以下、「キャンペーン」)に対し、ようやく5月2日付で公式なご回答(以下、「回答」)をくださいました。どうもありがとうございました。 しかし大変遺憾ながら「回答」は当会にとって到底受け入れることができないものでした。「回答」はわずか数日で1万人以上のご賛同をいただいた、実効的な差別防止策をとるべきだとの当会の要望を、2週間放置したあげく、「思想」を理由に一蹴しただけではありません。「回答」は「思想」という語の多用によって具体的な説明を避けているばかりか、大学自治を危機に晒しかねないなど看過できない問題をいくつも含んでいます。当会最大の懸念である、百田尚樹氏を公式にゲスト招聘することじたいによる差別煽動効果によって、学祭での誘発される危険性が相当に高まってしまったヘイトスピーチ(差別煽動)・ヘイトクライム(差別を動機とした暴力)については、具体的な言及さえありません。 つきましては「回...

    3. 1か月前
      キャンペーンについてのお知らせ

      みなさん 反レイシズム情報センター(ARIC)です。なかなか進捗状況をお伝えすることができず申し訳ございませんでした。 まず昨日5月1日付で、KODAIRA祭実行委員会からARIC側が求めていた面談に応じるとの連絡がありました(GW明けに面談が実現する予定。これについて改めて進捗をご報告します)。 さらに本日5月2日午後9時頃、本キャンペーンに対して、KODAIRA祭実行委員会からようやく公式の回答がありました。 ご協力くださいました皆様にご報告もかねて、回答の全文を公開します(末尾に引用)。 さて、たいへん残念ながら、KODAIRA祭実行委員会の回答は「ゼロ回答」でした。11,389人(5月2日時点)もの方々のご賛同を得た本キャンペーンの要求が一蹴されてしまったことは、当会としても当惑するばかりであり、極めて遺憾です。 さらに回答は「思想」を根拠に本キャンペーンの要求を拒絶しています。(左右など)「思想」以前の問題であるはずの差別防止義務が、同委員会の「自立」「中立」を脅かすとしている回答は、理解に苦しむとしか言いようがありません。 ただし評価できる点がないとは言えません。というのも回答には、「我々は百田氏の物議をかもす発言・ひいては来場者の方を傷つけかねない発言を防ぐべく、講演会の台本において思想に触れるような内容は一切盛り込まれておらず、講師側にその内容からはずれた発言は慎むよう伝えております。講演会中に万が一思想に触れるような発言を行った場合には、退場を含む厳重注意を行う用意があります。」と明記しています。もしこの部分が百田尚樹氏に差別をさせない、もし差別が起きた場合退場させる、という趣旨であれば、これは評価できるものです。 しかし回答にはあえて「差別」という言葉が一言もなく、さらに何が差別で何が区別なのかをKODAIRA祭実行委員会がどういう基準で決めているのかが全く不明です。そのため、このままでは同実行委は、せっかく百田尚樹氏に差別をさせまいとしても、明確で公的な反差別ルールが存在しないために、客観性のない極めて恣意的な「検閲」を行う別の危険性さえあります。 以上、本日は回答が来た旨のご報告とさせて頂きます。 私たちは回答を踏まえ、あくまでも実効的な差別禁止ルール制定に向けて、さらなるアクションを行ってまいります。 みなさまには、改めてご支援・ご協力のほどをお願いすると思いますが、...

    4. 1か月前
      キャンペーンについてのお知らせ

      みなさん こんにちは。反レイシズム情報センター(ARIC)です。 4月25日11時現在、KODAIRA祭実行委員会からは未だに何の連絡もありません。 私たちARICは、差別のない学祭実現のための差別禁止ルール制定を求めていますが、その一案として、下記のようなモデル案を作成し、今朝KODAIRA祭実行委員会に送付しましたのでご報告します。 私たちが知る限り、大学祭の自主ルールとして差別禁止ルールを制定した例は聞いたことがありません。しかしここまでヘイトスピーチが頻発する時代になり、来場者の安全を守るためにも、このような取り組みは一橋大学に限らず、日本の大学すべてに求められていると思われます。 私たちはこのモデル案を公開することで、差別のない大学祭実現に向けて差別撤廃ポリシー制定を求めるための、さらなる声をKODAIRA祭実行委員会に届けたいと考えています。 同時に、ヘイトスピーチ頻発時代の日本で、実効的な差別撤廃ポリシーのあり方を、広く議論する契機といたしたいと考えています。 みなさまにおかれましては、多くの声をKODAIRA祭実行委員会に届けるためにも、本キャンペーンのご拡散にご協力頂けるようお願い申し上げます。 反レイシズム情報センター(ARIC) (以下、ルール案) 差別のないKODAIRA祭開催のために(仮) 一、KODAIRA祭は、誰もが安心して楽しめる学園祭開催を目指します。 一、KODAIRA祭は、国境を越えた普遍的人権の実現を謳う世界人権宣言と日本国憲法を尊重し、教育研究の自由を保障する一橋大学ハラスメント防止ガイドラインに従い、会場内における人種/民族・性・障がい等に基づいたいかなる差別(1)も許しません。 一、KODAIRA祭は、極右組織等による差別煽動(2)の禁止を義務付けた人種差別撤廃条約を尊重し、会場内における暴力を含むいかなる差別煽動...

    5. 2か月前
      10,000人の賛同者
    6. 2か月前
      50人の賛同者
    7. 2か月前
      反レイシズム情報センター(ARIC)さんがこのキャンペーンを開始

    賛同者からのコメント


    一橋大学の卒業生です。
    百田氏を呼ぶことで、一番被害を受ける可能性があるのは、一橋大学に在学中のマイノリティの学生です。
    東アジアの軍事的緊張が高まるなか、百田氏が差別や暴力を扇動することで、在日コリアンや留学生が実際に暴力を受ける危険性があります。
    また、差別的言動を繰り返してきた百田氏の講演会を開催することで、差別的言動を肯定・推奨する空気が学内につくられ、マイノリティの学生が精神的にダメージを受ける可能性もあります。
    一橋大学では、セクシュアルマイノリティであることのアウティングによって、自殺してしまった学生もいます。
    悲劇を繰り返してはなりません。

    yamagata reiko, 日本
    2017年4月17日

    私は、一橋大学の一院生として、また留学生を受け持つ非常勤講師として、極右有名人の講演会開催に断固反対します。これは、政治的中立性を標榜する個人の言論表明などではなく、レイシストによる「差別扇動」にほかなりません。昨今の情勢で明らかになったことが一橋大学で理解されないとは驚きです。

    隅田 聡一郎, 日本
    2017年4月17日

    「普天間基地は元は田んぼ、地主は大金持ち」とのデマをふりまいたことを私は忘れない。一橋生、何を勉強しているの?

    Ikeda Masumi, 日本、東京
    2017年4月17日