時間外労働の上限規制 秋にも法改正案提出の見通し

時間外労働の上限規制 秋にも法改正案提出の見通し
長時間労働の是正に向けて時間外労働を年間720時間以内などとする新たな規制について、厚生労働省の審議会は5日、報告書を取りまとめ、早ければことし秋にも法律の改正案が提出される見通しになりました。
政府の働き方改革実行計画では、事実上、今は上限がない時間外労働について、労働基準法を改正して年間720時間以内、最大でも月100時間未満、2か月から6か月のいずれの期間の平均も80時間以内などとする規制を設けるとしています。

厚生労働省の審議会は、この新たな規制について5日、報告書を取りまとめ、実行計画の内容に沿って法律を改正する方針が決まりました。

報告書ではこのほか、年間720時間の上限に休日出勤が含まれていないことを踏まえて労働基準法の指針に「休日労働も可能な限り抑制するよう努めなければならない」とする規定を盛り込むとしています。

また、上限規制の適用が除外される研究開発の仕事をする人が休日出勤を含めて月100時間を超える時間外労働をした場合、医師の面接指導を受けることを義務づけることが適当だとしています。

厚生労働省は、報告書を受けて必要な法律の改正案を早ければ秋の臨時国会に提出する方針で、周知や準備の期間を十分に取ったうえで、再来年度以降に法律が施行される見通しです。