デジマラボでもこれまでかなりの数紹介してきましたが、いよいよ日本でも本格的な導入事例が目立ってきたチャットbot界隈。
で、これまでその利用方法は『FAQの代行』や『問い合わせの一次受け皿』みたいな用途が一般的でした。
てな感じですね。たしかに便利は便利…なんですが、なんかちょっと思ってしまうわけです。『え?そんだけ?』『なんかただ ”便利” てだけじゃつまんなくない?』と。
そもそもサービスとしては「わかんないからFAQを使おう」と思われてしまった時点でUX的にイケてないわけですし、なんかこーもにょっとするというかなんというか。
はい。というわけで『じゃあFAQをコンテンツにしてみよう』みたいなことを、実際パナソニックさんとデジマラボチームでAIなんかを活用しつつ一緒にやってみました。
動いて喋るアニメFAQ-bot:結(ゆい) ちゃんです。(公開は6月30日まで)
特徴としては以下のような感じ。
ちなみにWeb版では音声非対応。音&声アリの完全版はクラブパナソニックのアプリ内から利用した場合のみになっています。
動いてる動画はこんな感じ。
「かわいい」とか伝えると、ちゃんとアニメーション&ボイス付きで照れてくれます。かわいい。
ちなみに今回のプロジェクト、なぜベストを尽くしたのか…?というくらい、妙に豪華な座組で動いていたりします。
パナソニックが企画。全体設計とプロデュースをビットエー デジマラボチーム。対話エンジン開発 / カスタマイズをBEDOREが担当。
で、前述の通りキャラクターボイスに佐倉綾音さんを起用し、キャラクターデザインはイラストレーターのNob-Cさん。アニメーション制作をNAZ Animation STUDIOが担当、アニメーション領域全体のプロデュースにアニメイトラボが参画…といった感じ。
『アニメーション付きで動いて喋るFAQチャットbot』なんてもうこの先もわざわざ作る人いないでしょうし、多分世界初の事例だろうなーとか思っています。
で、肝心の結(ゆい) ちゃんの構造ですが、以前デジマラボでも取り上げた『マナミさん』LINEアカウント版でも活用されているBEDORE社の自動応答エンジン『BEDORE(べドア)』を利用しています。
機械学習のチューニング自体はBEDOREエンジンで割と楽させてもらったんで、デジマラボチームではルール設計やスクリプト作成にとにかく注力。
もちろんアニメーション動かしたり自ら発話したり…と、かなり大掛かりなカスタムも加えてますが、基本的には以下のような感じです。
まぁ…実際の開発作業としてはルールベース部分で数千に及ぶ結(ゆい) ちゃんのレスポンスパターンを設計&執筆する必要があり、かつそれに対しアニメーションや声と連携するAPI値を設計する必要があり…。と。
結構大変は大変だったんですけどね;;;
今回の事例1つで何か大きな変革が起こる…!てなことはまぁあんまり無いだろうとは思いますが、○○オートメーションやらbotやらといったいわゆる自動化系支援ツールにおいて、『ただ単純に作業を代替する』ということ以上の価値を、AIや機械学習などを用いることで提供することが可能になる…かも?
そんなことを考え実際にリリースしてみた。てのが本プロジェクト本来の骨子だったりします。
よく言われるマーケティングの鉄則的な話で、『ただ便利になるサービスは toC の場合あまり上手く行かない』てあるじゃないですか?
そこに効率よく対応するってのも、もちろん大事は大事。
なんですが、願わくば、『テクノロジーによって今まで考えもしなかった新しい価値が生まれていく』てな流れになっていくといいなぁ…なんて考えるわけです。
今後もデジマラボらしく、FAQをコンテンツにしてみた!…の、その先にあるかもしれない。フォームや広告、一覧や検索行動のさらなるコンテンツ化についても、ガンガン「やってみる」を続けていきたいものですね。
ではまたー。
アプリ版(ボイスあり):https://app.adjust.com/cvi7eg_qqg83h
Web版(ボイス無し): http://club.panasonic.jp/special/yui/