AppleはiPhoneやiPadの次期OSである「iOS11」に新たな開発環境「ARKit」を提供すると発表しました。iOS11は数億のiPhoneやiPadで動く「世界最大のARプラットフォーム」だと宣言。そしてそのデモを行いました。AppleのARに対する本気度がみえてきます。
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ポケモンGOの大成功
「これをみてください。香港でポケモンGOをする人達です。」と紹介された写真。App Storeの中で最も成功したアプリとして紹介されました。「今までにみたことがないアプリだ」とのコメント。
「これをARKitで開発すると、もっとリアルにできるだろう。」と軽いデモ。モンスターボールが物理演算でポンポンとはねる様子が映し出されます。
基本的なARのデモンストレーション
そこから、ARのデモが始まりました。iPhoneでカップを選択。
すると、テーブルの上にカップが置かれます。会場からは大きな拍手が。
テーブルの上に置かれたものにはちゃんと影がついていて、見る角度を変えるとそれに応じて影が動きます。
3D演算を使った本格的なコンテンツ
そして、このARKitは「Unity」や「Unreal Engine」をミドルウェアとして、詳細な仮想3Dオブジェクトを作ることができます。そのデモとして、テーブルの上に戦闘シーンを作り出しました。
敵からの攻撃。現在の3Dゲームのようなクオリティの戦闘が机の上で繰り広げられます。
机の上から逃げようとして落ちてしまう登場人物も。
この「Wingnut AR」は2017年の後半にゲームとしてリリースされるようです。
AppleならではのAR
この「WWDC2017」は開発者向けのコンベンションですので、焦点は「ARKit」になります。ARKitは「モーショントラッキング」や「境界での平面推定」「環境光推定」「スケール推定」など、ARアプリに必要な基本機能が含まれています。3Dミドルウェアの連携も同様です。
これをエンジニアに提供するということは、基礎的な技術のことは考えなくてもよくなります。その分、コンテンツの充実に力を入れることができるということです。これからARを使った様々なアプリが出てくることでしょう。iPhoneという共通のハードウェアによって、iPhoneならではの体験ができることになります。