【シリコンバレー=兼松雄一郎】米アップルは5日、米カリフォルニア州サンノゼ市で開発者向けイベント「世界開発者会議(WWDC)」を開き、12月に人工知能(AI)で音声に自動応答するスピーカー端末「ホームポッド」を発売すると発表した。価格は349ドル(約3万8500円)。日本での発売は来年以降。個人情報保護と音楽再生の機能を高め、先行する米アマゾン・ドット・コムや米グーグルとの違いを打ち出す。
ホームポッドは12月に米、英、オーストラリアで先行発売し、来年、他の地域でも販売する。指向性の高い6つのマイクを使って指示に瞬時に反応。センサーで部屋の中の空間配置を検知し、音の出し方を変える。個人情報に関わるデータはネットには上げない。
同時に画像処理性能を高めたタブレット(情報携帯端末)「iPadプロ」の10.5型画面モデルも発表した。価格は税別6万9800円から。5日に予約受け付けを始め、来週から出荷する。画像の取り込み・自動認識、ペンによる書き込みができるようにした。手書き文字を認識し検索も可能になる。画像処理の性能が40%改善。画面を動かした時により滑らかに動くようになった。iPhoneの最新機種並みのカメラもつけた。
ソフト面では今秋から、画面を自在に分割して複数のアプリを同時に行き来しながら使える機能が加わる。ファイルを共有・管理しやすくして業務用としての使いやすさを高めた。
タブレットは買い替えサイクルが伸びており、頻度の高い利用者向けに特化した製品を投入した。