北アルプス山中で墜落の小型機 4人死亡確認

北アルプス山中で墜落の小型機 4人死亡確認
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3日、富山県立山町の北アルプスの山中に4人が乗った小型機が墜落した事故で、警察などが捜索したところ、4日朝、付近の山で機体が見つかり、男性4人が収容されました。全員、運ばれた病院で死亡が確認されたということで、警察は身元の確認を進めるとともに墜落の詳しい状況を調べています。一方、国の運輸安全委員会も調査官を現地に派遣し、事故の原因を調べることにしています。
3日午後3時ごろ、富山県立山町の北アルプスの山中に、「4人が乗った小型機が墜落した」と、この小型機に乗っていたと見られる男性から警察に通報がありました。

警察が4日朝から、自衛隊と合同で捜索を再開したところ、午前5時ごろ、獅子岳の標高2300メートル付近で機体が見つかり、中にいた男性4人が収容されました。

警察によりますと、4人は午前10時すぎにヘリコプターで富山市内の病院に運ばれましたが、いずれも死亡が確認されたということです。

墜落したのは、新中央航空が所有するチャーター機の「セスナ172」という単発のプロペラ機で、いずれも長野県に住む、松本市の木下孝雄さん(57)、岡谷市の小口英児さん(48)、富士見町の樋口和樹さん(22)、下諏訪町の河西勝基さん(21)が乗っていたと見られています。

小型機は3日午後、富山空港を離陸し長野県の松本空港に向けて訓練飛行をしていましたが、墜落現場に近い立山町の室堂周辺にいた観光客によりますと、当時は、ふぶくなどして視界が悪かったということです。

警察は亡くなった4人の身元の確認を進めるとともに、墜落の詳しい状況についても調べています。一方、国の運輸安全委員会も4日午前、調査官2人を現地に派遣し、事故の原因を調べることにしています。

木下さん 経験あるパイロット

墜落した小型機に乗っていたと見られる長野県松本市の木下孝雄さん(57)が所属する新中央航空によりますと、木下さんは30年以上の経験があるベテランのパイロットで、飛行訓練の教官を務めることも多かったということです。

新中央航空松本運航所の西野厚所長は「明るく朗らかな性格で、話もおもしろい人でした。人に操縦を教えるのがうまいと評判のパイロットだった」と話していました。

河西さんを知る人は

墜落した小型機に乗っていたと見られる長野県下諏訪町の河西勝基さんの自宅の近くに住む55歳の男性は「勝基さんは地元の消防団にも所属するなど、はきはきと話す活発な人で、去年の諏訪大社の御柱祭でも、柱の移動を誘導する役目を担っていた。先週行われたソフトボール大会の時にも元気にプレーしていたので、無事を祈るばかりです」と話していました。