BUSINESS INSIDER JAPANより転載( 6月5日公開の記事 )
カリフォルニア州サンノゼで6月5日(日本時間6月5日深夜)から開催される「WWDC 2017(世界開発者会議2017)」を前に、アップルは1日木曜日、iPhoneやiPad向けのアプリストア「App Store」の開発者の収入が、2008年のローンチ以来、合計700億ドル(約7兆8000億円)を超えたと発表した。
アップルがアプリの売り上げから約30%の手数料を取っていることを考えると、App Storeはこれまでで約1000億ドル(約11兆円)相当のソフトウェアを販売した計算になる。
この発表は、開発者に向けて、アップルのプラットフォームが健全に成長を続け、ビジネスを始めたり成長させる好機を提供していることをアピールする狙いがある。
同時にこの発表は、アップルが5日に開幕するWWDCをにらみ、少しずつ出している情報からはいささか脇にそれたものであり、もしかしたら、新製品の登場などより大きな案件の発表まで時間稼ぎをする意図があるのかもしれない。ちまたでは、WWDCで新型iPadやMacBook Proなどを発表するとの観測も出ている。
アップルはまた、アプリのダウンロード回数がこの1年で70%以上増加し、フォトやビデオなど、一部のカテゴリーでは90%近く増加していると公表した。
アップルは、アプリ開発者が批判的なレビューに直接応えられるようにするなど、App Storeが開発者にとってより使いやすくなるよう改善を進めており、サブスクリプション方式のアプリの売り上げに関しては、手数料を引き下げる方針を示した。アップルによると、サブスクリプションの利用数は前年比58%増という。
ただし、アップルは利用されているデバイス数については公表しなかった。2016年初めのデータでは10億台だった。App Store の成績は確かに素晴らしいが、1人あたりのアプリダウンロード数や売上高が増えているというよりは、利用されているiPhoneの増加を反映したものかもしれない。
source: Business Insider
reference:Business Wire
(執筆: Kif Leswing 、翻訳: 十河亜矢子)