ツイートを削除すると「裏アカウント発見ツール」にひっかかる!?
◆有名ウオッチャーが“裏垢”発見ツールで見た光景
ネットウオッチャーを自任するシステムエンジニアのおおつねまさふみ氏は、ツイッターの“裏垢発見ツール”を開発したことでも知られている。
「ツイッターにはPublic Streaming APIというスクリプトがあり、主に誰が何をつぶやいて投稿したのかがわかる仕様になっています。つぶやきを消去したときに『delete』イベントが流れてきて、どのIDのどのつぶやきが消されたのかがわかる。これはアプリ側で『消された投稿は画面表示からも消す』という動作をするために必要な、ごく普通の設計です」
それを、どのように裏垢発見に応用するのか?
「ネットウオッチ的には『消したつぶやきはヤバいことが多い』と仮定できるため、deleteイベントがきたらそのIDとつぶやき内容に注目し、同じ内容の別IDがないか検索することで、裏垢の可能性を探ることができます。公式アプリの切り替えミスでつぶやき、即消してから投稿し直したというような場面が想定されるわけです」
曰く、現在はAPIの仕様変更で使いにくくなってしまったが、ツイートを消す行為からアカウント選定のミスや揉め事発生を推察できるのだという。
発見できた実例には、どんなものがあったのだろうか?
「『ツイートを消せばなかったことにできる』という思い込みがあるのか、有名人や他人に悪口を飛ばしては、即座に消す行為をしているアカウントがあった。それがこの人の憂さ晴らしなんだろうなと思いましたね」
裏垢といえど、好き勝手しているとおおつね氏の開発したようなツールにはしっかりと捕捉されているのである。
【おおつねまさふみ氏】
システム管理者、ネットウオッチャー。インターネット黎明期より定点観測を続け、各種ネットツールを開発。その造詣の深さは、ネット史の生き証人とも呼ばれる
― [裏アカウント]マル秘調査 ―