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再び英国でテロ、痛すぎる観光産業への打撃

堅調な経済への懸念が広がる

2017年6月5日(月)

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6月3日に起きたテロ事件の現場付近の様子。立入禁止のテープが広範囲に貼られている

 「イギリスには、しばらく観光に来たくない」。

 ロンドンで再びテロが起きた翌日6月4日午前。ロンドン地下鉄のピカデリーラインで郊外に向かうという40代の女性が不安そうに語った。この女性は3日に、1週間の滞在予定で米カリフォルニアからロンドンを訪れた。家族4人での市内観光を楽しみにしていたという。

 しかし、3日のテロ事件で状況は一変した。宿泊先のホテルは、サザーク橋の近く。今回のテロ事件が起きた現場から徒歩数分の位置にある。

 「残念だが、あまり人混みの多いところには行きたくないので、郊外の自然を楽しもうと思う。観光よりも命の方が大切だから」と女性は語った。

 6月3日午後10時頃に起きたロンドン中心部でのテロ。犯人はロンドン橋の上にワゴン車を乗り付け、歩行者をはねた後、同橋やすぐ近くにある市場「バラ・マーケット」で刃物を使って市民を相次ぎ攻撃した。

 ロンドン警視庁は、6月4日午前の時点で7人が死亡、少なくとも48人が負傷したと発表。3人の実行犯はその場で射殺した。4日には、テロに関連した容疑で12人を拘束している。犯行動機は現在も不明だが、警察はテロ事件として捜査を進めている。

事件現場の周辺には大勢の報道関係者が詰めかけていた

 6月4日の午前。事件の現場となったロンドン橋やバラ・マーケット周辺に、普段の賑わいはなかった。立入禁止のテープを広範囲に貼りめぐらし、ライフル銃を抱えた警察官が物々しく歩き回る。多数の報道関係者が詰めかけて周囲を取り囲む。状況を知らずに訪れた観光客が不安気な様子で現場を見つめていた。

 英国でテロ事件が起きたのは、今年に入ってこれで3度目。これまで、「英国はテロに屈しない」と結束を訴えてきた英国民、そしてテリーザ・メイ英首相に動揺が広がっている。

 「確かにテロの危険度が増していると思っていたが、どこか他人事に考えていた。しかし、自分の身近なところで今回の事件が起き、認識が変わった」。事件現場近くにいたロンドン市内在住の40代の男性は、こう語った。

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「再び英国でテロ、痛すぎる観光産業への打撃」の著者

蛯谷敏

蛯谷敏(えびたに・さとし)

日経ビジネス記者

日経コミュニケーション編集を経て、2006年から日経ビジネス記者。2012年9月から2014年3月まで日経ビジネスDigital編集長。2014年4月よりロンドン支局長。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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