香港=益満雄一郎、北京=延与光貞
2017年6月5日05時03分
民主化を求めた学生らが軍に武力弾圧された中国の天安門事件から28年を迎えた4日夜、犠牲者を追悼する集会が香港で開かれた。参加者はろうそくを手に中国の民主化を訴えた。一方、香港では若者を中心に中国の民主化に対する関心が低下し、活動は曲がり角にさしかかっている。
追悼集会には昨年より約1・5万人少ない約11万人(主催者推計)が参加。「事件の再評価を求める」「(中国共産党の)一党独裁を終わらせろ」などと書かれた看板が設置された。設計士の男性(46)は朝日新聞の取材に「香港人も中国人も同じ民族。私たちは中国の民主化を推進する責任がある」と語った。
一方、香港の学生団体は今年も組織的な参加を見送った。追悼集会とは別に開かれた香港大のフォーラムでは、中国から独立を唱える活動家らが登壇し、「中国の侵犯から香港人の生存空間を守る必要がある」と表明。主催した同大学生会幹部は香港の民主化が優先との考えを示した。
背景には、香港政府トップの行…
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朝日新聞国際報道部