まずはibus-mozcをインストールしてUbuntuの日本語入力の環境を整えよう

Ubuntuにibus-mozcをインストール して日本語入力の環境を整えるんだけど、「ibus-mozc」ってなんだ?って疑問になると思いますが、簡単に言えばMacの場合でも、「ことりえ」とか「ATOK」とか「Google IME」とかありますよねー。それのLinuxでも同様にいくつもの種類があって、どれが一番いいとかってないんだけど、GNOMEとかの親和性も考慮して、今回は「ibus-mozc」をインストールしようと思います。ちなみに「ibus-mozc」は、みなさんも一度はお世話になったと思う「Google日本語入力(Google IME)」のオープンソース版です。

じゃあ、張り切ってインストールしていきましょう!ちなみに「mozc」の読み方は「もずく」です!

あとで後悔するibus-mozcのインストール方法

先に言っておきます。ネットで検索してよく見かける下記のインストール方法では不具合が発生しますので、実行しないでくださいねー。

sudo apt-get install ibus-mozc
sudo apt-get install ibus-gtk ibus-gtk3 ibus-qt4

どんな不具合かというと、まず起動、再起動するたびに「ibus-mozc」で設定した日本語入力モードが英語モードに切り替わるので、いちいち設定しなおさないといけない。それと、変換辞書が十分でないので、カタカナからの英語入力(例えば「キッチン」と入力しても「Kitchen」には変換できない)にも対応していません。

なので、今回は別の方法でインストールしていきます。正直いうと、ちょっとややこしい作業になりますが、下記のコマンドをコピペしていけば、上記の問題を解消した日本語入力環境を構築できるので、こわがらずに挑戦してみましょうね。

ちなみに、これらのものは下記のリンクを参考にしています。

あとで幸せになれるibus-mozcのインストール方法

さっきも言ったように、いくつもコマンドを実行していかないといけないので面倒に感じるかもしれないけど、書いたとおりしていけば問題ありません。簡単に言えばほぼコピペだけで作業完了しまーす。なので、怖がらないで行きましょう!!

*ホームフォルダにある各フォルダがカタカナ表記の場合、ターミナルでの作業で面倒なことになるので、英語表記になおしておきましょう。

Mozc UTをダウンロード

まずは、「OSDNの作業部屋」なるところから、「Mozc UT」なるものをダウンロードします。これは変換辞書です。

今回の作業でダウンロードしたファイルは「mozc-2.18.2598.102+dfsg-1~ut2-20170321.tgz」でした。時期によってファイルは更新されているかもしれません。

Mozc UTのビルドとインストール

ここからはターミナルでの作業になるから、ちょっと慎重に。

ではまず、先程ダウンロードしたファイルのところへ移動。

cd ~/Downloads

移動したらダウンロードしたファイルを展開します。もしかすると先程ダウンロードしたときに、自動で展開されてる場合があるので、その場合は展開作業は不要。

tar xavf mozc-*.tgz

展開するとダウンロードしたファイルと同名のフォルダができてるので、次はそのフォルダに移動。

cd mozc-*/

移動後、次のコマンドで、あるファイル内にあるコードを修正。

sed -i s/'const bool kActivatedOnLaunch = false;'/'const bool kActivatedOnLaunch = true;'/g mut/src/unix/ibus/property_handler.cc

次に、ビルドに必要なパッケージをインストール。実行時にパスワードを聞かれるので、インストール時に設定した(ログインに使用している)パスワードを入力。

sudo apt-get install -y clang libdbus-1-dev libglib2.0-dev libgtk2.0-dev subversion tegaki-zinnia-japanese debhelper libibus-1.0-dev build-essential libssl-dev libxcb-xfixes0-dev python-dev gyp protobuf-compiler libqt4-dev libuim-dev libzinnia-dev fcitx-libs-dev devscripts ninja-build

パッケージのダウンロードが終わったら、下記のコマンドでビルドします。ちなみにこのビルド作業はマシンの性能にもよりますが、そこそこ時間がかかります。自分のMacbook Air(mid 2011)の場合で20分ほどかかりました。

sudo ./build_mozc_plus_utdict

次に、ビルドが終わったら、不要になったパッケージを削除。

tail -n 5 /var/log/apt/history.log | grep Install: | sed -e s/"Install: "// | sed -e s/", automatic"//g | sed -e s/"), "/"\n"/g | sed -e s/" (.*$"/""/g | tr '\n' ' ' | xargs sudo apt-get remove -y

そして、次にビルドしたMozc UTをインストール。

sudo apt install ./mozc-*.deb ./fcitx-mozc_*.deb ./ibus-mozc_*.deb

インストールが終わったら最後にGNOMEにibusを統合させるためのコマンドを実行。

gsettings set org.gnome.settings-daemon.plugins.keyboard active true

これで、インストール作業が終了。

システムの言語設定

次にメニューの一番右にある「▼」をクリックし、「設定」アイコンをクリックして「すべての設定」を表示させよう。

設定アイコン

「すべての設定」が表示されましたよね。これはmacOSの環境設定にあたるもので、言語について設定したいので、「地域と言語」を選ぶ。

すべての設定

下図のように、初期状態だと「入力ソース」に英語の入力ソースだけが設定されている。インストールしたMozcを追加したいので、左下にある「+」ボタンをクリック。

地域と言語

「入力ソースの追加」内に「日本語」があるのでクリック。

入力ソースの追加

いくつかの日本語入力方法がでてくるので、先程インストールした「日本語(Mozc)」を選ぼう。

入力ソースの追加

そうすると下図のように「入力ソース」に「日本語(Mozc)」が追加された。もちろん、複数言語に設定したいなら、いくつも入力ソースは追加できますよ。

地域と言語

もし、英語の「入力ソース」が重複していたならば「英語(US)」を選択して、左下の「−」ボタンをクリックし削除しておこう。

そのままではまだ日本語入力はできないので、入力ソースの設定を反映させるために、一度ログアウトしてから、再ログイン。

ログアウト

快適日本語の入力キターーーッ!!

ログアウト

みなさん、これで好きな人に愛のメッセージがUbuntuからでも送れるっていう!!女性は耳からも美しくなるってしってます?「かわいいねー」とか、「そのイヤリング似合ってるね」とか、ちょっとした褒め言葉でも、女性は心ときめかせ、結果的にはそれが実際の美しさに繋がっていくっていう。

まとめ

はーい、ちょっと面倒だったけど、なんとか日本語入力の環境を整えられましたね。パチパチパチ!!じゃあ、次回はキーボードまわりをなるべくmacOSに近づけられるように設定していきましょう。お楽しみにねー。

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karelie