【ロンドン=黄田和宏】ロンドン中心部のロンドン橋や付近の食材市場で3日午後10時(日本時間4日午前6時)すぎ、男3人が車で歩行者をはねた後、近くの飲食店を刃物で襲撃し、計7人が犠牲となった。少なくとも48人が負傷して病院に搬送され、うち数人は重体。通報を受けて駆けつけた警官が容疑者3人全員を射殺した。ロンドン警視庁はテロ事件として捜査している。
容疑者らは白いワゴン車に乗ってロンドン橋の歩道に乗り上げ、かなりの速度で歩行者を相次いではねた。その後、テムズ川南岸の食材市場「バラマーケット」に乗り入れ、車を降りて持っていたナイフで近くのバーにいた客らに切りつけた。現場は土曜日の夜で、利用客らでにぎわっていた。
在英日本大使館によれば、現時点で日本人が事件に巻き込まれた情報はないという。ロンドン救急サービスは48人の患者を複数の病院に搬送して治療にあたっていると説明した。
ロンドン警視庁のマーク・ローリー副総監は4日「数日中にロンドンの警備体制を強化する計画で、追加の警察官を配備する」と述べた。容疑者は体に爆発物を装ったベストを着用していたが、ロンドン警視庁は偽物だったことを確認した。
英国では、5月22日に英中部マンチェスターのコンサート会場での自爆テロ事件を受け、一時テロ警戒レベルを5段階で最上位の「クリティカル(危機的)」に引き上げた。その後、捜査の進展を踏まえ、同27日に事件前を同じ上から2つ目の「シビア(深刻)」に引き下げていた。シビアはテロが発生する可能性が非常に高いことを意味している。
英国では3月に、ロンドンの国会議事堂近くのウェストミンスター橋でのテロ事件で歩行者ら5人が死亡。マンチェスターのテロでは22人が死亡している。この3カ月間で3件のテロで計30人以上が犠牲になった。