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 ベトナムで日本の習慣や文化を採り入れた教育が人気を集め始めている。日本式の保育園や私立学校ができ、EHON(絵本)の売れ行きも上昇中。仕事や留学で日本に暮らす人も増えるなか、子どもへの日本式の気配りやしつけ方が評価されている。(ハノイ=鈴木暁子)

 4歳児の部屋に入ると、三角巾をつけた子どもたちが元気にあいさつした。旧正月用のお菓子作りにみなが熱中する。中部ダナンの私立たんぽぽ保育園。入園待ちの子どもが800人を数える話題の園だ。

 園長で首都ハノイ出身のファン・トゥ・ハンさん(39)は、日本政府の奨学金で1997年から3年間、東京都内の専門学校で日本語と幼児教育を学んだ。保育士資格を取り、新潟県の保育園などで約10年間、経験を積んだ。

 ベトナムでは、登園後すぐに食事と昼寝をし、遊びや学びの時間が少ない園も多いという。だが、日本では、栄養を考えた食事、片付けの習慣づけ、お祭りやお買い物ごっこなどの催しに先生の愛情を感じた。

 帰国後にハンさんが勤めた保育園の保護者が出資し、2012年9月に開園した。まぜごはんなど様々なメニューで、子どものあごの発達にも気を配る。1クラス15~27人に2~4人の先生がつく手厚い保育も親の関心を集める。

 ハノイに昨年9月に開校した私立のインターナショナルスクール「日本国際学校」にはベトナム人の幼稚園児77人と、小学1~6年の児童88人が在籍する。

 授業の終わりには「きをつけ、…

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