数カ月前、しばらく家を空けなければならなかったので、友人に犬の世話を頼みました。帰宅した私は、感謝の言葉とともに、いくらかのお金を入れた封筒を彼女に手渡しました。でも、大切なものを入れ忘れてしまいました。それは、感謝状です。

ニューヨークエチケットスクールの創設者パトリシア・フィッツパトリックさんによると、感謝状を書くのはそれほど難しいことではないそうです。感謝の気持ちを伝えるのに、なにも飾り立てた言葉を達筆で書かなくてもいいのです。筆記試験ではないのですから。

フィッツパトリックさんによると、感謝状を送るべきシーンはたくさんあるそうです。

感謝状は、してもらったことやいただいたものに対する感謝を示すためのもの。特別なことをしてくれた人には、必ず感謝の気持ちを示すべきです。たとえばディナーに連れていってもらったり、ご自宅にお招きいただいたり、週末に泊まらせてもらったり、プレゼントをもらったりと、シチュエーションはたくさんあります。プレゼントをいただいたら、必ず感謝状を送るようにしましょう。

就職面接を受けたときでも、現職の大統領としてイベントに出席したときでも、より効果的に、より心温まる方法で感謝を示す方法をお伝えしましょう。

準備をしておく

感謝状は、心を込めた手紙です。いつ送ることになるかはわからないので、常に準備をしておきましょう。具体的には、便せんなどの文房具を用意しておくことです。ただの印刷用紙ではいけません。

フィッツパトリックさんは、手始めに封筒の付いた小さなカードを勧めています。色は、明るい白かクリーム色なら間違いありません。文房具屋さんで、たくさんのカードが売られているので、お気に入りのものを見つけてください。

手書きに自信がなければタイプでも

私は手書きを好みますが、感謝の気持ちを示すのに、必ずしも達筆である必要はありません。フィッツパトリックさんによると、手書きに自信がなければ、タイプでもいいそうです。

何よりも、読めなければ意味がありません。ですから、手書きが判読不能な可能性があるなら、テクノロジーの力を借りましょう。通常プリンターで使っているサイズの便せんを用意し、印刷します。なぜなら、小さいサイズの便せんだと、プリンターの設定で手間取る恐れがあるからです。

手書きでない感謝状には違和感を感じるかもしれませんが、読めないよりはましです。

速やかに送る

感謝状を送ろうと思ったら、すぐに実行に移してください。48時間以内が標準的ですが、もっと迅速な対応が必要になるシーンもあります。フィッツパトリックさんは、就職面接などの場合、すぐに感謝をメールで伝え、その後で紙のカードによる感謝状を送ることを勧めています。

企業の判断は非常に速いときがあります。手書きの感謝状を送る人はそういないでしょうから、それを送ることで目立つことができます。競争を勝ち抜くきっかけになるかもしれません。

感謝状は手渡しでなくても構いません。その場合は、迷わずに郵送しましょう。そのために住所を聞くのは失礼ではありません！

具体的に

汎用のカードにサインだけして送られても、まったく嬉しくありません。相手に合わせて、してくれたことの内容と心からの感謝の気持ちを書くことで、感謝状はずっと心温まるものになります。

長文は必要ありません。書き出しの文のあと、してくれたことやいただいたものへの感謝を示し、少し気楽な文を書いてから、いただいたものに関係する言葉で締めると完璧です。

最後に、私が友人に送るべきだった感謝状を書いてみます（ケイト、ごめんね）。

ドーピーを見てくれてありがとう。本当に感謝してる。残念ながらドーピーは英語を話せないけど（犬だからね）、彼もきっと感謝してるはず。君が散歩に連れていってくれなかったら、うちのカーペットはきれいじゃなかっただろうね。

いつもだったらこのカードはドーピーに書いてもらうけど、今回は僕が書くことにしたよ。もちろん、僕も君に感謝しているし、君という友達がいてくれて嬉しいんだ。本当にありがとう。お礼にいつか、スティーブンを散歩に連れて行ってあげたいな。