○裁判
女性専用車両が導入された当初に裁判を起こされた方がいました。
男性が乗れなかったら憲法違反になるので鉄道会社は男性が乗れると答えたのです。
裁判所は男性が乗れるのなら女性専用車両という名称を認めるということになったのです。
○法律
女性専用車両が本当に女性専用の車両なら憲法14条1項に違反しています。
そして憲法98条にはこの憲法に反する如何なる法律も条文も効力を有しないと書かれています。
つまり憲法14条に違反する女性専用車両に関する法律は作れないのです。
現に鉄道営業法34条2項に婦人のために設けたる車室には男性はむやみに入ってはいけないという法律がありますが、これは明治33年に出来た法律ですし、現行憲法に反するので適用することはできません。
国交省もそういっています。
なので女性専用車両は法律上も運送約款上も存在しません。
ということは法律上は単なる一般車両なのです。
単なる一般車両から男性を無理矢理降ろせば刑法223条の強要罪や刑法208条の暴行罪になります。
女性専用ではない車輛に女性専用という嘘のステッカーを貼っている件に関しては、景品表示法や消費者基本法に抵触しています。
これはまだ裁判になっていませんが・・・
自腹を切って裁判を起こそうという方はあまりいないでしょうしね。
○女性専用車両内での犯罪行為
女性専用車両から男性客を無理矢理降ろそうとして逮捕された女性客が何名もいます。
中には女性が謝罪して和解したケースもあります。
罪の軽い順に挙げていきます。
刑法231条侮辱罪・・・男性を罵倒したり暴言を吐いたりするとこの罪になります。逮捕まで至るケースは少ないです。法定刑は拘留又は科料で最も軽い罪です。
刑法223条強要罪・・・一番多いのがこの罪です。男性客を無理矢理追い出そうとすればこの罪になります。法定刑は3年以下の懲役です。
刑法208条暴行罪・・・男性を追い出そうと男性の体に触れたり暴力を振るうとこの罪になります。法定刑は2年以下の懲役、もしくは30万円以下の罰金、または拘留、もしくは科料になります。
刑法204条傷害罪・・・男性を引っ掻いてこの罪になった女性もいます。法定刑は15年以下の懲役、または50万円以下の罰金です。
刑法193条公務員職権乱用罪・・・鉄道警察や警察が女性専用車両に乗車する男性に降車させようとするとこの罪になります。法定刑は2年以下の懲役又は禁錮です。
○痴漢対策と冤罪対策
女性専用車両導入後に痴漢被害は減らないどころか増えた路線まで出てきたので、鉄道会社は痴漢被害件数を出さなくなりました。
それは広告料で儲ける鉄道会社としては痴漢対策になっていないことがばれてはまずいからというのが理由ですが、痴漢被害が減らないのには理由があります。
それの理由は女性専用車両は空いている路線が多いのでその分他の車両が混雑します。
しかも女性専用車両に女性が集中するので他の車両は男性が多く女性が少なくなります。
痴漢は善良な男性に紛れて犯罪を行いますので女性専用車両導入後の方が痴漢をしやすいのです。
ちなみに他の車両では男性が多く女性が痴漢被害に会った場合に犯人の特定が難しくなります。
5人の中から犯人を捜すよりも10人の中から犯人を捜す方が難しいですからね。
なので誤認逮捕の確率が増えます。
ということは冤罪対策にもならないのです。
○女性専用広告
女性専用車両があって一番得するのは鉄道会社なのです。
女性専用車両に貼ってある女性専用広告では、女性にターゲットを絞れるので割高の広告料を取っています。
各鉄道会社のHPには女性専用広告の広告料が記載されています。
もう一つの利点は痴漢対策しているふりができるということです。
女性専用車両を痴漢対策とすることで防犯カメラなどの効果があるけどお金がかかる対策をしなくて済んでいます。
○障がい者虐待
一番の被害者は男性が乗れることを知らない高齢者や障がいを持った男性です。
私がよく目撃しているのが座りたくて移動してきた高齢の男性が、女性客にここは女性専用車両だと言われて追い出されています。
他にも平成28年3月3日の産経新聞には女性からの投稿記事で、「杖を突いて足を引きずっている老男性が女性客にここは女性専用車両だと言われ追い出された」と載っていました。
これは障がい者虐待です。