ロシア入国時、必要なものは「有効なビザが貼られたパスポート」のみ!
CAみずきです♪
学生時代は、気ままなバックパックの一人旅で親に多大な心配をかけましたので(笑)、旅行に関する仕事に就いたからにはこの道で少しでも親孝行をと思い立ち、母すみれを誘ってちょっとレアな旅をプレゼントしようと思い立ち、二人でロシアに行くことにしました。
何を隠そう、世界一周したと言っても実は私もロシアは初めてなのです。
思い立ったが吉日、さっそく旅のバイブルたる「地球の歩き方」やネットでロシア旅行の準備について調べ始めました。
が……!
旅に出るまでの準備が、今までにないくらい複雑な感じなのです(汗)。
「ビザが必要」「ビザを取るためには、現地旅行会社からの招待状または受け入れ確認書が必要、観光目的の場合は更にバウチャーが必要」「申請したバウチャー通りの旅をしなければならない」等等…
バウチャーとは、旅行の予約、支払証明書の事らしいです。つまり、滞在都市や宿泊ホテルをあらかじめ決め、交通機関のチケットなども手配し、それらすべての事前手配が完了したことを示す書類。
ええ~っ?!
これは、旅行社の高いパックツアーに申し込むしかないのかぁ?
しかも、きままに安い宿に泊まり、好きな時に好きな交通機関を使ってフラフラ旅行ができない?!
いやいや、それでは70か国踏破の元貧乏バックパッカーの名がすたる、というものです。
さらにさらに、リサーチを重ね、冒頭の結論に至りました!
いろいろ言われていますが、最終的には、
「ロシアに入国の際、必要なものは、『有効なビザが貼られたパスポートのみ』である」
これは、たくさんのサイト、実際に旅行をした方の証言に従い、自分たちでアレンジして旅行を終えた今だから言えますが、「歩き方」やロシア大使館のサイトに書いてあることが正式なのかもしれませんが、ネット社会の広がりにつれて自分で交通手段や宿泊施設を予約することが一般的となり、時代の波に洗われて、旅行のしかたも変わってきているのではないでしょうか。
後で述べる「ロシアビザセンター」さんのサイトでは「バウチャーという言葉が一人歩きしてしまっている」と述べられています。
さて、それでは個人旅行でビザを取るためには、どうしたらよいでしょうか。
- 自分でロシア大使館か総領事館に出向いて取る(東京、札幌、函館、新潟、大阪にあります)
- 代行業者に依頼する
という2択となりますが、幸い私たちは東京在住ですので、ロシア大使館領事部に出向いて自分で取ることにしました。
(なお、ここで述べるのは、あくまで観光ビザを取得するときの手続きのみとなりますので、ご承知ください。)
観光ビザ申請に必要な物はこちら
- パスポート(見開き2ページ以上余白があり、残存有効期間がロシア出国時に6か月以上あるもの)
- バウチャー
- 査証申請書 ロシア大使館のHPから入って、オンラインでの査証申請書があるので、必要事項をweb上で記入したものをプリントアウトし、署名したもの。
- ③に張り付けるパスポートサイズの写真(証明写真のボックスでパスポートの写真と同じように撮ることを推奨。スナップ写真は不可のようです。)
ということで、順番に片づけていきましょう。まず、②のバウチャーが問題ですよね。
それを以下でお話しします。
バウチャーの取り方
ネットで調べ当てた、バウチャーのみ発行してくれる旅行社Travelrussiaのサイトにアクセス(www.travelrussia.su/en/visa.tourist.php)して、必要事項を記入しクレジットカードでシングルビザ599ルーブル(約1200円。安っ!)を支払うと、ほどなくしてpdfが送られてきたので印刷。 この書類1つでバウチャー、兼、旅行確認書のようです。
これを私と母、1人ずつやりました。
(2017年5月現在、この値段は799ルーブル、ダブルビザは899ルーブルに値上がりしているようです。それでも日本円にしてシングル約1560円です。やっぱり安い!)
↓注目!↓
上記のTravelrussiaにバウチャーを依頼する場合の書き方と、後述するロシア大使館HPから入って査証申請書にweb申請するフォームの書き方を、親切にYoutubeにアップしてくださっている方がいらっしゃいますので、紹介しますね。
(https://youtu.be/9zCbHLAe-6g)←一部、音が気になりますが、分かりにくいところが、画像でよくわかります。
ちなみに、Truvelrussiaの書類画面中、通貨はフォームの右上のcurrencyの所で、ルーブル、ユーロ、ドルが選べます。
2017年5月現在の為替レートでは、ルーブルで決済するのが一番安く上がるようですが、為替はその時期によって違いますので、比べてみると良いでしょう。
*注意事項*
私たちは大丈夫だったのですが、出来上がって送られてきたバウチャーは左半分がロシア語、右半分が英語になっており、左のロシア語セクションと同様、右の英語セクションにも国籍と訪問回数の記載をお願いする旨を、申請時に「Your comment to the order」に書き入れた方が良いようです。
この部分が空欄だったため、大使館に行ったのに1回目ではビザがとれなかった方がいらっしゃるようですので、念のため。(その方の場合は、Truvelrussiaにメールしてビザを取れなかった旨を説明すると、「いつもこれでやっている。担当者に連絡します」と返信があったので、それをビザ窓口の係員に説明したところ、「今回だけは」とビザを発行してくれた、という経緯があったようです。)
バウチャー本来の用途、「事前の交通手段や宿の手配と支払い」はどうする?
ところで、ここで不安に思うことですが、このバウチャーを申請するにあたって、いくつかの本やサイトの情報にあるように、航空機やホテル、ロシア国内の交通機関の手配と支払いが済んでいなければならないのか?
答えはNo!です。
バウチャー申請するときに、訪問する都市やホテルの名前を選ぶ欄がありますが、都市は決めておくにしても、ホテルなどはとりあえず申請フォームの選択肢(プルダウンメニュー)の中の一つを選んでおき、後でExpediaやBooking.comで安いホテルを予約し、格安の航空券を自分で手配するのでOKのようです。私たちもそうしました。
それゆえ、「空バウチャー」と言えますので、そのあたりは、自己責任でお願いいたします。
それか、事前にきちんとホテルの予約をし、ホテル名が選択肢になければ、一番下の”others”を選んでも良いかもしれません。
それにしても、考えてもみますと、旅行していて、何かの都合でスケジュールが変更になることは普通の事です。よね?
何かを聞かれたときには「変更になりました」でOKのようです。
(そもそもビザにはホテル名や航空機便名などは書いてないので入国時に聞かれることはありませんし、バウチャーはビザを取得するために必要なので大使館、領事館で回収され、手元には戻りません。←しかしロシア大使館で申請の際に聞かれた時のため、念のため書類のコピーを取っておきましょう。そして、事前に予約した(はずの)ホテル名は覚えておきましょう。)
ロシア大使館HPから、査証申請書にweb申請する
↓こちらはロシア連邦外務省領事局のビザ専用サイトです
https://visa.kdmid.ru/
最新の「地球の歩き方」にはフォームが1ページの大きさで書き方が載っておりますので、ご参考になさってください。
再度、Travelrussiaにバウチャーを依頼する場合の書き方と、ロシア大使館HPから入って査証申請書にweb申請するフォームの書き方の動画↓
査証申請書を入力していて「あれ?」と思うところをまとめておきますと、
Confirmation No.は、バウチャーの番号で、Voucher No.としてバウチャー右側の上の方に書かれているものを入力。
Refferense No.は、上記の会社に依頼した場合ですと、ロシアの旅行会社であるTravelrussiaの登録番号である000961を入れればよく、バウチャー番号の上に書いてあります。
いよいよロシア大使館(総領事館)でビザを申請する
上記の持ち物(パスポート、バウチャー、写真を貼った申請書)を手に、いざ大使館へ。
(ロシアの休日などはお休みなので、事前にお調べください)
東京は9:30から受け付け開始ですが、私たちは開始直後に入って番号札を取ったので、番号は3・4番でした。周りには、書類やリストを抱えた旅行会社や代行会社の社員さんと思われる方たちの方が多く、個人で申請に来ている人は少ないようでした。
申請終わった時には、ずいぶんたくさんの方が来られていたので、これも早い時間のほうが待たずに済むようです。
窓口の係員さんは、私の中のロシア人のイメージ(フィギュア選手のあの感じです!)通りのノーブルな美男美女で感じもよく、この書類だけで不備はないかとドキドキしていた私たちでしたが、何事もなく申請でき、2週間後に無事取得することができました。
パスポートの1ページを使ってビザが貼られています。
母と二人でホッと一安心。
ですが、間違いがないとは限らないので、念を入れて、内容を確認します。
右上の数字がビザ番号になります。
①ビザのタイプ(=入国回数)
ОДНОКРАТНАЯ “1”=シングル(有効期間内に、ロシアへ出入国1回のみ。)
ДВУКРАТНАЯ “2”=ダブル(有効期間内に、2回出入国できます)
МНОГОКРАТНАЯ “M”=マルチ(期間内に何度も出入国できます)
②ビザ発行日 dd.mm.yy
③有効期間 dd.mm.yy/dd.mm.yy
④滞在期間 (日数表示)
⑤国籍 ⑥ビザID
⑦氏名(姓/名)2段 上がロシア語、下がパスポート記載のローマ字
⑧パスポート番号 ⑨生年月日 dd.mm.yy ⑩性別 МУЖ=男性 ЖЕН=女性
⑪インビテーション番号 (観光ビザの場合記載されません)
⑫ビザタイプ(=入国目的) ТУРИЗМ(観光) ДЕЛОВАЯ(業務) ТРАНЗИТ(通過)など
⑬招待機関名(観光の場合は現地旅行会社名、業務の場合は招待機関名)
⑭追加情報 (通常空欄)
間違いがないか、照らし合わせてみましょう。
代行業者に依頼する場合
さて、ロシア大使館や領事館に行けない方、遠い方は無理して行かなくても大丈夫。
ビザ取得代行業者にお願いすればよいのです。
「ロシア ビザ」で検索すると、たくさんヒットすると思いますが、ここではそのうちの2社のウェブサイトを参考にさせていただきました。
「ロシアビザセンター」(http://visa.d2.r-cms.jp/)
「ロシアビザのRusWay・ルスウェイ」(http://rusway.co.jp/)
(私たちは利用していないので、特にお奨めするというものではありません)
こちらのロシアビザセンターさんでは、2週間前でしたら1人7500円、ルスウェイさんでは7300円(二人以上だと団体割引で7000円)
でビザを発行してもらうことができるようです。(2017年5月現在)
自分で申請と受け取りの2回、大使館に行く手間と交通費を考えれば、遠い方、忙しい方は、安心ですし充分ペイすると思います。
探せばもっと安く取ってくれる業者もあるかもしれません。
自分で申請する場合は、11営業日より前であればロシア大使館は無料でビザを発給してくれますが、それより出発までの時間が短ければ短いほど、手数料は高くなります。
代行会社にお願いする場合でも同じように出発が迫るほど高くなります。
何でも早いことに越したことはありません。
出発が決まれば、善は急げ!です。
また、こちらのロシアビザセンターの「よくある質問」コーナーには、あなたや私が旅行前に疑問、不安に思うことを、先輩方が質問してくださっていますし、ロシア旅行のプロの方が回答していらっしゃいますので、ご一読なさると安心かと思います。
http://visa.d2.r-cms.jp/help_list/
滞在証明(レギストレーション・レギストラーツィア)について
なお、「歩き方」などガイドブックには、滞在証明(レギストレーション)についての言及がありますが、これは7営業日以上滞在した時に、泊まったホテルがやってくれるものなので自分で何かする必要はないようです。ホテル側が忘れていたり、してくれないようなら促すべきでしょう。(私たちの旅は短期でしたので必要ありませんでした。)
(ちなみに、私たちのロシア旅行の期間は2016年5月12日~5月17日でした。
調べたところ、2017年5月現在までの変更はTravelrussiaのバウチャー料金のみでしたが、今後、何か変更がありましたら、アップデート致したく、お知らせいただけますとありがたいです。)
さて、どんな街と人々と出来事が、私たちを待っているのでしょうか。
ワクワクです!