「インフルエンサーマーケティング」が、Web担当者・マーケ担当者の間で注目を集めています。多くの企業が自社サイトや広告キャンペーンといったデジタルマーケティングの施策にインフルエンサーと呼ばれる人物を起用するケースが増えています。ですが「インフルエンサー」や「インフルエンサーマーケティング」の言葉の意味や定義を正しく理解していますか?
「インフルエンサーってどんな意味なの?」というマーケティング初心者の方や「インフルエンサーを効果的にマーケティングに活用したい!」という運用ノウハウまで、WEBマーケターなら絶対に押さえておきたいインフルエンサーマーケティングについてどこよりも詳しく解説していきます。

「インフルエンサー」とはどんな意味?


インフルエンサーとは、人々に影響を及ぼす人物のことを指す言葉です。インフルエンサーは、英語で影響をあたえる人という意味を持つ「influencer」が由来になっています。一般的には人気のタレントや芸能人、スポーツ選手…といった、特定分野の中で大きな影響力をもつ人物に使われる言葉ですが、インターネットやブログやSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)といったソーシャルメディアが普及してからは、インターネット上で消費者の購買意思決定に大きな影響を与える人物を指す場合に使用するケースが多くなりました。
具体的には、ブログ上で、日記やコンテンツを配信し、多くのPV(ページビュー)を獲得する「ブロガー(Blogger)」や、動画共有サービスYouTubeで圧倒的人気を博している「ユーチューバー(YouTuber)」、写真共有サービスのInstagramで大勢のフォロワーがいる「インスタグラマー(Instagrammer)」などが挙げられます。

インフルエンサーの意味と定義や各SNSを代表とするインフルエンサーについてはこちらの記事に詳しくまとめていますので参考にしてください。
インフルエンサーって何?インフルエンサーの意味と定義

「インフルエンサーマーケティング」とは?

インフルエンサーマーケティングとは、消費行動に影響を及ぼす「インフルエンサー」を活用したマーケティング手法のことです。他のユーザーへの“口コミ”の影響力が大きい人物を「インフルエンサー」と呼びます。今までは、芸能人などメディアに露出が多い人物のことをインフルエンサーと呼ぶ傾向が強かったのですが、現在は企業などに所属していない“匿名”の個人が影響力を持つケースも増えきました。
「インフルエンサー」という人たちが登場したのは、ブログサービスが始まり、ブログブームが起こった頃だと言われています。当時はアルファブロガー・パワーブロガーと呼ばれるインフルエンサーが登場しましたが、最近ではテキストベースではなく、写真や動画をメインにしたインスタグラムやYouTubeに注目が集まっています。

インフルエンサーマーケティングでは、インフルエンサーに企業の商品やコンテンツを実際に利用してもらい、そのプロセスをブログやSNSを使って宣伝するのが一般的な方法となります。インフルエンサーを起用することにより、他のユーザーに“拡散“するのが狙いの一つです。また、10代の女子高生の影響力がある人物、20代働く女性のカリスマ的人物など…インフルエンサーによって特定のターゲットを狙いやすく、より共感性の高いコンテンツを生むことで、質の良い「口コミ」が広がりやすくなります。他のマーケティングに比べると狙ったターゲット層への影響力が高いのがインフルエンサーマーケティングの特徴です。

ここで気を付けたいポイントが1つあります。それはインフルエンサーの見分け方です。フォロワーが多ければインフルエンサーというわけではありません。例えばTwitterの場合リツイート数やお気に入り数、またリプライなどのユーザーが反応する“影響力”があるかどうかが鍵になります。どんなにフォロワーが多くても、SNS投稿になにも反応がなければ、そのインフルエンサーを起用するメリットはほとんどありません。どういったユーザー層に対してアプローチを行うか、しっかりと戦略を練ることがインフルエンサーマーケティングでは重要になります。
WEB担当者が知っておきたいマーケィングについてこちらの記事に詳しくまとめていますので参考にしてください。

なぜ今インフルエンサーマーケティング?担当者が理解すべき7の真実

3大SNS別インフルエンサーマーケティングの特徴

ここまでは「インフルエンサー」の意味や定義「インフルエンサーマーケティング」の特徴や仕組みについて説明しました。次は、Facebook・Twitter・Instagramの3大SNSでインフルエンサーマーケティングがどのように使われているかを分かりやすく解説していきます。

Facebookでのインフルエンサーマーティングの特徴

最初に知っておいてほしいことは3大SNSの中でも、Facebookはインフルエンサーが生まれにくいメディアということです。理由としてはFacebookのほかのSNSサービスとは違い「実名登録」がルールとして決められているからです。実際の日常生活や仕事上などのプライベートな人間関係がそのままSNS上に反映されるため、Facebook上で新たに交流関係を増やすのはとても難しくなっています。新しく友達になる場合は、お互いに申請を承認しないと友達として繋がることができないのも要因の一つです。
Facebookはあくまでもリアルな交友関係を持つ人同士がベースになるSNSなので、芸能人や著名人のアカウントをフォローするというような使い方はされません。また、芸能人や著名人の場合、個人アカウントとしてではなく「Facebookページ」という、企業や団体が運営するアカウントとして登録し、マーケティングを行うケースが多いです。Facebookページはファンとの交流を図るための場所の名称と考えてもらうとわかりやすいかと思います。
「Facebookページ」を活用した場合でも、一般的なユーザーは実名登録でリアルな交友関係がベースになっているため拡散性が低いです。理由は投稿者自身の交友関係のある人に対して投稿が行われるため、シェアのハードルが高いくシェアが行われた場合も、その影響範囲がリアルな交友関係のみにしか表示が行われないため、Twitterと比較すると拡散される人数の割合が少ない傾向にあります。

Twitterでのインフルエンサーマーティングの特徴

Twitterの大きな特長は「情報の拡散性が高い」ことです。他のSNSと比べると拡散されるスピードがとても速いです。Twitterは時系列を示すタイムラインに、140文字のテキストを投稿するSNSです。フォローした人のツイートをタイムラインで見ることができます。Twitterにはリツイートという機能があり、キャンペーン情報などの情報がリツイートによってフォロワーからフォロワーへと拡散するので、他のSNSと比較しても拡散力が秀でたメディアになります。
Twitter上で話題になる投稿の多くはインフルエンサーが関与することによって発生します。実際にこの特長は企業のマーケティングにも活用されており、芸能人などの影響力の高い著名人に商品のPRをしてもらい認知度を高めるなど、これまでにたくさんの事例があります。3大SNSの中で最も10代の利用率が高く、また拡散性の高いメディアなので、拡散力を最大限に活かしたマーケティングを行うのが効果的です。

Instagramでのインフルエンサーマーティングの特徴

FacebookやTwitterが文字やテキストが中心のSNSであるのに対し、Instagramは「写真」を中心としたSNSであることが最大の特徴であり、他のSNSとの大きな違いになります。基本的にタイムライン上に、フォローしているユーザーの投稿のみが表示されるため、フォローされていない人物の拡散力は低いですが、#ハッシュタグの利用が活発です。検索したいワードやトレンドを#ハッシュタグを検索する使い方が一般的になっているのでフォローを行っていないユーザーの投稿を見る機会が多くあります。

InstagramもTwitterと同様、企業ではインフルエンサーを活用したマーケティングが盛んです。ただしインスタグラムの場合は、他とは違い広告が表示されないユーザーファーストなサービスとして成長してきたSNSです。そのため現在も広告は最小限に抑えられています。見るからに広告としてのアプローチはフォロワーから毛嫌いされる傾向があります。インフルエンサーを活用する場合は、広告色を排除し

フォロワーに受け入れられるような魅力的な画像やコンテンツを投稿していく必要があります。Instagramは写真を中心とした共感型のメディアであるため、ターゲットに受け入れられるクリエイティブを重視したマーケティングを行うのが効果的です。
3大SNSの特徴や比較はこちらの記事で詳しく紹介していますので参考にしてみてください。
3大SNSの特長とインフルエンサーが活躍しやすいメディア

インスタグラムを使ったインフルエンサーマーケティングの概要

Facebook・Twitter・Instagramの3大SNSでインフルエンサーマーケティングがどのように使われているかを説明しましたが、その中でも一番注目したいのがインスタグラムを活用したインフルエンサーマーケティングです。Instagramは2010年からサービスがスタートしたため、他のSNSと比べると後発のメディアですが、近年ユーザー数の爆発的な増加で注目が集まっています。Web担当者の方でも、FacebookとTwitterの運用は行っているものの、Instagramをどう効果的に運用していけばよいか迷っている方も多いのではないでしょうか? ここではインスタグラムを使ったインフルエンサーマーケティングについて詳しく解説していきます。

インスタグラムの特徴とユーザー数の推移

Instagram(インスタグラム)とは、写真共有ができるSNSサービスです。インスタグラムの公式発表によると、2016年12月15日時点において、全世界のユーザー数は6億人を突破しています。また、日本国内の公式発表ではユーザー数が1600万人を突破したと発表しています。特に2013年からは9か月ごとに全世界のユーザー数が1億人ずつ増加しており、爆発的な成長を続けています。

インスタグラムの年齢分布の特徴は、20代からの強い支持が見受けられます。特に女性の割合が非常に強いSNSである点も特筆すべき特徴の一つです。他のSNSと比べてもユーザー数の伸びが大きく急成長しています。様々な新機能が追加されているため、新規ユーザーの増加し、キャンペーンやインフルエンサーマーケティング可能性が広がっているメディアです。リリース当初は写真に特化したSNSでしたが、動画投稿が可能となり、ストーリーズ機能がリリースされ、また最近では動画をLIVE中継できる機能がリリースされるなど、よりダイレクトに感性に訴えかけるメディアになっていき、ユーザー数も急増しています。

インスタグラムで強いコンテンツとは?

インスタグラムは特に10代~30代の女性から支持を得ているSNSになります。そのため、インスタグラムをマーケティングに活用したい場合は、若い世代の女性をターゲット層した、企業や商材の方がコストパフォーマンスが高い結果が得られやすくなります。
インスタグラムは他のSNSとは違い写真のコンテンツが主なので、インスタグラムでマーケティングを行う場合は、写真映えしやすいフォトジェニックなジャンルが人気を得られやすい傾向にあります。ここでは、根強い人気を誇る3つのジャンルと特徴を詳しく解説します。

ファッション

女性の関心が高いファッションはインスタグラムでも安定した人気を獲得できます。画面に画像がずらっと並ぶので、カタログを見ているような感覚で活用できるため、ファッションに関心の高いユーザーが多く存在します。特にコーディネート系のハッシュタグが人気なので、製品単体だけではなくコーディネートを提案して製品の魅力をよりアピールして活用するのがおすすめです。

美容関係

美容関係もインスタグラムで強いジャンルの1つになります。ヘアスタイルやコスメ、スキンケアと女性に人気のあるジャンルは幅広く需要があります。ファッション関係と美容関係のジャンルは、インスタグラムにインフルエンサーが多いことも強みです。インフルエンサーを起用したキャンペーンをインスタグラムで企画し、インフルエンサーに企業アカウントをタグ付けすることでSNS上での露出度が大幅に増加します。インスタグラムはファッションや美容系のインフルエンサーマーケティングと相性が良いソーシャルメディアになります。

料理・グルメ

フード関連のジャンルは多くの「いいね!」を集めやすいコンテンツです。理由の1つはインスタグラムで人気の出やすいフォトジェニックな写真を誰でも撮りやすいからです。飲食業界ではインスタグラムの拡散を狙いフォトジェニックな商品をあらかじめ企画し流通させるケースもあります。もう1つ料理・グルメで人気のコンテンツはレシピ動画です。最近では「クラシル」や「デリッシュキッチン」など動画でレシピを紹介するメディアが人気を博しています。1分ほどの短い動画は写真よりも作業工程が分かりやすいため、再生時間の短い動画が特に若い世代で人気があります。

上記3つのコンテンツについては、こちらの記事で詳しく紹介していますので参考にしてみてください。
SNSマーケティングでインスタグラムがおすすめなジャンル3選

インスタグラムを使ったマーケティング事例

ここではインスタグラムを使ったキャンペーンやマーケティング事例3選をご紹介します。

吉本興業株式会社

#夏5でやってみた #PR #東京ディズニーシー

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2017年2月7日、芸能プロダクションの吉本興業株式会社がインフルエンサーマーケティングに参入したことを発表しました。吉本には約6000人を超えるお笑いタレントが所属しており、SNS上で多くのフォロワーを獲得しています。日本一のインスタグラマーでフォロワー数600万超えを保持する渡辺直美さんを筆頭にインスタグラムでは1,600万以上というフォロワー総数を叩き出しています。

三島スカイウォーク


伊豆と箱根の中間に位置する三島スカイウォークが開催した「みんなのスカイウォーク 写真投稿キャンペーン」はモーニング娘。の元メンバーの高橋愛さんを起用。写真投稿キャンペーンとして、フォロワーによる二次拡散も期待できるこちらの投稿が話題になりました。実際に「#三島スカイウォーク」というハッシュタグでは、1万件以上の投稿が集まりました。

モフール


250万フォロワーを有する柴犬まるさんの投稿です。犬猫限定の10秒動画共有サービス『モフール』のPRとして投稿された動画になります。このように写真だけでなく動画投稿もできるのがInstagramの特徴です。

インフルエンサーマーケティングの特徴と年代別まとめ


インスタグラムをマーケティングツールとして活用する場合は、有名なインフルエンサーを巻き込むことは有効な手段といえます。フォロワー数が多く、発信力や影響力があるので、インフルエンサーが製品やサービスに関する発信をすることで、一気にその情報が拡散されることが期待できます。

有名インフルエンサーを意識したマーケティングは大きく分けると2つの方法があります。1つは市場調査の意味合いで、インフルエンサーをメインターゲットとしてリサーチするという方法です。もう1つは商品やサービスを拡散してもらい、広報としての役割を担ってもらう方法があります。
企業側が広報や宣伝目的で投稿した内容は、客観的だとは受け止められにくい反面、利害関係のないインフルエンサーの投稿は客観的と受け止められやすく、企業側からすると費用対効果の良い広報手段といえるでしょう。

インスタグラムには様々なインフルエンサーが存在しますが、世代別のライフスタイルやカルチャーに合わせたインフルエンサーが支持される傾向が強いです。例えば10代はファッションリーダー的象徴であり、20代は仕事やキャリアとの両立。30代は子育てとライフスタイルの両立など。年代に合わせてユーザーが共感できるインフルエンサーが変化します。各年代別の人気なインフルエンサーは下記のそれぞれの記事で詳しく紹介していますので参考にしてみてください。
いまフォローするべきおすすめ有名インフルエンサー(10代編)

いまフォローするべきおすすめ有名インフルエンサー(20代編)

いまフォローするべきおすすめ有名インフルエンサー(30代編)

インフルエンサー活用したマーケティングの注意点

インフルエンサーを活用したマーケティングを行う際は、事前に運用ルールなどを決めてから行う必要があります。ここでは特に注意しておきたい2つのポイントをご紹介します。

ステマと思われない対策をとる

インフルエンサーに商品を提供し、写真や使用感をブログやインスタグラムに投稿する「口コミ」によるマーケティングが主流ですが「ステマ」にならないように注意してください。「ステマ」とは「ステルスマーケティング(Stealth Marketing)」のことで、消費者に宣伝と気づかれないように宣伝行為をすることです。インフルエンサーが何らかの対価を得て投稿する場合は、広告であることが明確にわかる表記を行わないと、「やらせ」ということがユーザーに伝わりブランドの信用を失ってしまう場合もあります。「インフルエンサーマーケティング」はWEB担当者の知識や配慮が足りないと、かえって炎上などのリスクをうける可能性もあるので、正しい知識やノウハウを培うことが大切です。

インフルエンサーの活用や注意したい点などはこちらの記事に詳しくまとめていますので参考にしてください。
インフルエンサー依頼・活用ガイドとインスタグラム7つの成功事例

運用ルールや基本のKPIをしっかり決める

企業のSNSマーケティング担当者の方でどのように効果検証を行い、具体的どう中長期的な運営を行うか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。インフルエンサーマーケティングを行う前に事前時準備をする必要がありますが最低限、運用ルールとKPIの2つは細かく決めておく必要があります。効率的に自社商品やキャンペーンを拡散するには、「いいね」やフォロワー数を集めるのが近道です。そこには戦略的かつ効率的なマーケティングが必要になります。

運用ルールに加えて、どんな成果を生むかKPIを細かく決めておく必要があります。マーケティングで大切なのは「何を目標として」、「何を成果とするのか」ということをきちんと決めることです。そしてこの効果を測定するために用いられるのがKGI(Key Goal Indicator:重要目標達成指標)とKPI(Key Performance Indicators:重要業績評価指標 )の2つになります。
効果測定を行うことで売り上げを低コストで伸ばしたり、自社のブランドイメージを高めたりという目標を効率的に達成していけるのです。効果測定にはKPIとKGIがよく用いられます。

例えば自社の認知度や好感度を高めるためのブランディングを目的とした場合、インスタグラムで必要なことはフォロワーの増加やいいね!等の反応を多く得ることです。その場合見るべきKPIはフォロワー数やエンゲージメント率となります。KPI設計を間違えると、期待の効果が得られなかった、意図した結果に結びつかない結果になってしまうこともあります。時間や労力が無駄になってしまうので注意してください。

2つの設計方法やポイントなどは下記の記事に詳しくまとめていますので参考にしてください。

企業アカウント担当者は注意!インスタの運用ルールを最適化
インスタグラムの効果測定はどうする?KPIを決めるポイント

これからインフルエンサーマーケティングを始めたい方へ

この記事では「インフルエンサー」の意味や定義から「インフルエンサーマーケティング」についてのトレンドや、SNSを活用した事例などをご紹介しましたがいかがでしょうか? 最近はインフルエンサーを活用したインフルエンサーマーケティングに注目を集まり、大手企業や芸能プロダクションなどで有効に活用しているケース増え、2017年はトレンドなマーケティング手法になると言われています。この機会に、是非企業の皆様もインフルエンサーマーケティングの活用を検討してみてはいかがでしょうか。

今後もインスタラボではインフルエンサーマーケティングのナレッジや事例をご紹介していきます。御社のマーケティング活動の参考になれば幸いです。