手作り弁当より冷凍食品のほうがうまい
私は学生時代、中学、そして高校と6年間、母親の手弁当にお世話になった。
毎日、「今日のご飯は何だろう」と楽しみであったし、卒業時には母親への感謝の念を強く抱いた。
しかし、たまに私は、学校の食堂で、友人たちとご飯を食べる時があった。
学食で集まってご飯を食べることは、男たちの青春でもあった。
そして何より、たまに食べる学校の学食が、抜群に美味い。
学食でご飯を食べる日は、前日に、「明日学食で食べるからお弁当なしで」と声をかける。そのときの母親の表情は、毎回、なんだか少しほっとしたような、少しうれしいような感じであった。
「手作り弁当より冷凍食品のほうがうまい」というタイトルは、
幻冬舎から今週発売される、堀江貴文「多動力」の一部を抜粋したのだが、
この章を読んで、懐かしき日々を思い出すとともに、
「なるほど。こんな日常にも「継続する」ことのヒントがあったのか」と、
堀江さんの指摘に思わず、原稿を読みながら、「うん、うん」とうなずいてしまった。
何が言いたいかといえば、
「たまに手抜きをすることで、物事を継続することができる。
ひいては、成果に結びつく」
これが、成功するための秘訣である、というわけだ。
スタートアップやベンチャー企業、学生起業家を、
「この人はすぐに辞めないか」という視点で人を見る。
というのは、経営者や投資家たちが口を揃えて話すことでもある。
「仕事は全て100点をとらなくてはいけない」という自己満足を捨ててみよう。
これが堀江さんの提案である。
電話をかけてくる人間とは仕事をするな
他にも、「電話をかけてくる人間とは仕事をするな」「大事な会議でスマホをいじる勇気を持て」「ヒマな人ほど返信が遅く忙しい人ほど返信が速い」「一晩で10件はしごしろ」
など、タイトルだけ見ると過激だが、中身を読むと、人間の本質を的確に捉えていると感じさせる内容になっている。
ぜひ手にとってみてほしい。
最後に、私事として非常に共感&批判したくなってしまったある章を紹介したい。
「仕事を選ぶ勇気」という章で、
過酷な労働環境に反対するためにデモをするなんてどれだけヒマなのか、
嫌なら辞めればいい。辞めない人間がいるから、そのブラックバイトはなくならない。という主旨のことが書かれている。
そして、週刊文春の企画でノンフィクションライターがユニクロに潜入したことについて言及、
「こんな卑怯な手を使ってまでユニクロを批判し、何か良いことがあるのだろうか」
と批判している。
この章は、仕事を自分の意志で選ぶことが大切であり、それが自分の時間をつくることにつながるわけである。
ブラックな労働環境を餌にして、盛り上がる人があまりに多い。
そういった類の話 が好きなんだろう。けれど、そんなことしていても時間の無駄、
というわけだ。
違う紹介になってしまうのだが、この週刊文春の企画について、
私は、現地に住んでいたこともあり精通していたので 、
最近、その応答を書きましたが、
堀江さんの
「こんな卑怯な手を使ってまでユニクロを批判し、何か良いことがあるのだろうか」
というメッセージとともに、
この記事の中で、
「ユニクロを批判することによって、下請け工場で働く労働者たちを逆に苦しめる」
という矛盾を書いてます。
下請け工場労働者を助けたい人たちの根拠なき批判ほどおそろしいものはないですね。
話はそれましたが、多動力、もうすでに重版決定、ベストセラーの予感!?
詳しくは、「多動力」を一読されたし。