れらpです。
私事恐縮ですが転勤が決まりました。ただいま仕事の申し送りや引っ越し作業や複数の送別会(笑)の真っ最中です( ゚Д゚)
6月中旬までには新任地に赴きます。
ただ、前回のエントリーから半月経ちましたので、この辺で1本出しておかないと皆さんに忘れられそう…ということで頑張って記事を書こうと思います。。
今日は、最近起きた残念な出来事を振り返りながら、今や私たちの身近にあるSNSとの付き合い方について改めて整理してみます。
あらかじめお断りしておきますが、本エントリーには特定のアカウントを晒す意図はありません。
しかしながら、そもそもツイッターというのは、いわゆる"鍵アカ"(本人が許可した相手以外にはツイート内容を公開しない設定のもの)でない限りは、原則無制限でネットの世界に公開されることを前提としているツールです。
なので、ここでは、アカウントを特定する部分はマスクをしつつ、本文は公開しようと思います(鍵アカのツイート内容は当然ながら掲載しません)。
黒塗り部分があってちょっと怖いエントリーになってしまったかもしれません。
また、実はこの騒動の余波で、僕が2か月かけて制作した楽曲がお蔵入りになりました。
そういう意味では当事者の一人であり、被害者でもありますので、僕がこの問題に触れる権利はあると思って書いていこうと思います。
■それは1通のツイートから始まった
先月下旬のことです。
突然このようなツイートが投稿されました。
発信元は、僕が楽曲提供しているアイドルさんの事務所です。
(最近はSNSの普遍化で、こうした情報をツイッターで第一報するアイドル事務所さんが大半ですよね)
もちろん寝耳に水の話なので、正直驚きました。
え?だって前日メンバー全員で楽しく生誕祭イベントで盛り上がってたじゃん!?
事務所の公式発表にリンクしていたので確認してみると…。
なんだ、契約期間満了でグループから卒業するのか…。
にしても「今月末」で契約終了なのに、直前の発表なんだな~、てか昨日の生誕イベントで大々的に発表すればそれなりに感動シーンも作れてアイドルっぽいし、そもそももっと早く発表して"卒業ビジネス"展開すればよかったのに~、欲がないな~。
どれどれ、肝心の卒業する本人はなんかコメントしてんのかな!?
ということでツイートを辿っていくと…。
ん…!?「辞めさせられる」って何!??
なんかコレ、普通の辞め方じゃないぞ!?
このアイドルが所属するグループは3人組。
どうやらこのうちの1人が、なんらかの事情によって"本人の意向に反して"卒業を余儀なくされる、という状況になっているようです。
■当事者のツイートにより露呈した両者の言い分の食い違い
公式は「契約期間満了に伴う専属契約の終了」としか書いていません。
でも本人は「辞めされられた、絶望した」と言っている。
そんな中、3人組のもう1人が反応しました。
当然ながらファンもこの2人のツイートに敏感に反応してリプを返し始めました。
「何が起きてるんだ?」「なんでそんなことで辞めさせられるんだ!?」「俺はいつだって●●●●の味方だから!」etc.
あ~、これはアカン奴や…。
なんかメンバーは全然納得してなくて、その不満をツイッターで好き勝手言ってる。
これ、拡大していくと炎上騒ぎになるぞ…絶対にグループのためにも本人のためにもならないぞ…。
ということで、何とか当事者たちの目に触れることを願ってこんなツイートをしました。
なんでエアリプしたかというと、僕がこのツイートの遣り取りに割って入って会話を増やすこと自体ロクなことにならないと思ったからです。
でも残念ながら、ご覧のとおり興奮した人たちの目に触れることはなく、冷静になるきっかけにすることはできませんでした。
上記のツイートで本人が「出演させてもらえない」のは、とあるネット番組のことなんですが…。
毎週定期的に配信されており、いつもはメンバー3人が仲良く出演してワイワイおしゃべりする内容です。
そのネット番組が、この衝撃の発表の翌日、生配信されました。
そして事務所の社長自ら、今回の騒動でファンを驚かせたことについて謝罪の言葉がありました。
そのうえで、なぜ事実上の解雇に至ったのか、が語られました。
端的に言うと
「●●●●(今回契約終了する子)が目指すアイドル像と、事務所が目指すアイドル像が合わない、方向性が違い過ぎる、そのことについて、こちらサイドが元々目指していたアイドル像を諦めるか(=すなわち先輩アイドルが辞めるか)、●●●●に辞めてもらうか、二者択一を選択するしかない段階に至り、後者を選んだ」
ということでした。
非常に苦渋に満ちた会見でしたが、堂々と人前に出てちゃんと説明するあたり、事務所としては極めて誠実な対応だったと言えるでしょう。
補足すると、今回契約終了する子は、このグループに最後に加入した子です。
つまり、元々の大方針があったところに彼女が乗り込んでいって、目指すアイドル像が違うことにお互い気付き始め、運営としては初志貫徹、意見の合わない彼女にはお引き取り願った、というのが今回の顛末、ということです。
彼女が最初のツイートで書いた「合わせ練習したいのにしてくれなくてそれに意見したことでプロデューサーの心証を害した」などという表層的な話ではない、と公式サイドは言っているわけです。
■無用の情報発信によって最悪の印象を世間に与えてしまった
まあバンドとかの世界でもよくありますよね、"音楽性の違い"によるメンバー脱退。
バンドとかだと、辞める方がなんかカッコよくて「意見が合わないから俺は辞める」って感じなんですが、今回のケースは「私は良かれと思って言ってきたのになんで辞めさせられるんだ?横暴だ~!」っていう逆の構図です。
今回公式はこうも言っています。
「彼女については、天性のアイドル性があり、極めて優秀、ただ弊社の方針とは合わなかっただけ。だから契約終了に伴うプロテクト期間は一切設けません。すぐにでも、本人が合うと思う新天地で、新たに活動を開始して構わない」
通常芸能事務所って、事務所の意図に反して移籍したり、解雇したりする場合は、慣例として「辞めてから●年間は他で芸能活動を行うことを認めない」などという条件を付けたりします。
掟破りのヘッドハンティングや抜け駆けを抑止するためです。
(制限を受ける期間は事務所によってまちまちですが、吉本興業などは2年間としていますね)
それが今回は、そういうプロテクト期間を一切設けないという…。
このことからも、本当に方針の違いというか、本人と事務所との溝が深くなりすぎて、これ以上放置しておくことができず、やむを得ず契約更新をしない、という結論に至った、しかも事務所としての正当な権利行使を放棄するなど、可能な限り本人に配慮していることが推認されます。
一般企業でも同じですよね。
経営方針に合わない社長は取締役会で解任されるし、会社の指示に従わない社員は配置転換させられることだってある。
しかも今回は契約期間中の中途解約ではなく、きちんと契約期間満了をもって終了としている。
契約の更新は双方の同意があって初めて成立するものですから、いっぽうの当事者である運営サイドが契約更新に応じなかったらその契約は自動的に終了されるしかないわけです。
まあ厳密にいえば「次は契約更新しない」という通知は、道義的にはもっと早めに本人に言うべきだったのでしょうが…。
そのあたりは契約書を読んでいないのでどういう条件設定になっていたのか知る由もありませんけど。
早めに言ったら言ったで本人騒ぐでしょうから、運営としてもいつ伝えるべきか相当悩んだんでしょう。
いずれにしても、今回の契約終了は手続き的にはなんら瑕疵はないわけです。
問題なのは、今回グループを辞める側の当事者が、その不満を「自分と事務所との契約上はなんら関係のない第三者」に、無制限に晒しまくってしまった、ということなのです。
その結果、この契約終了劇は「トラブルまみれの喧嘩別れ」という印象を広く世間に与えてしまった。
■止まらない事務所批判…もう1人のメンバーも活動休止を宣言
突然の契約終了発表からおよそ1週間。
当日翌日の興奮状態も多少和らぎ、いわゆる"ガス抜き"も終わったのか、しばらくツイッターに当事者の子は現れませんでした。
このまま5月末の契約終了を静かに迎えるかと思われたのですが、また契約終了直前になってツイートが炸裂しました。
あくまでも「自分は悪くない」「理不尽だ」という主張を繰り返し、完全に"悲劇のヒロイン化"してしまっているのが読み取れます。
節度ある大人の世界ではあり得ない一方的なツイートです。
正直、ここまで好き勝手書かせて、よく事務所も黙っているなというレベル。
最後くらい番組に出させてもらいたかった、と書いていますが、こんな言動をしているからこそ番組に出してもらえないんだ、ということが本人まったく分かっていません。
そして、畳みかけるようにもうひとつの動きがありました。
3人組のもう1人がついにこんな宣言をしてしまいました。
~中略~
もともと契約終了を告げられた子と、この子は仲が良かったのでしょう。
年齢も近いですし。
一連の出来事を「事件」と称し、これ以上やっていけない、と事実上の決別宣言。
完全に最初の子に情緒的に流されて、何らかの義侠心が発動したものと思われます。
これをもってついにこの3人組アイドルグループは完全に空中分解。
事実上の解散を迎えてしまいました( ゚Д゚)
そしてこの子が歌う予定だった僕の楽曲も永遠にお蔵入りに…。
■無秩序なSNS発信で完全にブラックリスト入り…この子とは絶対に仕事できない
皆さんも今回の一連の動きを見てうすうす気づかれていると思います。
今回契約終了する(した)子は、自分の意に沿わない不本意な事態に陥った場合、平気で内部批判を第三者に晒してしまう危険人物だった。
つまり、何らかの組織やプロジェクトにとって、非常にリスキーな存在だ。
少なくとも僕だったら、こんな子には絶対に出演をオファーしたくないし、そもそも番組やらイベントやらに呼ぼうとは1ミリも思いません。
もし万が一、スケジュールやら何やらで少しでも本人の気にくわないブッキングしたり、ギャラが不満だったりしたら、すぐにツイートで文句言われるんじゃないかと思ってしまうからです。
もちろん、自分がアイドル運営の立場だったとしても、こんな"要注意人物"は雇いたくない。
そして少なくとも、今回の一連のツイートからは、今まで散々お世話になってきたはずの事務所や先輩に対するリスペクトがまったく感じられない。
自分が自分が、という主張以外に、何も感じることができないのです。
まるで中学生レベルの文句です。
これがSNSの怖さです。
一昔前だったら、ツイッターというSNSツールが存在しなければ、少なくともこんな赤裸々な話は出てこなかっただろうし、当事者以外知り得ない葛藤も表沙汰になることはなかった。
さらに、ネットの怖いところは、それを読んだ第三者が「煽る」ことで、ますます事態を複雑化させてしまうことです。
少なくともこの子は自分の不満をツイートしたところ、ファンたちからたくさんの「いいね」を貰ったり、応援リプを貰ってしまったことで"増長"した。
そういう行為は「大人げない」とか「次の活動に差し障りがあるからほどほどに」というアドバイスをするファンはほとんどいなかった。
ごく一部の良心的なファンの「アドバイス」は、多くの「賛同」にかき消されてしまった。
実に残念です。
日本人はとかく「判官びいき」で、弱者を応援する気質があります。
だから今回も"解雇される"彼女の肩を持つ人が多かったのでしょうが、果たして本当に彼女は"被害者"だったのか!?
実はグループの秩序を掻き乱し崩壊させるただの"サークルクラッシャー"だったのではないか?
事の真相が、理不尽なパワハラだったり、ギャラの未払い、みたいな、いわゆる「公序良俗に反する」ことであったのならともかく、今回は単なる方向性の違い、いわば当事者同士の問題です。
深い事情を知らない第三者は一歩引いて見守る必要があった。
本当にこの子のことを思っているファンなら、「次のステップで頑張る」という発言には賛同しても「根拠のない事務所批判」はたしなめるべきだったでしょう。
その瞬間は留飲を下げることが出来ても、長い目で見たら絶対に悪影響でしかない。
■そのツイート、自分ちの玄関に貼り出せますか!?
本来、自分の発言には自分で責任を持つ、というのは当たり前のことです。
でもツイッターはあまりにも手軽過ぎて、かつ普段から仲の良いファンに囲まれていれば、なんとなく限定的なコミュニティ内の情報交換ツールと誤解してしまう危険がある。
ましてやリテラシーを身に付けていない人は、言っていいことといけないことの"一線"が分からない。
そのツイートの1本は、自分が考えている以上に世の中の人の目に触れている、ということを今一度自覚する必要がありそうです。
今回はたまたまアイドルだったから、その発言は具体的にどこの誰がしたのか、がハッキリしていますが(それでもこんなツイートをしてしまうその胆力には恐れ入りますが)、大半のツイッターユーザーは実名ではなくハンドルネームで利用していると思います。
どこの誰かは一瞬では分からない。
その匿名性がますますツイートの過激化を招く。
あなたがそのなにげないツイートを投稿する前に、一瞬でいいので「果たしてこの発言を、自分ちの玄関に貼り出せるか!?」ということを考えてほしいと思います。
その一言が、あなたの夢を叶えるかもしれないし、逆にあれほど願った夢を自分自身で潰すかもしれないのですから。
■後日談
騒動の最中、事務所の社長から丁寧な連絡が来ました。
提供した楽曲を使うことが出来なくなりそうだ、ということについて繰り返し謝罪されていました。
もちろん「やむを得ない事態ですから大丈夫です、気にしないでください」と返事しておきましたよ。
でも内心は本当に残念です。だってそれなりに手間暇かけて、全力で作った曲だったんですから。
でも、これだけ一方的に誹謗中傷されながらも、不用意な発信をすることなく、沈黙を守って事態の鎮静化を図ったこの事務所の対応は大したものだと思いましたよ。
少なくともビジネスパートナーとしては非常に信頼できる相手であることがこれで間違いなく証明されました。
今回お蔵入りになった楽曲だって、去年の秋に社長が「どうしてもこの子のためのオリジナル新曲を作ってあげたいんだ」と仰って、そりゃあもうメンバーを大切にしている様子が伝わってきていました。
少なくともメンバーを金儲けの道具としては見ていなかったし、本当に一生懸命将来のことを考えていた方です。
その真心がこの子たちにはとうとう伝わらなかったのかな…と思います。
でもこういう時だからこそ、僕自身は社長を支えてあげたいし、向こうが望めば何かしらのお手伝いはさせていただこうと思います。
そして絶対に、今回は果たせなかった夢を、いつか叶えて欲しいな、と思いました。
★夢は自分一人では叶えられないんだよ「冴えない彼女の育て方♭」★
あ、そうだ!夢と言えば、皆さんぜひこの曲再生してもらえませんか!?
1,000回再生されるとボーカル入りが公開されるようです!!