30〜50代のミドル世代向け求人の給与が上昇している――人材サービスのエン・ジャパンの調査でこんな結果が出た。その理由は、「マネジメント層のニーズが高いため」が48%で最多。マネジメント層が不足している企業や、中堅社員の指導・育成に向けてマネジメント層の強化を図りたいと考える企業が増えていることが背景にあるという。
このほか、給与増の理由は「採用が充足せず、給与を上げて募集力を高めているため」(44%)、「新規事業立ち上げに伴い、経験者を募集しているため」(20%)などが多かった。
給与の上がり幅は、「50〜100万円未満」が74%で最多。「100〜200万円未満」は14%、「200万円以上」は6%と、大幅に給与を上げる企業は少数だった。
給与上昇が多い年代は、40代前半(64%)、30代後半(42%)、40代後半(20%)が上位を占めた。
給与が上昇している業種は、「メーカー」が62%でトップ。「新商品投入に伴う、営業力とマーケティング力の強化のため」という。「建設・不動産」(52%)、「IT・インターネット」(48%)と続いた。
職種別では、「経営・経営企画・事業企画系」(60%)、「営業・マーケティング系」(50%)の給与が上昇する傾向に。前者は「ミドル層の離脱が起きていて、会社の根幹となる経営企画層のニーズが高まっているため」、後者は「スキルが高い人材の採用が売り上げ増加に直結するため」が主な理由に挙がった。
調査は4月12日〜21日にかけて、同社の転職求人サイト「ミドルの転職」を利用中の転職コンサルタント97人を対象に、インターネット上で実施した。
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