愛知県警捜査員が容疑者と連絡
福岡市で、去年7月、約7億5000万円分の金塊が盗まれて名古屋市の男など10人が逮捕された事件で、愛知県警の複数の警察官が逮捕される前の一部の容疑者と電話で連絡を取っていたことが捜査関係者への取材で分かりました。
愛知県警察本部は警察官らが捜査に関する情報を漏らした疑いもあるとみて調べています。
去年7月、福岡市の博多駅前で、貴金属取引会社の男性らが運んでいた約7億5000万円分の金塊がアタッシェケースごと盗まれた事件では、5月、名古屋市の会社役員、野口和樹容疑者(42)など10人が逮捕されました。
捜査関係者によりますと、この事件の捜査を巡って福岡県警察本部が法律に基づいて逮捕される前の容疑者らの携帯電話での通話を傍受していたところ、共同で捜査していた愛知県警の複数の警察官が容疑者の一部と電話で連絡を取っていたことが分かったということです。
連絡を取っていた時期は、ことし3月に容疑者の関係先が捜索を受けた前後だったということです。
さらに、捜査関係者などによりますと、容疑者の一部は逮捕前のことし春ごろ、金塊を盗まれた被害者の関係者に対し、1億円以上を支払うことで被害届を取り下げるよう示談を持ちかけていたということです。
愛知県警察本部は警察官らが捜査に関する情報を漏らした疑いもあるとみて、詳しい通話内容や容疑者らとの関係などについて調べています。