2016年の合計特殊出生率は1・44で、前年を0・01ポイント下回ったことが2日、厚生労働省が発表した人口動態統計でわかった。下落は2年ぶり。人口維持に必要とされる2・07には依然として遠く及ばず、今後も人口の減少が続いていく見通しだ。

 合計特殊出生率は1人の女性が生涯に産むと見込まれる子どもの数。その年の15~49歳の女性が産んだ子どもの数を元に計算される。過去最低だった05年の1・26を底に13年まで緩やかな回復が続いたが、14年以降は一進一退の足踏みの状態になっている。

 16年に生まれた子どもは97万6979人。前年より2万8698人減り、統計を取り始めた1899(明治32)年以降、初めて100万人を割り込んだ。死亡数は130万7765人で戦後最多だった。